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2006年12月

2006年12月31日 (日)

本年の観劇納め

1230日 朧の森に棲む鬼プレビュー(新橋演舞場)
本当は明日のカウントダウンのほうがよかったのだけど、一応家庭を経営する身としてはそうもいかない。今年最後の観劇はそんなわけで、「朧の森に棲む鬼」のプレビュー公演と相成った。

1_2 演舞場に着いてビックリ。長蛇の列ができている。舟木一夫以来の行列だ。それもあの時より長い。演舞場の入口から戻り、東銀座のほうへ曲がり演舞場の建物が切れるあたりが最後尾だったもの。列に並んで進むと、入口付近で、演舞場には珍しい芝居のチラシの束を渡された。これも、最初のうちは見るのが楽しかったけれど、今はほとんどが資源ゴミ行き(申し訳ない)。

今日の座席は32列正面。チケット発売日にサーバーのアクシデントで松竹に繋がらず、やっと直った頃には1階席のいい席はなく、それならいっそ3階で、と取った席である。それでも2列目でちょっとガッカリしたのだが、正面の席は2列しかなく、後ろに気兼ねすることなく座れてラッキー。ほとんど見えない花道も思い切り伸び上がって見ることができた。

さて、肝心の芝居は、染ちゃん今からこんなに突っ走って(明日のカウントダウンはもっと突っ走りそう)、本公演の1カ月、そしてそれに続く松竹座の1カ月、もつのかしら、と心配になるほどの大熱演。朧の森のあやかしに唆され、自分の欲のままに、悪の才能を駆使して権力者にのし上がり、やがて破滅するわる~いヤツを染ちゃんが生き生きと楽しんで演じている。作者はリチャード3世を下敷きにしたと言っているが、少なくとも冒頭のシーンはマクベスを想像させられる。ただし、マクベスはやがて良心に苛まれるが、このライというわる~いヤツには良心というものがないらしい(後半、ある女性をひどく殴りつけるんだけど、その時はムカムカした。私は女を苛める男は嫌いだ)。いや、もしかしたらあるのかも。そう思いたい。

前半は大音響と、笑いがあちこちに鏤められている割には案外重い内容に、物理的には空腹なのに精神的に満腹な感じ。ちょっと疲れた。しかし後半はもっと重いのに、意外とリズムに乗って見ることができ、ぐいぐい舞台に引き込まれた。

ミーハー役者評は、知っている人だけで。

染ちゃんは、いわゆる本来の歌舞伎より三谷歌舞伎や、先般の「染模様~」や、このいのうえ歌舞伎のほうが合っているような気がする。歌舞伎の将来を担う染五郎のような人がそんなことでは困るのだけど、とりわけこの1年はそんな印象をもった。この芝居、けっこうラブシーンがあり(染ちゃんが強引にもっていくんだけどね)、<健全な>芝居が多い私には、とくに舞台のど真ん中でのHシーンは「ようやるわ」という感じでした。

ライの弟分のキンタは阿部サダヲ。テレビではちょっといっちゃってるタイプの役が多いけど(「アンフェア」の捜査一課係長、不気味で怖かったです)、こんなユーモラスで純粋で可愛い阿部さんもありなんだ。こちらも大熱演。

盗賊マダレの古田新太。怪優の名に恥じないバツグンの存在感。古田がいると舞台が引き締まる。

オーエ国の美しい女性党首シュテンは真木よう子。この国と党首の名前、カタカナだとちょっとわかりにくいけれど、なるほどというネーミングです。あ、真木よう子は名前は知ってるし、「時効警察」の第8話に出たらしいけど印象にない(ドラマはほとんど見ない私が「アンフェア」「時効警察」と2つも見ている!!)。だけど、シュテンは綺麗だったし、野性的で堂々としていた(最後のほうで、ずいぶんほっそりした子だったんだな、と思ったのは、それまでは大きく見えていたのかもしれない)。

オーエ国と敵対するエイアン国イチノオオキミ、田山涼成。飄々とした持ち味そのままにちょっとマヌケな国王を好演。でもねえ、毒を飲まされて、ぶっ倒れたところで、カツラがぬげちゃった。「あ」と叫んで慌てて押さえようとしたけど、遅かった。でも、田山さんの大らかさと、オオキミのひょうきんさが、それほど違和感を感じさせなかった。ただ、このことで場面の深刻さが多少失われたかもしれない。けっこう長い間カツラのぬげた状態で横たわっていなくてはならなかったから、本人つらかっただろうな。客席から笑いが起きたけど、私はそういうのには笑えない。カーテンコールで「カツラとれてすみません」ってジェスチャーで詫びていた。

とにかく、芝居も面白く、役者も染ちゃんはじめみんな大熱演だったから、観客にもそれが伝わり、カーテンコールが何回あったことか。客席が完全に明るくなり、「本日は~ありがとうございました」という場内アナウンスが入った後も拍手は鳴り止まず、もう一度出演者が登場。スタンディングオベーション。1階席の前方で立っている人がけっこういて、そこへ染ちゃんが立って立ってと手で合図し、盛大なスタンディングオベーションとなった。

P1040239 ひとつ不満はプログラム。朧の森のカレンダーとセットで3000円は高い。というか、プログラムだけっていうのも売ってほしい。

座席でいただいたお弁当の中身は、特別朧の森に関係しているわけではなさそうだったけど、おいしかったです。

帰路、歌舞伎座前を通ったら、すっかり新春公演の準備が整っているようでした。酒樽の提供が演舞場と歌舞伎座では違うことに初めて気がついた。

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年の暮れに遙か平安時代を想う

1230日 石山寺と紫式部展(銀座松坂屋)
日生劇場の「紫式部」のチケットに招待券が付いていたので、演舞場に行く前に寄ってみた。

石山寺は、かの仁左様、いえ良弁僧正が聖武天皇の命を受け、創建された由緒あるお寺。紫式部が石山寺で月を見て、源氏物語の着想を得たという話が有名で、それにまつわる絵画がたくさん展示されていた。日生の「紫式部」とはずいぶん違うぞ…。

展示作品の中で目立ったのが土佐光起、光成、光祐(だったと思う、ちょっと自信ない)親子3代の絵画。光成、光祐は光起の作品とそっくり同じような絵を描き、土佐派を伝えていったということだが、親と子、祖父と孫を比較できるように並べた作品もあり、興味深い。とくに祖父と孫の屏風に描かれた作品は、構図もまったく同じながら、どことなく違った印象を受ける。何度も見比べてみたが、ここが違う、とはわからない。でも、なにか違うのだ。

P1040234 土佐3代の他にも色々な画家が源氏物語や紫式部を描いており、この小説がいかに日本人に愛されていたかがよくわかる。中で勝川春章の「見立紫式部図」が私の目を惹いた。今回の展示中、唯一の浮世絵であり、江戸時代風表現ながら、生き生きした表情に大地真央の紫式部と通じるものを感じたのだ。

絵巻物というのは、一度にざ~っと広げて読んだわけではなく、自分の肩幅くらいの幅だけ広げて、読んだところは巻き込んでいきながら進めていったらしい。現代のスクロールにちょっと似ていない?

途中、松平定信筆になる各帖の題名と解題があるのを見つけ、「おおお、寛政の改革~」と展示作品とはまったく関係のない叫びを心の中であげていたら、最後に紫式部本人の書が出てきて、その興奮がさらに盛り上がった。彼女は源氏の着想を得た時(「明石」だか「須磨」だかを最初に思いついたらしい)、紙がなかったのでそばにあったお経の裏に書き付けた、そのお詫びに後日写経をして奉納したという、そのお経である。紫式部がぐんと身近に感じられる素敵なエピソードじゃない? 「書きたいのよ~」と言う大地真央の紫式部がここでも甦ってきた。それにしても、紫式部の肉筆だよ!!! 

