カテゴリー「ちょっとサイエンス」の記事

2007年9月 9日 (日)

日曜朝のみずみずしいお話

日曜朝の楽しみは「がっちりマンデー」という番組。ベッドの中でたらたらとスイッチを入れることが多いので、ところどころ意識が遠のいて全部をがっちり見ることはあまりないのだが、色々な情報が得られて面白い。
今朝は「水」ビジネスの話。ウォーターサーバーの売上げが急伸していて、いまや家庭にも入り込んでいるという。12リットルのミネラルウォーターを無料宅配してくれて、家庭ではそれを専用のサーバーに移しコックをひねって飲むという仕組み。水そのものの料金は1リットル100円だそうだ(本体費用、維持・管理費等は不明)。これだけならどうということはないが、興味深かったのは、この水宅配業がプロパンガスの会社によって行われているということ。宅配のルートをもっている、重いものを運ぶノウハウがある、夏場落ち込むガスの売上げをカバーできるということで始まったようだ。へええ、なるほど~。
このように飲み水といえば、一般にはミネラルウォーターという感じだが、最近は水道水の改善も目覚しいらしい。東京都の金町浄水場では水の濾過にオゾン浄化を加えることによって、これまでの課題であった<におい>をなくした水を開発している。「東京水」というペットボトルが売り出されているんだそうだ。知らなかった。

ちなみに、ミネラルウォーターって、2000年問題の時に小渕首相が「コンピュータの誤作動で水道が止まるかもしれない」と言ったことがきっかけとなって売れ出したそうだ。そんなこともあったんだっけ…。
さらに面白かったのは「超純水」の話。私が超純水の存在を知ったのは78年前かしら、透析に使われる水として知った。逆浸透膜というもので水を純化するそうで、0度になっても凍らず、強い刺激を与えると凍る。主に半導体の洗浄に使われているが、海水を淡水化したり、尿から飲み水を作るのにも応用されているとか(すでに宇宙では実用されているらしい)。
元々第二次大戦時、東南アジア戦線用に開発された軍事技術だということで、今でも日本がトップに立っているのだそうだ。つまり、日本の超純水技術がなければ世界のコンピュータ産業は成り立たないってことらしい。ただし、この水は、飲み水としては向かない。なぜなら体内に入ると、その純度のせいで栄養分を吸収してしまうからだって。へええ~、とここでも感心。
日曜朝は、のんびり、こんな情報を頭に仕込んでいる。

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2007年4月30日 (月)

オープンにいこうぜ

研究所等の公開に興味ある方、こんなサイトあります。

http://www.shokabo.co.jp/keyword/openday.html

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サイエンスな半日ラスト

421日 理化学研究所一般公開
最後の力を振り絞ってたどり着いたのがリニアック棟。なにしろ敷地が広いうえ、この棟はちょっと離れたところにある。でもここで今年の目玉である113番元素を見なくては。場所がよくわからなかったので、そこにいた海坊主みたいだけどやさしそうなオジサンに訊いたら、まさにその場所が113番元素の発見場所だった。しかも、このオジサン、この研究チームのリーダー、森田浩介先生であった。大変失礼しましたぁ。
P1030444_1 回転している円盤に亜鉛ビームを投げつけ、そこへビスマス標的(それが何なのか、訊かないで)をぶつける。すると元素ができているはずなのだが、不安定なのですぐ壊れる。その壊れた様子を見て、おお113番元素ができていたのだ、と確認したのだそうだ。つまり、113番元素っていうものをP1030446 今みることはできないというわけなのだ。これを作る大変さはハンパでないらしい。6000時間かけて2個しかできなかったんだって!! 
現在元素は111番まで名前がついているそうだ。113番は日本で発見された(というか作られたというか)ので、是非日本で名前をつけたいが、その後アメリカチームも成功しており、そっちに命名権をもっていかれる恐れもあるとのことだった。ちなみに、元素の名前がつくのには10年もかかるんだそうだ。この元素の確認・追証にそれだけの時間がかかるということだ。って、この話をしてくださったのは森田先生ご自身で、大変気さくに質問にも答えてくださり、写真もどんどん撮っていいですよと言ってくださり、私はこんな人のよい、研究熱心なオジサン(熱のこもった説明というのは、その人の研究に対する愛情、誇りなどすべてを表すと、私は思っている)に絶対命名権を確保してほしい、と切に願うものであります。
これで、理研見学記は終わり。相変わらず長かったですなあ。それでもこうして書いていると、自分の見学の狙いが不明だったり、勉強不足だったり、不備がいろいろ明らかになってくる。ただ見てくるだけではなく、その研究が実際にどういうことの役に立っているかなど、来年はもうちょっと準備して、深く見学してこようかな、と思う。
和光市の公開は終わったが、横浜研究所623日に公開されるので、興味のある方はぜひ行ってみてはいかが?

