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2008年3月28日 (金)

上川隆也の39年愛

326 「きみがいた時間 ぼくのいく時間」(サンシャイン劇場)

キャラメルで最初に見た芝居「クロノス」の続編である。愛する人が事故にあって死んでしまう。どうしてもそれを回避させたい、ひとえにその思いを抱いて、タイムマシーンに乗って過去へ行き、愛する人を救う。そんな強い愛の物語「クロノス」が、役者さんの大熱演もあって面白かったから、キャラメルのファンになった。そのクロノスシリーズの作品なんだから、ととても楽しみにしていた。期待に違わず、笑わされ、泣かされた。以下、少々ネタバレします。
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クロノス・ジョウンター>という機械は、その人が行きたい過去の時と場所へ運んでくれたけれど、その時間にいられるのはほんのわずかな時間、そしてそれが過ぎると、その人は何年もあるいは何十年も先の未来へ弾き飛ばされてしまう。だから物語はハッピーエンドでもあり、悲しい結末でもあるのだ。
今度の<クロノス・スパイラル>はジョウンターをもっと進化させたマシンではあるが、遡れる過去は39年前。秋沢里志(上川隆也)は新婚の妻紘未(西山繭子)を死から救うため、39年前の時代にタイムスリップする。その時代、もちろん、まだ紘未は生まれていない。里志だって本当は生まれていないんだけど、2009年に30歳代前半という年齢のままの里志が1970年の横浜に突然現れるというわけ。里志は辛抱強く、その時代で働き成功し、紘未の誕生から成長まで見守る。39年間もsign032009年、年老いた里志はもう1人の若い自分と紘未の結婚を見届け、息を引き取る。紘未は年老いた里志の心が通じて事故にあうことはなかった。そしてきっと、この先末永く里志と幸せに暮らす。
里志の思いが実るまでには危うく個人の歴史が変わりそうな事態に陥りかけたり、里志自身の事件に巻き込まれたり、紆余曲折がある。それでも常に変わらないのは里志の紘未に対する愛なんである。39年の愛なんである。
主演がキャラメルに3年ぶりに復帰した上川隆也であるためか、平日昼間だというのに、横だけでなく縦の通路にもびっしり補助椅子が出るという盛況。私は上川隆也は(顔が)ほとんど好きでなく、普通にキャラメルの芝居を見に行っただけなのに、この芝居でコロっと転向してしまった。テレビで見るよりず~っといい男で、演技もさすがにうまい。最後なんかぼろぼろ泣かされた(客席のあちこちからすすり泣きの声が聞こえてきた)。
こうなると、もちろんコクーンの「表裏源内蛙合戦」(井上ひさし作・蜷川幸雄演出、上川隆也主演)は見に行くつもりだし、パルコ劇場の「ウーマン・イン・ブラック」も守備範囲に入ってきた…マズイ。上川さん、キャラメルには少なくとも年に
1回は出てください。
しかし、前作もそうだったが、タイムスリップものを舞台化する巧みさには感心する。今回は里志の妹(岡内美喜子)が兄の体験談を語るという形で狂言回し的な役どころに設定されている。彼女はほとんど出ずっぱりで、時には出来事を解説し、時には観客と同じ気持ちになって(ツッコミ的に)出来事の中に入り込み、下手をすればややこしくなるところだが、脚本がうまいのだろう、とてもわかりやすかった。携帯もパソコンもない時代に、里志のノートパソコンがもたらす波紋も興味深い。
<上演時間>第165分、休憩15分、第270
おまけ1カーテンコールは4回。2回目に、この日が誕生日だというメンバーの1人、小林千絵さん、客席も一緒にHappy birthday to youを歌ってお祝いをした。この小林千絵さんはとても小柄で、セーラー服がぴったり似合う中学生時代の紘未を演じていた。それが「31歳になりました」というので、客席にどよめきが。
おまけ2キャラメルは前説も楽しいのだが、今回は場内放送による当たり前注意事項のみ(携帯の電源とか、カメラ禁止とか)。それでもさすがキャラメル、客席に笑いを起こしながらの注意放送だった。
おまけ3その場内放送の最初に、ビッグニュースとかが知らされた。「オペラ座の怪人」の続編制作が決定したんだとか。アンドリュー・ロイド=ウェーバーはもう既に作曲を終わっているんだそうだ。「本日午後1時頃発表がありました」ということでした。

おまけ4休憩を挟んでの2部構成は、キャラメル始まって以来初めてのことだそうだ。

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コメント

上川さんは断然舞台の役者さんです(キッパリ) 数年前にただ生上川氏を見たいがために「イットランズインザファミリー」というハチャメチャなコメディを見たのですが、テレビではぜぇ~ったいに見られないあんな姿やこんな姿(マジで目が点になりました)を見せる上川氏にスッカリやられて、一生ついていこうと思ったくらいです(笑)

一生ついていこうと思った割には今回はあきらめましたけれどcoldsweats01、わたくしめも「表裏源内蛙合戦」とウーマン・イン・ブラック」は見に行くつもりでいます(^^)

投稿: kirigirisu | 2008年3月28日 (金) 02時31分

kirigirisu様
きっぱりコメント、納得です。もしこの芝居を見なかったら、未だに上川アレルギーでいたかもしれません。
一生ついていこうというkirigirisuさんほどではありませんが、私もそこそこついていこうなんて思っています。上川さんがキャラメルの俳優さんだっていうのがちょっと嬉しい気持ちです♪
ああ、しかし今年は歌舞伎以外の芝居はできるだけ控えようと決意していたのに…coldsweats02

投稿: SwingingFujisan | 2008年3月28日 (金) 04時31分

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