石山寺って、今まで名前ぐらいしか知らなかったけれど、梅園が3つもあり、桜の見所もありそうで、かなり行ってみたくなった。瀬田川のほとりというロケーションも魅力的。すぐにはムリとしても、今後行ってみたい場所リストの上位に加えようっと。

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2006年12月30日 (土)

涙--小野伸二

天皇杯は、スケジュール上、スタジアムでの観戦はムリ。昨日の準決勝も行きたい気持ちはヤマヤマだったけど、諦めた。もっとも、あまりの寒さに、行かなくてよかった、という思いもなくはなかったけどね。

スタジアムに行かれないということは、自宅でゆっくりTV観戦する時間もないということで、私は車であちこち出かけていた。ところが、ラジオという手があったのですよ。ラジオでサッカーというもの詰まらないようだけど、真剣に聞いていると、案外燃える。残念ながら伸二が決めた瞬間はたまたま車の外にいて聞いていなかったが、ポンテの勝ち越しシュートには車中で大興奮(昨日は私は運転手ではなかったので、安心してはしゃげた)。そして、ハラハラドキドキ、早くロスタイムの3分がすぎてくれ~と念じながら、待っていた試合終了の笛。それが鳴ったその時、まだ元日へのキップを手にしたというだけなのに、この目で見たわけではないのに、準々決勝に次ぐ伸二の大活躍に、私はリーグ優勝よりも嬉しい気持ちがして、涙が滲んできたのであった。 

体調を崩してからは人相まで変わってしまった伸二だったが、ゴールを決めたときの笑顔はやっぱり魅力的。世界の舞台で、もう一度あの笑顔を見たいわ~。

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Fujisan

空気が冷たく澄み渡った日には富士山がよく見える。下の写真のどこかに富士山が。

Hujisan Photo_22

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ありがとう! 異常なし

この冬は、一度も冬のコート(いわゆるオーバー)を着ていない。一度、サッカーのクラブワールドカップ観戦の時にダウンのコートを着たけれど、普通の外出はブレザーか綿のコートですんでいた。暖冬とはいえ、周囲を見れば、ちゃんとそれなりの服装をしている。だから、私はずっと自分の皮下脂肪が厚くなったせいだと思い込んでいた。

ところが、今日のこの寒さ。ストーブの前から離れられない。ちょっと外へ出れば、芯から冷えてしまう。あまりの寒さに、皮下脂肪そんなに厚くなっていなかったのかぁ、とちょっと嬉しくなった。

そんなところへ、先日の人間ドックの結果が送られてきた。日常生活に支障のない異常(ランクB)というのが45つと、6カ月後に再検査という異常(ランクC)が1つあったけれど、全体としてほぼ異常なし。ランクBの中に身体測定という項目があった。そして注意として「標準体重に近づけましょう」と書いてある。皮下脂肪の心配をしていた私は「えっ、やっぱり太りすぎ?」と又ガクっとしたのだが、よくみると、標準体重は遙か上の数字だった。あ~よかった。

細かく数値を見ていくと、どこが異常なの?って言いたいくらい、実に見事に正常範囲に収まっている。

心配していた脳ドックの結果も異常なかった。一緒に送られてきたMRIの画像は、正常例の写真と見比べたところで素人にはよくわからないが、梗塞や萎縮はなさそうである(だとすると、転倒以来ずっと気になっている右側頭部から顔面への違和感は何なんだということになるけれど……)。

ご心配くださった皆様、ありがとうございました。おかげさまで、ほとんど完璧に健康体であるという結果が出て、さあ、これで来年も元気に歌舞伎が観られるぞ、と張り切っています。

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2006年12月27日 (水)

もう一度見たい千穐楽

1226歌舞伎座昼の部
06122605 いやあ、歌舞伎観劇としては本年の掉尾を飾るに相応しい、楽しい楽しい時間でした。今月の歌舞伎座は夜の部といい、大満足。
「八重桐廓噺」これ、初めて見たつもりでいたら、2年前の12月に見ていたらしい。どこかで見たような聞いたような話だとは思いながら見ていたのだけど、芝居としての記憶が全然ない。だからまったく初見の感覚で、楽しむことができた。それにしても菊ちゃんがあまり綺麗で、ほとんどずっと見とれていたような気がする。しとやかさと強さ。「毛谷村」のお園さんを思い出した。萬次郎さんっていつも思うのだけど、舞台のお顔と素顔の写真とのギャップが結構好きです(今日の萬次郎さん、綺麗だったなあ)。第一私は、あのスッゴクよく透る声が気に入っている。今月は団蔵さんが大活躍で、なんでもこなす役者さんだなあと、改めて感心した。市蔵さんの腰元、愛嬌たっぷりで、きも可愛かったわ~。近松の心中物はイマイチ好きになれないけれど、こういう作品なら歓迎。

「忍夜恋曲者(将門)」期待の時さまの変化ぶり。怖かったです。スッポンの登場からして、美しさの中に物凄さを湛え、迫力ありました。時さまがあんなに見得を切った芝居ってないんじゃないかしら。一緒になって首をまわしそうな自分に気付き、ちょっと決まり悪い思いをした。立ち回りは私も十分楽しみましたが、案外時さま自身楽しんでいたような…。ガマは東志二郎さんが入っていたそうだが、東志二郎さんといえば、稚魚の会のパーティーでの忠臣蔵玉すだれの大熱演が記憶に新しい。梅之さんのブログにガマの苦労話が載っており(梅之さんが東志二郎さんにインタビューしたもの)、その中に最後の決めのバランスをとるのが辛いというコメントがあった。たしかに、ずり落ちそうで、指で一生懸命踏ん張っているのが見えた。早く幕が閉まらないかとハラハラしちゃった。

「芝浜革財布」芸達者が揃って、物語もいい話で、安心して気持ちよくみられる芝居というのはこういうものをいうのだろう、と思った。菊五郎、亀蔵、権十郎、団蔵、彦三郎の面々が酒盛りする場面なんか、もう見事で、そこに魁春さんのちょっと生活に疲れたような、でも気立てのいい女房が加わると、それは見ごたえがある。江戸の町人の生活って、いいわ。私にはやっぱりしっくりくる。彦三郎さんは、威厳のある武士役なんかだとずいぶん老けて見えるけれど、今日の町人は若々しくてビックリした。菊五郎さんのナマ足は、「文七元結」以来かしら。いや、もっと他でも見ていると思うけど、なんか生々しく感じたのは「文七元結」と今回です。

「勢獅子」舞台が明るくて、賑やかで、粋で、楽しかった。松緑さんがと~ってもよかった。「将門」の松緑さんもステキだったけれど、イナセな鳶頭は本当によかったわ~。踊りはキビキビして、指もピンとそらせてきれいだし。獅子舞のお獅子の前に入っていたのは、獅子頭の下のネットから見えたけど、後ろが松江さんだっていうのは、ずっとわからなかった。最近、松緑さんがかなり気になる存在になってきている。

この「勢獅子」での思いがけない収穫は、雀右衛門さん。私は今まで雀右衛門さんの芸が理解できなかったのに、今回は何だか感動してしまった。動きがだいぶよくなっていたせいもあるかもしれないが、梅玉さんにそっと寄り添うところなど、実に美しく風情があって、ああこれがジャッキーなんだ、とちょっとわかった気がした。梅玉さんは踊りの中にやわらかさがあって、きびきびした松緑さんとは対照的とまでは言わないけれど、違った趣があって、また雀右衛門さんをやさしく見守るところなど、梅玉さんらしさが感じられた。

あと、今回は、「八重桐」と「将門」で梅之さんと辰巳さんを一度に見ることができたし、それも大好きな立ち回りで、だからね~。トンボを返るたびに心の中で拍手していました。

おまけ①:今日は先日買った舞台写真入りの筋書きを忘れてきてしまい、同じものを2冊買っても仕方ないので、写真の入っていないほうを買った。ところが、結局失敗したと思ったのは、舞台写真(ブロマイドタイプのほう)を買う段になって、筋書きに入っていないものを選びたいのに、それができなかったこと。菊ちゃんの八重桐の写真は1枚しかなかった。時さまのは滝夜叉を見たあとに、赤い布を投げたところを買おうかどうしようか迷っているうちに(開演前に、海老ちゃんの鬼の写真と、松也クンの鳶の写真買っちゃって。何しろ高いから…)、壁に貼られた写真が剥がされてしまった。しまった~。その後に写真を見に来た二人連れの女性、「あ、なくなってる」「早く買っておけばよかったねえ」。私も同じ気持ちでした。一番ほしかった写真がなくなっちゃったから、次にいいかもと思う写真の前で又悩んでいたら、これも剥がされてしまった。これに煽られて、ついに2枚決めて持っていったら、ハハ、そのうちの1枚がラストワンでした。こういう時も優柔不断はダメだね。

楽しい舞台だったから、何となく調子に乗って、写真だけでなく和菓子を3種類も買って、ちりめん山椒も買って、すっかり散財しちゃったわ。でも散財もまた楽し。大雨の中、ウキウキ気分で帰宅しました。

おまけ②:常盤津一巴太夫さんに掛け声がかかっていました。こういう掛け声は初めて聞いたかも。

おまけ③:富司純子さんがいらしてました。どうしてあんなにほっそりとして、綺麗なの~?