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サイエンスな半日その4

421日 理化学研究所一般公開
この後は脳科学情報センターへ。脳は人気で、見学客の数も多い。そういえば去年も見たし触ったな、と思い出した1_10 のは、サルの脳とネズミの脳(写真、わかるかな。親指と人差し指の間にあるのがネズミの脳)。知能は脳の大きさよりは、やはりシワの数に比例するらしい。もっとも脳が小さければシワの増え方にも限界があるよね。アルジャーノンの脳にはシワがどれくらいあったのだろうか。チャーリーとアルジャーノンの生涯は切なすぎる。
もうこの辺はメモを取っていないので、記憶もだいぶいい加減だけど(脳を見に行って記憶がダメだっていうのも皮肉なもんだ)、神経のネットワークが作られていく過程はちょっとすごかったな。24時間の神経細胞の動きをわずか10秒ほどに短縮した画面が繰り返し映し出されていて、ず2_8 っと見ていても飽きない。未熟な神経細胞から腕(軸策)が伸びてきて、ヒトデみたいな形になり(樹状突起)、最初は隙間だらけだった画面が24時間後には形成されたネットワークで一杯になっている。神経細胞はこうやって発達していく、ということが明確にわかる。かなり疲れていたから説明はほとんど聞かなかったのが悔やまれる(写真は、子供たちが粘土で作った神経細胞をどんどん繋げたもの)。
あとは、リーリンという物質を作る能力を奪われたネズミ(リーラーネズミ)と正常ネズミを比べる実験。リーリンっていうのは、大脳皮質と小脳で作られ、大脳皮質ではニューロンが生まれた順に並んで6つの層を作るために、小脳ではプルキンエ細胞が1列に並ぶために必要な働きをする。そのリーリンがないリーラーマウスはよろよろしてうまく歩けないし、尻尾をつかんで持ち上げるとブルブル震える。
ES細胞、遺伝子導入とか色々面白い発表があったのだけど、疲労のため、説明のパネルを写真撮影しただけでパスしてしまった。ラストへ続く。

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サイエンスな半日その3

421日 理化学研究所一般公開
4月ももう終わってしまう。理研のレポートがまだ終わっていない。大して深い内容ではないけれど、もう薄れかけてきた自分の記憶のためにも残しておきたいので、しつっこく書いておこうと思う。3本一挙アップです。
昼食後覗いてみたのは、情報基盤棟。ここでは「赤ちゃんの言語ってどうやって調べるの?」というのをやっていた。私は実験の途中から入ったので、一部しか見ていないのだが、例に挙げていたのはRLの発音。赤ちゃんに単純なモニター画面を見せて、同時にLANとう言葉を繰り返し聞かせる。赤ちゃんの目の動きはモニター画面の後ろのカメラでチェックされている。赤ちゃんはやがて同じ画像に飽きてきて、キョロキョロし始める。そこで今度はRANという言葉を聞かせる。すると赤ちゃんは音の変化に気がついて、再びモニターを見る。これを繰り返すと赤ちゃんはLRの区別をはっきり認識するのだそうである。英語教育に役立つのかな。ここでは実験に参加してくれる赤ちゃんを募集していた。関心のある方はどうぞ。
その隣では、文字を追う視線の動きの実験をやっていた。ある文章をアイカメラをつけた被験者に読ませ、コンピュータでその目の動きの軌跡を描出する。漢字と仮名が混じった文では、行をまっすぐ規則正しく追うのではなく、あっちこっちに視線が飛んでいる。文字の流れだけを追っているのではないことがわかる。文章を平仮名だけの分かち書きにした場合(小学校1年生の教科書はそうなのかな)は、スペースを飛ばして読んでいる。分かち書きにしない場合は読みにくいという被験者の感想だったが、視線の動きはよくわからなかった。でも先に分かち書き文を見せたのは失敗ではないだろうか。同じ文なのだから、読みやすい分かち書き文の記憶で簡単に読めてしまうもの。
あとここのチームは、区切り方によっては意味が幾通りにも取れる文を聞かせて、それぞれに適合する絵を数枚用意しておき、その人がその文を聞きながらどの絵を見ているかというのを調べる研究もしているということであった。簡単な例を挙げると、「女の子は長靴を履いて座っている男の子を呼んだ」という文。「女の子は長靴を履いて、」なのか「長靴を履いて座っている男の子」なのかで、それを表す絵は違うっていうこと。長くなるからその4へ。   