おまけ④:夜の部もだったけど、太鼓の音が鳴ると、イヤホンガイドが聞こえない。今月はそういうことがずいぶんあったように思う。今日のイヤホンガイドでは、休憩時間に勘太郎・七之助、亀鶴さんの浅草歌舞伎のイヤホンガイドの宣伝を聞きました。

おまけ⑤:来年6月博多座に続き、7月歌舞伎座で「十二夜」の再演があるようです(時蔵後援会情報)。

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2006年12月25日 (月)

ITと芸術の融合--ルーヴルDNP

1122日 ミュージアムラボ「銃騎兵」(ジェリコー作)
ここ数年暮れから新年にかけては仕事を抱えていたとしても幾分ゆるかったのだが、今年はスポットで私の能力の120%を必要とする仕事が入り、忙しいのなんのって。それなのに、仕事以外の予定はしっかり立ててあるから、毎日ほとんど徹夜状態。といっても、電車に乗って居眠りしたり、パソコンに向かいながらガクッとする瞬間に爆睡している(私は短時間で深い眠りに入ることができる)から、帳尻は健康が維持できる程度には合っているのだと思う。

予定外で急遽入れたのが「銃騎兵」鑑賞。この秋、五反田の大日本印刷(DNP)にルーヴルとの共同プロジェクトによるミュージアムラボというのができた。知り合いに関係者がいるので、興味津々いつか必ず行ってみようと思っていた。最初に公開されたのがジェリコーの「銃騎兵」である。それが22日最終日というので、数日前に急遽予約を入れたのだ(ここは、予約が必要。HPからネットで予約できる)。

Dnp DNPは五反田からのほうが近いが、私は交通機関の関係で目黒から歩いた。山手線の線路沿いに坂を下っていくと、DNPの大きなビルが見える(わかりにくいけれど、写真正面の建物)。目標を目前にして意外と近づかないという印象だったが、やがてガラス張りの建物の正面入り口に無事着いた。入り口には警備Photo_20 員がいて、用向きを訊かれる。ミュージアムラボに来たというと、どうぞというわけで、中へ。フロアは明るく広々としており、小心者は一瞬ちょっと足が止まる。恐る恐る入ってすぐ右の受付で予約してある旨を告げる。受付の女性たちは親切だし、感じがいい。初めてで何もかもわからないから、丁寧に色々説明してくれる。

まず自分の情報をコンピュータにインプットする。Photo_21 そして本日の滞在予定時間も入力する。これは「時間を決めていない」というのも選べるので、あくまで目安だろう。そして番号札を渡され、しばらく待っていると、首から提げる端末機とチケットケースに入ったICチケット、そしてヘッドホンを渡される。チケットは展示画面の前にある機械の上に置くと、画面が動いて音声がヘッドホンP1040146 に流れる仕組みである。しかし、立ち位置が悪くて聞こえない、とか他の人が使っているというようなときには、端末機の操作でも音声を聞くことができる。このチケット、自宅に帰ってミュージアムラボの観覧履歴のところに番号を入力すると、自分の見た展示、見ていない展示が画面に現れる。スッゲエ!!

ミュージアムは、シアター(展示品に関連するビデオが、今回は3本流れていた。115分)、展示室、ホワイエ、ホールに分かれ、真ん中に広~い通路が取ってある。その通路にはDNPがやっている業務の内容が展示してあって、これが実に興味深い。本業の印刷にもこんなものがあるのか、と感心させられる。銀行などでの本人認証に使われ始めている静脈によるIDカードなんかもやっているのだ。企業のミュージアムというのは、私たちがそこの企業に対してもっているイメージから大きく飛躍した事業をやっていることを知ることができて、楽しいものである(名古屋のノリタケのミュージアムもとても面白かった)。

さて、肝心の「銃騎兵」だが、前述の各ブロックそれぞれに工夫を凝らした展示がしてある。どこからスタートしてもいいのだが、昨日はシアターの時間の都合で、まずそこから始めた。

私は美術館でのこういうビデオはあまり熱心に見ないのだが、今回はとても面白くて、3本全部見てしまった。「銃騎兵」の鑑賞ポイント、ルーブルの有名な作品の解説、ジェリコーとドラクロワの3本で、きわめてわかりやすく作られており、8年前に文字通り駆け足で目玉作品だけ見てまわったまま満足していたルーブルへの関心がダヴィンチコードでかきたてられ、ここでさらにそれに火がついた。次の機会には絶対時間をかけて見てみようと決意した次第である。

シアターの後は展示室で本物と対面。本物のそばには作品を詳細に解説する画面があって、さっきのIDチケットまたは端末操作で見聞きすることができる。この解説を聞きながら画面の絵を見て、さらに本物を見るとよい。実際、絵の中の銃騎兵のオッサンが生きているようで、何だかひどく感動した。

ホワイエでは、作品の背景、他の肖像画との比較、同時代の日本の絵画との違いなどが解説される。そしてインタラクティブモードでは、ただ一方的な解説を聞くだけでなく、クイズに答えたり、鑑賞者参加型の楽しみ方ができる。

1つの作品をこんなにゆっくりたっぷり鑑賞したのは初めてだ。そして美術とITが融合するとこういう鑑賞の仕方ができるのか、ということにも感心した。こういう見方は邪道だって思われる方もいらっしゃるかもしれないけれど、美術に関心のある方ならぜひぜひ、一度訪ねられることをお勧めする。22日最終日というのは年内の話だったみたい。310日まで公開されているようです。私も観覧履歴をチェックしたら、まだまだ見足りないところがたくさんあったので、来年又行くつもり。

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2006年12月24日 (日)

イヴ

クリスチャンじゃないけれど、

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シャンパンと

手作りケーキで

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めりぃ・くりすます!!!

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強い・・・

ディープ、強かったな。

色々噂もあったけど、強いものが強いのは見ていて気持ちがいい。

輝くべきものが輝くのは見ていてうれしい。これ、昨日の伸二です。

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ベスト10

kirigirisuさんのところで、「2006年、あなたが一番好きだった演目は何?」というアンケートがあることを知った。実は私も個人的にベスト10でも選んでみようかな、とは思っていたのだ。でも、いざ選ぼうと思ったら、ムリだということがわかった。いくつか詰まらなかった芝居もあるにはあったが、面白かった芝居のほうが多くて、甲乙つけ難い。それに、お笑い系、シリアス系、舞踊系、スペクタクル系、ホロリ系等々、ジャンルも色々だから、余計順位はつけられないのである。「好きな演目」は3つまで選んでいいのだけれど、あれもこれも好きで、やっぱり選べない(選べる人はエライ)。だから、私はアンケートには参加しないで、結果を見るだけにしようと思っている。

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2006年12月23日 (土)

満足な死者たち

1221日 映画「椿山課長の7日間」

突然だが、人間、死んだらどこへ行くのだろう、どうなっちゃうのだろう。誰しもが一度は抱く疑問ではないだろうか。浅田次郎がこれに一つの答えを与えている。死者は天国と地獄の中間点にある中陰役所という所へ送られ、そこで自分の進むべき道を選択できる。永遠絶対の消滅もよし、天国行きもよし、ボタンひとつで道を選ぶのである。しかし自分の死にどうしても納得のいかない者もいる。そういう者には別のシステムが用意されている。申し出て、現世に戻る事情が十分あるという審判を受ければ現世に逆送され、初七日まで滞在できるというものだ。浅田次郎の出した答えは、もちろんイマジネーションの世界には違いないのだが、無念の死者に対する限りない愛情が感じられ、想像に留まらない強い説得力を私は感じるのである。

さて、このお話の主人公椿山和昭は高校卒業後デパートの婦人服売り場一筋に身を捧げてきた中年のオジサン。社運を賭けた大バーゲンの朝、職場で突然死する。もちろん無念の死者組である。同じ日、ヤクザの武田と、小学生の雄一も無念組として逆送を申請し、認められる。彼らは中陰役所でお互いの姿を見知っているが、現世ではまったく違う姿になっているのだから、出会ったところで決してわからない。ただ、椿山は雄一の現世での保護者役を買って出たため、最初から一緒に行動する(と断言していいのかな。というのは、原作のそういうディテールは忘れちゃったし、映画は毎度の懸念どおり開始後10分ほどは意識がない。この映画では椿山が倒れるところまでははっきり覚えている。次に気がついたときは、もう椿山はスッゴイ美女に変身して、雄一の変身した可愛い女の子と一緒に歩いていたのだあああっ)。

いずれにしてもこの後、変身した2人プラス1人は現世で再会し、それぞれの人生で自分の知らなかったことを知り、きちんと人生に始末をつけ、最後は幸せな気持ちで中陰役所に戻っていく。

この終わり方は原作のほうがシビアで、心に残るのであるが、映画の終わり方はビジュアルに訴える分だけ甘いほうが後味がいいのかもしれない(原作が後味が悪いというのでは決してありません)。

さて、ミーハー感想の第一は、わっ、又須賀健太クンが出てる! 「三丁目の夕日」「食いタン」「(見てないけど)花田少年史」等々、まあ売れてるなあ。須賀健太クンは椿山の息子役。

あっ、この子、志田未来ちゃんだ。こんな子供が母親になるなんて間違ってる(「14歳の母」はまったく見ていないので、単に彼女の幼さからこう言ってるのです)。志田未来ちゃんは、亡くなった小学生が逆送された時の姿。

たしか成宮クンが出てるはずなんだけど、原作には彼のやれるような役はない。チョイ役でもなさそうだし、と不審に思っていたら、ヤクザの逆送後の姿で、ヘアスタイリストという役柄だった。これは、原作では歴史学者かなんかだったので、まったくタイプが変わってしまい、とまどった。成宮クンは、「魔界転生」の野性味部分がここでも発揮されていた。きっと女好きだって思わせる。そういう時はとっても下品なんだけど、時々ナイーブな面がチラッと見えて、不思議な役者だ。

西田敏行は椿山だから主役ではあるんだけど、映画は伊藤美咲に変身してからの数日間を描いているわけだから、ポイントポイントにしか出てこない。椿山役としてはピッタリで、存在感バツグン。伊藤美咲は難しい役だっただろう。あんなに綺麗でスタイルよくて、でも中身は西田敏行なのだ。オッサンなのだ。普段の言葉使いもオッサンなんだけど、ちょっと上品すぎるのはやむをえないか。でも、笑わされもし、泣かされもし、とても好感がもてた。

Photo_16 中陰役所で、彼我の世界を結ぶ役人マヤは和久井映見。原作ではもっとドライでシビアで、面白いキャラだったが、映画のマヤはいい人(人じゃないのかも。何しろあちらの世界の役人だから)過ぎる。ま、映像というのは、何度も言うようだが原作より甘くやさしい形にしたほうが、心地よいものなのかもしれない。

それから、もう一人。國村隼。この人、私が唯一見ているドラマ「芋たこ南京」のかもかのおっちゃん! こんなところでお目にかかるとは。コワモテのお顔だけど、とても人間性豊かで、けっこう好きなんです。

奇しくもこの映画を見る前日、カンニング中島がこの世を去った。闘病生活を続けていたとはいえ(再発、再発がどれだけ白血病患者の勇気を挫くだろう。私は再発という言葉を聞くたびに、彼らの胸のうちを思い遣り、切なくなる)、彼もこの世に多くの未練を残しているに違いない。だから、きっと彼も中陰役所で逆送手続きを取り、思いもかけない姿になって、家族や竹山のまわりに登場するんだろう。彼が椿山たちのように笑顔で天国へ行かれることを祈りたい。

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2006年12月21日 (木)

楽しさいっぱい「紅葉狩」

1220日歌舞伎座夜の部その3

まずは、松緑サンの際立った美しさに目を奪われた。はっきりした目鼻立ちに凛とした気品が備わって、実に美しい。

これに対する海老ちゃんは、藤娘以来の女形。大柄な赤姫の登場に客席が沸く。高い声を出そうとは努力しているが、こればっかりはムリでしょう。大らかかつ可愛らしいお姫さまで、なんとも微笑ましい。

それが徐々に本性を表してくるところが好きである。ガッと口を大きく開き、眼光鋭く、でも次の瞬間にはまたおっとりしたお姫様に戻り(海老ちゃんの目ってあんなに穏やかになるんだ)、また鬼の顔が現れ…と、海老ちゃん2つの顔を楽しめる。

しかも、あの大股開き。ダイナミックでいかにも海老ちゃん。もうスッカリ鬼になって引っ込んでいく。あ、今、両手を使って隈を描いているんだな。その様子を想像するだに微笑ましい。だけど、ああいう隈でああいう鬘だと、顔がすっごくデカく見えるのは何故(NHK古典芸能の菊五郎さんも蜘になってから顔がひどく大きかった)? 海老ちゃんは自分でも鬼女を楽しんでいるのだろう。それがこちらにも伝わって、幕見でもう1回でも2回でも見たくなる。舞台も明るくてきれいだし、常磐津、義太夫、長唄と揃っているのもいい(やっぱり長唄が好き。とくに大薩摩には心が躍る)。

ぼたんサンは、さすがに<ほんまもんのおなご>、線がほっそりして綺麗。お顔は私にはそれほど海老ちゃん似には思えなかった。むしろ芝のぶさんに近いように感じた。踊りもなめらかで美しかった。

右近クンの山神がよかった。声はやっぱり変声期で出が悪かったが、踊りはキビキビと力強く、気持ちよく見ていられる。だからこれも楽しい。

それから市蔵、亀三郎の従者も私の目を惹いた。とくに亀三郎サン、ステキだったな。

今月の夜の部は、先の2つも心に残るいい演目で、さらに最後にこの強烈なインパクトで、完全にやられちゃいました。乾いた砂漠に水が浸み込むように、歌舞伎の楽しさが私の身体に沁み込んできて、もう一度行かれる日がないのがつくづく残念。おみやに紅Photo_15 葉を1枚頂いてガマン(この紅葉は辰巳クンたちが散らしているとのこと)。

★今日の関係ないオマケ:トイレの手洗い場に手指消毒液が置いてありました。こんなところにもノロウイルスの影響が。

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目が物語る心情「出刃打お玉」

1220日歌舞伎座夜の部その2

菊五郎、梅玉、時蔵、この3人の上手さが光った。とくに28年後の3人は、目がそれぞれの人生・気持ちを語っており、秀逸だった。

23歳の増田正蔵。菊五郎のお玉に年を訊かれ、「23」と答える梅玉に客席から笑いが起こる。そりゃ、たしかに23は外見に無理があるけれど、梅玉はウブな若者を見事に演じ、お玉が彼を可愛く思う気持ちがよくわかっちゃうのである。お玉の見事な出刃打ちのおかげで父の仇を討つことができた正蔵は、お玉に深く感謝し、といってお玉に助けられたことはおおっぴらにできず、二人はそのまま別れる。

28年後、お玉の朋輩おろく(時蔵)は出会い茶屋の女主人となり、お玉は昔はさん付けで呼ばれていたのが今は呼び捨てにされる使用人。2度の大病を患ったせいで、ひどく老けてみえ、足も曲がってビッコをひくように歩く。それだけの年月がたてば、ウブな若者も変わろうというもの。ところが、その変わり方がひどすぎる。仇討ちを成功させたことで出世したのはいいが(自分ひとりの力で討ったことになっている)、お玉に教わった女の味に溺れ、今はただのスケベ親爺。おろくの出会い茶屋でオボコ娘(松也)をいいようにしちゃうんである。

このスケベ親爺を、あの清潔感あふれる梅玉サンがそれらしく演じていてビックリ(でも、やっぱり清潔感が残るなあ)。おろくも、やり手の経営者らしいずるさが目に表れていて、28年の人生を時蔵サンがうまく表現していた。

スケベ親爺になった正蔵を見つけたお玉が懐かしそうに声をかけると、正蔵はお前なんか知らない、と邪慳にお玉をぶっ飛ばす。この時のお玉の目が、自分の信じていたモノに裏切られた悔しさ、28年前の純な気持ちを傷つけられた悔しさを漲らせていて、私は泣かされた。