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2007年4月24日 (火)

サイエンスな半日その2

421日 理化学研究所一般公開
もう3日もたつと記憶も薄れるし、報告するには間も抜けるのだけど、大急ぎで理研見学の続きを。
生体学シミュレーションで半分書き忘れたが、生体の軟組織の正確な形を把握するための方法を見た。これを得るには周囲の硬い組織(骨とか)と一緒に観察する必要があるから、まずは硬組織の3次元的情報をコンピュータに取り込む。サンプルの表面をうす~くうす~く、少しずつ削り取り、顕微鏡で観察した画像をコンピュータで積み重ねて立体にする。そうすると、硬組織の中に血管などを通す管(ハバース管っていうんだって)がどのように走っているかがわかる。!!
「霧箱ってなあに?」。パスするつもりが何となく寄ってしまったら、面白かった。霧箱とは、読んで字のごとく、箱の中に霧を発生させてある。アルコールをドライアイスで冷やし、雨が降る直前の状態にしてあるのだそうだ。箱の真ん中には放射性物質を含ませたティッシュペーパーのようなものが固定されている。そのあたりをじ~っと見ていると、時々煙のようなものがふわ~と湧く。これが放射線の通った軌跡なんだそうだ。つまり、放射線そのものは見えなくても、その軌跡によって放射線が確認できるということらしい。私が行ったときは、霧箱もだいぶお疲れのようで、そうそう頻繁には煙が立たなかったが、それでも時々細く白いものが尾を引く。また、箱の側面部分についた水滴あたりでもそれが見られる。放射線が通るとぴっぴっと音の出る装置もあった。でも、やっぱり目に見えるほうが実感が湧くな。
質量分析。ここは本当はちゃんと見ようと思っていたのだけど、難しくて、さ~っと見て退散。サンプルにレーザーを当ててイオン化し、飛行時間型分析をすると、ある構造部分の質量が山型グラフとなってコンピュータ画面に現れる。公開していたのはマルトペンタオースという糖で、[M+H]+は質量829[+Na]+851なんだって。!! 山のところの数字が質量なんだって言われたけれど、山はたくさんあって、どうしてその数字だけが質量として選ばれたのかわからない。って質問したら、じっくり見ていくと山が1つの数字に集中するところがあり、それがその物質の質量として決定されるという。この飛行時間型分析っていうのは以前からあった方法らしいけど、質量分析装置が2002年にノーベル賞を授与された田中耕一さんと絡んでいたのは知ってたから、ちょっと興味があったのよね。田中さんは蛋白質のような高分子の物質を壊さずにイオン化する方法を開発したんだよ~。以前に少し本も読んでみたけど、やっぱり私にはほとんどわからん。
で、頭が混乱してきたから、次は自分の角質細胞を見てみよう、っていう体験型のところへ。3cmほどのセロハンテー0704211_4 プを手の甲に貼り、はがす。顕微鏡でそのセロハンテープを見る。きれいな皮膚は細胞の形も四角形~五角形をしている。肌が荒れていたりすると、皮膚がきれいに剥がれな いから、細胞の形もくずれている。ちなみに、私はきれいな細胞だ(本当かいな。証拠写真参照)とお褒めいただきました。
0704212_1 ここで、一休み。食堂もあるけれど、私は焼きそば・たこ焼きセット(冷めていたなあ)とコーヒー(普段めったに飲まないのに。あとでお茶の販売を見つけて、しまったと思った)を買って、外でランチ。そばにいた高校0704213_1 生の男の子たちが、場内のあちこちで配られているヘリウム風船をたくさんもらってきて、みんなで一つずつ中のヘリウムを吸い、「オレの声変わった?」などとやっているのを眺めて、可愛いもんじゃ、とくつろいだ。    続く

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2007年4月23日 (月)