お玉から逃れて道端で家来を待つ正蔵の目には後悔がかすかに窺える。だがそんなことは知らないお玉は、悔しさをぶつけるように出刃を投げる。それはかつて正蔵の仇の目を襲ったように、正蔵の目を間違いなく打つ(怖い怖い。でも2回とも、その瞬間を見損なってしまった。さっきの矢といい、今日は見事歌舞伎の手法にだまされた)。お玉を斬ろうとする家来を押しとどめ去っていく正蔵。なぜ私を斬らなかったのだろう、と思ううちに正蔵の気持ちに気付き、「正蔵さん」とそっと声に出すお玉。その目には万感の思いがこめられていて、そこで幕になってほしくない~、だって涙が……

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清冽な一途さに涙した「神霊矢口渡」

1220日歌舞伎座夜の部その1

堪能しました。大いに満足しました。残り1週間になって、やっと初めての歌舞伎座観劇。飢えを十分に満たしてくれました。

妻(恋人だっけ? まあ、ここでは妻にしておく)を連れて一夜の宿を求めてきた男の美しさに一目惚れ。ぽ~っと男を見つめ、妻の存在も目に入らない。そしてやがて妻に気付くと、今度は妹かしらと自分に都合のよいように考え、それを訊いてしまう。なんて積極的なんだ! 男のほうも思うところあって妹だ、と答えるからぁ。その後はただひたすら男に気持ちを訴える。本当なら私、こんなにグイグイ迫るような女は好きじゃない。ところが、このお舟ちゃんはいじらしくて可愛くて。「神霊矢口渡」は初めて見たので、元々のお舟ちゃんがそういう人物像なのか、菊ちゃんが演じたからそうなのかは、わからない(亀ちゃんが去年の亀治郎の会でやっているはずだが、想像するに八百屋お七のような赤いお舟ちゃんというイメージが湧く。菊ちゃんのお舟は白のイメージだが、赤は赤でまたぐっときそうな気がする)。

菊ちゃんは先月の風邪もすっかり治り(当たり前か)、23回、声に男が入ったけれど、それだけ一生懸命なんだなというのが伝わってきた。とくに後半のお舟ちゃんの清冽な一途さは胸を打つ。それと同時に父親からは情愛の一つもかけられず、惚れた男には利用される彼女の哀れさ(お舟本人は自分が哀れだなどとは思っていないに違いない。でも、好きな人を救いたい一心でありながら、父親のことを憎んでいるわけでもなさそうである。だから余計哀れになるのだ)に困ったことに涙が溢れてきた。困ったことに、というのは、まさか涙が出るとは思ってもいなかったので、自分の気持ちに驚いてしまったのだ。驚きながらも、無事太鼓を打つまで「頑張れ! 頑張れ!」と、必死で応援した。

新田義峯の大谷友右衛門は、あの菊ちゃんが一目惚れするほどの美貌とは言い難い。富十郎の頓兵衛には、極悪非道というよりは、人間としての心が感じられない不気味さを覚えた。あのどこからともなく飛んできた矢が頓兵衛の首に刺さった瞬間を見逃してしまった。気がついたら、もうトンちゃん、矢を手で押さえて苦しんでいた。残念。

写真は歌舞伎座向かい側のポスト。年賀状をまとめて出すための輪ゴムの入った小さな箱がついていてかわいい。

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2006年12月19日 (火)

成田--出迎え

皆、一様に不安を滲ませた険しい顔で出てくる。

やがて出迎えの人を見つけ、破顔一笑に変わる。

その瞬間を見るのが好きだ。

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2006年12月18日 (月)

バルサよ、お前もか

1217日クラブワールドカップ決勝(日産スタジアム 1920キックオフ)
最初から決勝はほぼ満席だったのか、あるいは先日の対クラブアメリカ戦におけるバルサのプレー後売れたのか、とにかく決勝戦はよく客が入っていた。さすがお祭り、と言いたいところだが、国際試合には必ず浮かれた外国人の集団がいくつかいて、太鼓を叩いたり踊ったりしていて、それが楽しみなのに、今回はそういう集団に出会うことなく、お祭り気分半減。

   3位決定戦(ただし、試合内容のレポなし)

決勝戦の前には3位決定戦が行われる。同じチケットで見られるのだし、世界で3番目に強いチームが決まるのだから、それだって見るに値する試合には違いない。しかし、クラブアメリカvs アル・アハリのこの試合は半数も入っていただろうか。もったいない。まあ、かく言う私も実はすごくもったいないことをした。

というのは、競技場に入ってしまえばなかなか食べ物にありつけない(売店の行列につこうという気にはなれない)。そこでおにぎりやら何やら用意していくのだが、昨日はちょっと時間があったため、仲間と居酒屋に入って(昼も営業していたのです~)腹ごしらえだけのつもりが、ナマ2杯、緑茶ハイ1杯と、昼間っから私にしては本格的に飲んでしまったのだ。そこへ加えて前日のほぼ徹夜状態。試合を見始めてほどなく、爆睡の境へ。気がつくともう勝者が決まっていた。はは、ただ座席を埋めていただけの存在でした。

★決勝戦(ただしミーハー的感想)

Photo_7 3位の表彰式の後、決勝戦を戦う両チームの練習を経て、いよいよ試合開始。選手紹介の頃には会場のボルテージも高まり、インテルナシオナルはほぼ完全アウェイ状態。試合開始からしばらくは、スピードに乗った素晴らしいプレーの続出で、ロナウジーニョ、デコのボール捌き一つ一つに会場中が「おおっ!」と湧く。だけど、よかったのは最初だけ。いいスペースにパスが出ても、受け手がわかってなかったり、タイミングが合わなかったり。ロナウジーニョもFK1本惜しいのがあったけれど、見せ場がなくなってしまった。インテルはとにかく守りが堅く、バルサが攻めても攻めても最終ラインを割れない。あるいはシュートを打ってもはずす。意外な決定力のなさに、先日の試合はやっぱり相手が格下だったのだな、と思わずにいられなかった。そんなわけで途中から中だるみ状態になって、少し居眠りが出てしまった。

後半、「このままゼロゼロの延長戦はやめてくれよ~」と願い出した頃、インテルが決めてしまった。会場じゅうの大きなため息。散在するインテルサポの集団の喜び。結局これが決勝点になった。仲間の1人がいみじくも「ハングリー精神だよ」と言っていたが、今日の報道を見たらオシムも言っていたなあ「片方はスペクタクルに戦い、片方は生活のために戦った」って。何しろドイツ大会の代表が一人もいないチームだそうだ、だからチームプレーにも徹しただろうし、その中でいい働きをすればヨーロッパのチームに認められるいいチャンスでもあるしね。

そういうチームには申し訳ないが、私はサッカーでもかなりミーハーだから、所属選手のほとんどが国の代表であるヨーロッパのチームをこの目で見られるだけで嬉しい、という思いがある(メッシにエトゥーがいなかったのはとても残念)。でも、インテルナシオナルからそういう選手が出てくるかもしれないね。17歳のアレシャンドレなんか、可能性を秘めているかもしれない。ミーハーとしての私の昨日の収穫はデコ。ワールドカップの時にも気にはなっていたのだが、思い切りのいいミドルシュートに惚れた(はずしはしたけれど)。私はミドルシュートが大好きなのです。

★表彰式(ちょっとだけ報告)

Photo_8 バルサが負けたことで、表彰式の時にはずいぶん空席が目立つ状態になっていた。もったいない、バルサでなくたって世界一のチームの表彰式なのに、と思いながら、ここでも延々と続くメダル授与の間に一眠り。と、突然ドーンという爆発音が! 文字通り飛び上がってしまった。目の前で花火が打ち上げられたのだ。花火と言っても、大空高く打ち上げられるものとは違うが、煙がきれいだった。

思えば、去年のトヨタカップも、大半の人気を勝ち得ていた(と思う)リバプールが負け、サンパウロFC10で勝ったのだったっけ。バルサよ、お前もか……だね。

★スタジアム:なんでトヨタカップ(今はもうトヨタカップとは言わないけれど、プログラムの拍子にもしっかりprsented by TOYOTAと書いてある)を日産スタジアムでやるのかなあ。どの競技場もそうだが、冬は着膨れているので、座席がとても狭く感じられる。ただ、前の座席との間隔は、埼スタより広いかも。椅子はお尻の窪みがほとんどなく、実に座り心地が悪かった。席を立つと同時に跳ね上がる式のものではないのはありがたいのだが、前にすべってしまう感じがして、力を入れて座るから、すっかりお尻が痛くなってしまった。トイレと売店が客席の入り口階にないのは不便。年に1度くらいしか来ないので、きっと来年は又スタジアム自体の情報は忘れてしまいそうだから、ここに記しておく。

★新横浜への道:行きは渋谷から東横線の特急を使う。菊名まで20分弱。そこでJR横浜線に乗り換えて一駅。これが一番早いのではないかと思う。帰りは新幹線。夜は新横浜に止まる電車が多く、こちらも20分弱で東京に着き、それを考えれば1300円ちょっとの値段も高くはない。自由席でしっかり座ってこれたし。

★応援グッズ:どの国際大会でもほしかった帽子、ついに買ってPhoto_9 しまいました。昼は暖かかったのに、さすがに夜は空気が冷たく、防寒にもピッタリだった。だけど、これがけっこう高くて。来年もかぶりたいから、バルサさん、よろしくね。

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2006年12月16日 (土)

圧倒的なスター性--大地真央

1215日 紫式部日生劇場昼の部

平安時代風コスプレという感じのこの舞台、大地真央の美しさ、存在感にただただ圧倒された。芝居そのものは、洞察力に富む女の才能を快く思わない保守的・保身的な男たち(藤原道長以下貴族たち、紫式部の父親など)vs 宮廷の裏側まで描きたい紫式部+彼女に対して共感を覚える女たち(清少納言、和泉式部、中宮彰子、侍女左近)の図式で織り成されるコメディータッチの源氏物語誕生エピソード。セリフも現代語であり、肩のこるような芝居では決してなく、だけどところどころ理屈っぽくなって眠くなってしまう、そういう芝居であった。

男たちの中心は、陰謀渦巻く宮廷にあって、栄華を誇っている藤原道長。紫式部をはじめとする女たちは死者たちと話すことができ、権力闘争の末殺された(あるいは自害した)中宮定子たちの口から宮廷の裏事情を知り、それを源氏物語に取り入れる。それを書いてもらっては困るという道長の意を汲んだ男たちは、完成した源氏物語が中宮彰子の目に触れ、世に出るのを阻止しようとする(この道長は、光源氏イコール道長にしてくれ、と紫式部に頼む。そして、裏の汚い部分は一切書くな、と。光源氏はただただ美しい男であってほしい、と)。いっぽう女官たちは、はじめは紫式部の身分の低さや、宮廷内に飛び交う噂(彼女は寝言も漢語で言うなど)、貴族の娘のくせに平気で町を一人歩きする、といったユニークさを卑しみ、彼女をバカにする。清少納言や和泉式部もライバル登場に、とりあえずはイヤミな対応をする。ところが、才能ある女性たちは自分にない相手の才能も認めていて、しまいには大いに共感し、紫式部を励まし助け、清書までしてくれるのである。そして、女官たちも少しずつ書かれていく源氏物語の面白さに、紫式部への評価を変えていく。「だって書きたいP1030818 んだもん」、「だって読みたいんだもん」という需給がうまくバランスをとって、<感動のラスト>へ。

今度も大いにミーハー的に感想を述べてしまおう。

まずは大地真央。紫式部。かなりトンでいる。その人物像の意外性に「アマデウス」を見たときの驚きを甦らせてしまった。2幕目の最初はロックなカツラをつけ、口は青紫に塗り、ひえ~っ、紫式部にはこんな面があったの~、と驚いた。かと思うと劇中劇では水もしたたるような美しい光源氏にもなる。実物を見たのがはじめてなら、こんな近くで見たのももちろん初めて。もうきれい、きれい、きれい過ぎる。顔が小っちゃくて、背が高くて、若々しくて、何よりも明るい美しさがいい。私は彼女が登場した瞬間からその魅力に取り憑かれてしまった。他の誰が出ていても、常に視線は大地真央に向かってしまう。おまけに、私は彼女の声が大好きなのだ。ちょっと鼻にかかってハスキーな低い幅のある声。心地よく響くその声に、時々夢の世界へと誘われたのかもしれない。ごめんなさい。

酒井美紀。清少納言。今やっているドロドロ昼ドラ「紅の紋章」、たまに見ています。それまでほとんど印象になかった彼女が、そのドラマでお得な役どころのせいか、その清潔感のせいか、ちょっと気になり出していた。だから、この舞台ではちょっと注目。個性的な役者の中で容姿は一人ひっそりとしたたたずまいなのだが、才気溢れる清少納言の芯の強さがよく表現されていた(子供の頃、清少納言って、才気走るような部分がイヤミで何となく好きでなかったのだけど、この清少納言は好感がもてた)。

石野陽子。和泉式部。当時にはありえない(と思う)カールのかかった髪で登場していた。まっすぐな黒髪の中にあって、この髪はとてもステキで、恋多き女、奔放な和泉式部にぴったりな感じ。ちょいワルで可愛く憎めない役柄も合っていた。

神田沙也加。中宮彰子・劇中劇の夕顔。ビックリした。何にって、はじめ真っ白な子豚ちゃんが出てきたのかと思ったのだ。身分の高さを表すためなのか、常に背筋をピンと伸ばし、まん丸な顔を上に向けているその姿勢が、身長の低さをカバーするかのように見えてしまい、なんだかな~……。ところが、2幕目で父親の道長に多分初めて反発する場面、この子豚ちゃんが急に成長して見え、政争の道具に使われる女の悲しさが伝わってきたから不思議なものである。だけど、上記3人の女優の間に入ると、悪いけどやっぱり子豚ちゃんの印象は否めない。

上条恒彦。紫式部の父親。奔放な娘に手を焼き、自分は職もなく不遇をかこつている。こういう芝居では演技というほどの演技のしようもないだろうなあ。ミュージカルではないから、たまに劇中歌が入る程度で、上条恒彦も1曲歌ったが、さすがに素晴らしい。聞き惚れた。

植本潤。紫式部の家の侍女左近。「和宮様御留」で初めて見た時に、植本潤の顔は悲しい、と感じたのは、そういう物語だからかと思っていた。でも違った。彼の顔は本当に悲しいのだ。今回なんかハチャメチャな三枚目役なのに、やっぱり悲しく見えたのだもの。

男優陣は、上記2人の他、道長の升毅が渋いところを見せてくれ(コメディーの中で1人真面目を貫く役どころだったのが気の毒)、紫式部のおバカな弟、ぶっ飛んでいる安倍晴明などが笑わせてくれる。脇の中で印象に残ったのは、赤染衛門。この人って、私がもっている百人一首では後ろ姿で顔が見えない。でも、どういうわけか私の中では目立つ存在で、それがこの芝居に登場したので大いに興味深かった。後姿から想像した赤染衛門は、あまり美人じゃないけど、頭のキレそうな……この芝居の赤染衛門は、ちょっと太めのオバチャンでした。え~っ!! しかも、このオバチャンのお好みは「末摘花」らしい(出来すぎ)。

せっかく歌の上手な人たちを出しているのだから、もっと歌がたくさん入るか、あるいはミュージカルだったらよかったのになあ。いずれにしても、女性たち(植本潤も含めて)が生き生きと楽しそうで、それがこちらにも良く伝わってきた。

カーテンコールは1回だったが、大地真央のスター性がここでも明確に浮き彫りになる。とにかく出てくるだけで、他の人が霞んでしまうのだ。その貫禄、華やかさ。オーラが違う。ぼうっと見つめる私の隣では、オバサンが、宝塚時代からのファンなのか、頭上で拍手して盛んにアピールしていた。

紫式部の後は、ガラリと気分を変えて泉岳寺へ。5時には閉まってしまうそうで、駆け足で四十七士のお墓を見て回った。義士たちのお墓はお預けの家ごとに並べられ、一基一基に菊の花が供えられていた。つい3日前に、切腹の場へ向かう義士たちを見たばかりだから、生々しい感じに捉われた。