サイエンスな半日その1

421日 理化学研究所一般公開
0704211_2
年に一度の理研一般公開日。去年はじめて行って、とても面白かったから、今年も楽しみにしていた。サッカーと重なったのはきびしかったが、キックオフが16時だから見学の時間は十分ある。
理研といえば世界でも最先端をいくと言っていい科学研究所で、さまざまな発見や研究結果などが時々報道される。理研が開発している世界最速のスパコンが神戸に設置されることが決まったというニュースも記憶に新しい。
0704212_4その理研の一般公開では、それぞれの研究チームが自分たちのテーマに基づいた研究内容を一般にわかりやすいように展示・説明したり、体験させてくれる。子供向けの発表もあって、家族連れ、学校の宿題らしい高校生、若い人たち、おじさんおばさん、お年寄りまであらゆる年齢層の見学者でにぎわう。私のお目当ては、去年は世界最速の重イオン加速器リングサイクロトロン、今年は理研が発見した新元素113番である。
0704213
研究棟は20以上もあり、とにかく敷地も広いから、計画的に歩かないと見たいものを全部見るのはむずかしい。ところが、前日、ネットで調べてざっと計画を立てたのに、脳のところで時間を食い、さらには同じ研究棟でついつい面白そうなのをみつけて予定外の寄り道をしたりして、結局半分くらいしか踏破できなかった。
最初に訪れたのは研究本館のトランスクリプトーム解析によるRNA新大陸の発見」「ゲノムネットワークプロジェクトという2つのテーマの部屋。ここでは基礎的なことは難しすぎるので、臨床的な内容について説明してもらった。それは、たった1滴の血液から約30分で薬の効果を予測するという研究。抗癌剤などには遺伝子によっては効果がないものもあり、DNAを調べればそれが予測できる。そうすれば無駄な投与もなくなり、患者の苦痛の軽減、医療費節減にもつながる。そのDNAの新しい検査法がSMAP法というDNA増幅法である。従来は結果が出るまで1週間ほどもかかっていたものが、これによってほとんどその場でわかるようになったそうでさる。すでに実用化され、臨床の場で用いられているとのことであった。
次は自分が楽しもうと思って、身体動揺測定をやってみた。正確には5分の安静後、30秒の測定を2分の休憩を挟んで3回実施するらしいが、人気のコーナーで順番待ちの人が多いため、測定は1回で行っていた。被測定者は白いベスト 0704214_1 を着用する。ベストの背中上方の真ん中には直径約3cmのマーカー(黒丸)が付いている。白いボードの前に足先をくっつけて立ち、ボードの目の高さに書かれた×印を見つめる。ベストのマーカーを視野に入れた背後のカメラが30秒後に写真撮影。これをコンピュータで解析すると、動揺角速度が出てくる。それを見て、測定者があなたのバランスは良いとか悪いとか判断するのである。このバランスとは平衡感覚のこと。私は1.1いくつかという数字が出て、「素晴らしいバランス」だと褒められた。数字の意味を訊くと、1以上だとバランスがかなり優れているということだった。普通は0.5程度らしい。私自身は、よく躓くし時々身体がふらつくから、非常に平衡感覚が悪いと思っていた。ふ~ん、実に意外な結果だなあ。
3番目に訪れたのは「ウイルスを見てみよう」。牛白血病0704215 ウイルスに感染させた羊の細胞を200倍の顕微鏡で見た。普通1つの細胞には核が1つしかないのに、ウイルス感染した細胞には核がたくさんあって巨大化している(多核巨細胞)。レンズを覗くと赤く染色された核が目に入ってきた。顕微鏡はコンピュータと接続されていて、コンピュータ画面でも同じものが見られるのだが、やはり自分の目で直接確かめたものは、おおこれがそうか、と感動する。他の部屋でも、みんなこういうシステムになっていて、顕微鏡で見るのがヘタでも(時として顕微鏡を覗くのが難しいことがある。私もどうやっても見えなかったものがあった)コンピュータ画面で見られると思うと安心はできる。
それから生体力学シミュレーションのところへ行った。ここでは脳血管内治療のためのカテーテル・シミュレーションができる。大腿からカテーテルを挿入し、脳動脈瘤などにコイルを送り込んだり、狭くなった血管をバルーンで広げたりするのだが、これには大変高度なテクニックを必要とする。そこで、研究チームでは患者の血管の
3次元モデルを作成し、カテーテルのガイドワイヤーの操作シミュレーターを開発したのである。マウスを右へ左へ動かしてガイドワイヤーの先端を血管のカーブに沿わせ、さらには上に下にドラッグして、血管内を通過させ徐々に目的の部位にもっていく。やらせてもらったが、私みたいな不器用人間には実にむずかしい。もちろん血管が直線ならどうということはないが、カーブをうまく通過させるのが全然うまくいかない。血管を破ると、コンピュータ画面が真っ赤になり、「血管が穿刺されました」というメッセージが出る。このシステムで医師のトレーニングをするそうだ。続く

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