そして最後は、ノロウイルスの恐怖もものかは、オイスターバーで食事。カキはどちらかというと苦手な私でも、生ガキ、グラタンなどおいしくいただきました。

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2006年12月14日 (木)

わくわくサッカー

06070512 今、私はウキウキワクワクしている。なぜか? バルサのサッカーである。こんな楽しいサッカーは何年ぶりに見ただろう。サッカーを見て、こんなに楽しい興奮を覚えたのは何年ぶりだろう。

実は、日韓共催のワールドカップで私は燃え尽き症候群になってしまい、その後も色々な試合は見に行ったものの、心底楽しむということがなかった。もちろん、いい試合、面白い試合、楽しい試合も沢山あったけれど、楽しさで心が震えるということはまずなかったのだ。レッズの優勝は確かに興奮した。でも、それはJ開幕の駒場での試合以来14年間見守ってきたチームの頂点を極めた姿への感激であって、サッカーそのものを楽しむというのとは違う。私にはじめてサッカーを「こんなに楽しいものなんだ」と思わせてくれたのは小野伸二。その伸二がずっと冴えなくて、レッズが優勝しても、どこか心楽しまぬものがあって、私はずっと悩んでいたのだ。

それが、今日TVでだけど、バルサの試合を見て、本当に明るく楽しいサッカーを堪能した。私は普通、自宅のTVではサッカーは見ない。2時間TVにへばりついているわけにいかないからだ。だから今日も見るつもりはなかった(私にチャンネル権ないし)。ただ、後半15分くらいの時、ちょっとだけロナウジーニョを見たくてTVを消す前にチャンネルを変えてみたのだ。そうしたら画面から離れられなくなってしまった。あのドリブルを目の前で見た日韓大会での興奮、今日彼のすべてのプレーにそれが甦った。デコとのコンビネーションの見事さ。そしてバルサのすべてのプレーの魅力。

前評判では選手たちは疲れているから危ないんじゃないか、という声も聞かれた。私、本当はクラブチームの試合よりも国の対抗戦のほうが好きである。だけど、トヨタカップだけは何度か見に行っている。今年も決勝戦のチケットを買った。もちろんバルサを見るつもりで。だからこんな前評判に心配していたのだ。それに相手のクラブアメリカは8月にバルサとドローの試合をしているし。まあ、しかし今日のバルサは凄かった。夜の観戦は寒いし、横浜は遠いからちょっと億劫な気もしていたが、これで17日の日曜日が楽しみになってきた。

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堕落か成長か

昨日は、ある人の紹介があって、某職種の忘年会に行ってきた(ある人だの、某職種だの、霞がかかったような表現で申し訳ない)。誰も第1回がいつ開かれたのかわからないけれども、多分今年が20回目だろうというこの忘年会は、参加者200人くらいだろうか、こんな盛況とは知らず、はじめはちょっとビビってしまった。

やがて、知り合いや現場で紹介された何人かと飲んだり食べたり(ワインがおいしかったなあ。お料理もデザートもdelicious)。しながら話がはずみ、気がついたらもうじき10時ということで、帰ることにした。

以前の私は、こういう集まりで色々な年代の人に接すると、その人の生き方に刺激を受け、勉学意欲あるいは仕事に対する意欲が猛然と湧いたものだが、昨夜はそういうものをどこかに置き忘れてきてしまったかのように、熱い気持ちになれなかった。今の私の関心は歌舞伎にしかないのかもしれない(8090%は歌舞伎だと思う)。あるいは年をとったのか。

06121121 果たしてこれは、楽しいことに逃げようとする堕落なのだろうか。それとも、仕事仕事で突っ走ってきた人生に一区切りをつけ、精神的にも物理的にも自分の楽しみに打ち込む余裕ができたという成長なのだろうか。どちらも当たっているような気がする。するけれど、今の自分は堕落の部分のほうが大きいかもしれない。

やはり人間として堕落は避けたい。成長という部分をもっと自分自身公然と認められるよう、勉強しなくちゃいかんなあ。好きな歌舞伎のことをもっと勉強すればいいのかもしれないんだけど、歌舞伎に「勉強」という要素を与えたくないのよねえ。歌舞伎は徹底的に楽しみたいのだ。あああ・・・

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2006年12月13日 (水)

哀悼 永山会長

松竹の永山会長がお亡くなりになったのですね。ついさっき、外出先から帰ってくる車のラジオで知り、びっくりしました。

口上の際の「松竹永山会長のお許しを頂き~」というセリフ、今後はもう聞くことはできないのですね。歌舞伎のために多大なる尽力をなさった永山会長、新しい歌舞伎座の計画途中で亡くなられ、さぞご無念だったでしょう。心からお悔やみ申し上げます。

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ミーハー的なが~い観劇記--元禄忠臣蔵

1212日「元禄忠臣蔵第3(国立劇場 昼の部)
正直言って、第1部、第2部に比べて感動が薄かった。それは、ひとつには物語自体の性質によるのかもしれない。1部も2部も(特に御浜御殿)、ストーリー自体が緊迫しており、役者さんの好演もあいまって、グイグイと引き込まれていったのだが、この第3部は、四十七士がすっかり世間を味方につけた後の話だから、まず緊張感がない。もっとも、緊張感を期待して行ったこっちが悪いのかもしれないが。しかし幸四郎・大石が「自分たちは罪人であることを忘れるな」と口を酸っぱくして言ったところで、やっぱりちょっとユルイ感じは否めない。

一番緊迫感があるのは、大目付・千石伯耆守と大石との遣り取りだったのだろうが、すみません、食後で途中かなり意識を失いました。意識のある範囲で一番重要だと思えたのは、「徒党を組んで飛び道具も用い、罪無き者までも殺したのは残念だ、仇討ちの方法は他にはなかったのか」と問う千石に、大石が反論する場面だったが、説得力がちょっと弱い気がした。大石の理屈そのものが現代の人間である私にはスンナリ納得できないというのが一番の理由かもしれないが、幸四郎のセリフにも私の思いをかぶせることができなかった。これまでは青果のセリフ一つ一つが心を揺さぶったのに、今回私の心の琴線に触れるセリフはほとんどなかったのがちょっと残念。

そこで、思い切りミーハー的にこの芝居を辿ってみようと思う(スゴク長くなります)。

討ち入りの場面があると言っても、実際に吉良の首を取る場面は出てこない。そこは、芝居のしょっぱな、幕の奥の声や音だけで表現される。この忠臣蔵は、吉良がほとんど出てこない(第1部でも2部でも、チラッと通りかかるだけ)のが面白い。第3部に至っては、白い布袋の中に首を入れられ、袋の底が血で赤くなっているが、それが唯一、視覚に訴える吉良の存在である。

幕が開くと、最初に登場するのは吉良に一番槍をつけた間十次郎(市川高麗蔵)。疲労困憊している。次に吉良の屋敷から出てきたのは堀部安兵衛。これも疲れた様子(討ち入りって、そんなに疲れるものだったのかあ。きっと本懐を遂げた後の、<抜けた気分>だったんだろうなあ)。中村歌六の安兵衛は2部までの安兵衛とはずいぶん違う印象を受けた。前2人の安兵衛(歌昇と松江)は猪突猛進型、歌六の安兵衛はもうちょっと大人になったかなという感じ。安兵衛自身の成長なのか、役者による違いなのか。やがて武林唯七が出てきて、自分が初太刀をつけたのだと主張し、間十次郎と言い争いをする。この武林、いったい誰かと思いきや、坂東秀調だった。こんな骨っぽい秀調さんは初めて見た。飄々とした町人や、しっかり者の中年女などにいい味を出す秀調さんがそんな役で出てきたから、ビックリ。でも、結局この武林という人物は剽軽なところもかなりあって、やっぱり秀調さんだわい、と安心した。

話はどんどんすっ飛ばせながらミーハーしていきます。泉岳寺で焼香をすませた義士たちのところへ駆けつけたのは、かつての仲間・高田郡兵衛。脱落して裏切り者とみなされている男である。自分も今忠義の列に加わりたいと意気込む郡兵衛は安兵衛に断られ、その生き方を諭され、男泣きに泣く。この郡兵衛が何と市川門之助。無精髭を生やし、これぞ号泣というくらいの号泣。こんな役の門之助も初めて見た。でも、歌六と並ぶと体が華奢で、やっぱりこの人は女形や二枚目向きなのかなあ、と思いがけない発見があった(だって、顔はそういう感じじゃないんだもの。正面からはまあまあいい男だと思うこともあるんだけどね。私は奇怪な役が相当好きです)。

千石伯耆守の三津五郎と大石主税の巳之助が絡むところは、三津五郎がちょっと面映そうで、ミーハーおばさんとしては微笑ましく見せていただきました。

今回印象的だったのは、梅枝だ。大石らの行動に大いに感じ入っている細川の御曹司役だが、いかにもそういうことに憧れを抱きそうな若者らしさ、いかにもええとこのお坊ちゃんらしさがとてもよく体現されていた。梅枝クン、どんどん成長しておられますなあ。

え~と、あとは~。そうだ、磯貝十郎左衛門とおみのの恋のエピソード。「琴の爪」という映画にも独立して描かれている物語だが、私には今回の忠臣蔵での必然性がよくわからなかった。私の前のオバチャンたちはぼろぼろ泣いていたが、あたしゃ何だか白けてしまった。まず、信二郎の磯貝に対するおみのが芝雀というのがねえ。コジャック、丸過ぎ、太過ぎ、あの畳みかけるようなセリフまわしがやっぱりちょっとクドイ。それはそれとして、男の本心が知りたいっていう女の気持ちが現実逃避派の私にはわからん。番町皿屋敷のお菊(先月、奇しくも芝雀が演じた)を思い出してしまった。お菊にしても、おみのにしても、男の気持ちに偽りがあったならどうするつもりだったんだろう。彼女たちは、きっと相手を信じているからこそ、そういう行動に出られるんじゃないのかしら。それに、細川家お預けの17人の義士たちの切腹の直前、おみのが自害するのは、共感を覚えるどころか、そんなのありぃ?とさえ思ってしまった。自害するなら切腹が済んだ後じゃないのぉ? 磯貝の心が乱されるのを恐れた大石の気持ちが変わったのもよくわからん。

さて、最後に幸四郎・大石。う~ん、いいのかよくないのか、イマイチわからない。というのは、吉良を討った後の表情が何となく冴えないのだ。口では喜んでいるようなことを言うのだが、表情が暗い。つらつら考えるに、大石は吉良の処分を知るまでは、ずっと喉に小骨がひっかっかったような、胸に痞えのあるようなで、芯から気持ちが晴れることはなかったのだろう(処分を聞いて喜ぶ姿はよかった)。それを幸四郎が表現していたのだとしたらスゴイことなのだろうが、私には全般に幸四郎自身がとても疲れているように見受けられた。

幸四郎がよかったと思うのは息子・主税も含め、若者に対するときの表情である。その慈愛が伝わってくる。千石屋敷の玄関先で主税と別れる場面はウルウルきました。もしかして、幸四郎は抑えたまとめ役よりも、1人の人間として感情を豊かに表す役のほうが合っているのではないだろうか。

なんだかんだ、文句を連ねてはきたが、結局「どうやら皆、見苦しき態なく死んでくれるようにござりまする。これで初一念が届きました。どれ、これからが私の番、御免下さりましょう」と大石が花道を引っ込む最後には、胸が熱くなりました(ジャマが入ったにもかかわらず、ね)。私が日本人である証拠かもしれない。

今日のおまけ①:3枚のチケットを持って、手ぬぐいを頂きました。吉右衛門のサイン、読めな~い。

06121212 おまけ②:urasimaruさんのところで情報を頂いた<切腹最中>、買いました!! まだ切腹の味を試してはおりません。しかし、つくづくインパクトのある名前だなあ。

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2006年12月12日 (火)

おばさんは怒っています--国立劇場

06121203 討ち入りの2日前の今日、今月初めての歌舞伎ということもあって、張り切って国立へ。先日、HPでチケット完売という情報を見たばかりだが(しばらくHP見てなかったので、今頃完売を知ったわけ)、実際劇場前には10月と同じく「満員御礼」の札が立っていた。やっぱり劇場は閑散としていては寂しい。満員で賑やかなのは大いに結構……なんだけど、まあ、今日の私の周囲はひどかった。今月は討ち入りだからということで、気張って前から2列目を取ったのですが。

まず、一番前のおばさんの集団。芝居の最中に何度も大きな声でおしゃべりしないで!! それから後ろのおじさん、芝居が始まると何かしら音を出す。紙をガサガサ、カバンのチャックをジ~、痰のからんだ咳をゴボゴボ。いい加減にしてよっ!!! 

そして極めつけはお隣のご夫婦。最初に私の前を通って席に着くときは低姿勢で、とても感じが良かったのだけど、芝居が始まったら、夫婦で喋るわ、奥さんは帽子をかぶるわ(しかも後ろの人に大きな声で「見えますか? 帽子をかぶったら見えなくなっちゃわないですか? 寒いもので」って、舞台じゃ芝居が進行しているのに、話しかけていた)、椅子の前のほうにお尻をずらし、そのうえ前屈みになって見るわ(後ろの人、かわいそう)。あのねえ、館内放送で、帽子はかぶらないように、前屈みの姿勢はとらないように、って注意してるの知らない? おまけに、最後、幸四郎が花道に立ったところで、突然立ち上がり、「すみませんね」と言いながら私の前を通り、帰って行ってしまった。引っ込む前の幸四郎がこれから最後のセリフを言おうとしている時である。役者にも観客にも失礼だ!!!! そして、幕が降りたあと、その二人の座席の下を見たら、ゴミがいっぱい散らばっていた。

もう、最近、こんな文句ばっかり言ってるような気がする。11月の演舞場昼の部で、「最悪の環境」と思ったけれど、今日はそれに輪をかけてひどかった。人それぞれ見方があるし、芝居の最中に感想を述べたくなる気持ちもわからないじゃないけど、少なくともまわりに迷惑をかけないようにしてくれないかなあ。私もオバサンなんだけど、オジサン、オバサンのマナー悪すぎるよ。

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2006年12月10日 (日)

どアップ!スクリーンセーバー

歌舞伎美人」のところで、歌舞伎にちなんだ写真をスクリーンセーバーにできるとあるのに今頃気付き、早速ダウンロードしてみた。歌舞伎座など9枚の写真がスライドショーのようにして映し出されるのだが(「歌舞伎美人」をあけると同じものが出てきます)、これが建物の一部のどアップだったりして、しかも黒い縁取りの中にバッと現れるから、けっこうギョッとする。興味のある方は是非お試しあれ。

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島よ、波よ--1月歌舞伎座

ああ、今朝も慌てさせられました。歌舞伎座のチケット購入画面に1010秒時点で入ったら、データが壊れたのか何か、画面がおかしくなってしまい、慌てて別に歌舞伎座HPを立ち上げてそこから入ろうとしたら、「ページが見つかりません」の表示が出て、以後何度トライしても全然繋がらない。
うわ~、なんなのよ~、参ったぜ~、やっぱり1月は人気なのかあ、などど一人でわめきながら、とにかくそれでも頑張っていたら、5分以上たってやっとたどり着いた。3階席、無事に取れました。1月はやったら高いし、本当は「俊寛」なんて、いくら名演でもあまり正月から見たい演目ではない。だから昼の部はどうしようかと迷ったが、1回抜くのはイヤだし、「俊寛」は一度3階席で見ておきたかったから、いいチャンスだと思って。
2701 3階席から見たい理由は、海。以前NHK教育でおくだ健太郎さんが「俊寛」の解説をした番組があって(芸能花舞台だったかも)、あの波の押し寄せる場面は、まさに歌舞伎ならではの素晴らしい技術だというようなことを言ってらした。それ以来いつも、上から見たいと思っていたのだ。
今までは、1階席の前のほうばかり狙っていたが、一度3階席を経験した後はその魅力的な雰囲気にかなり惹かれている。ただ、私、目もひどく悪いし、耳もあまりよくない(人間ドックでは耳機能は正常でしたが)。それに、基本的に1度しか行くことができない。だから、できるだけ舞台に近い席がよかったのだけど、これからは演目や資金状況(これ、最近、とみに悪い)によって席を選んでいこうと思う。

チケットが無事取れると、何となくニタニタしている自分がいて、我ながら恥ずかしい。

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2006年12月 9日 (土)

閉所恐怖症予備軍?--人間ドックその3

これまでを振り返ると、とくに必死になって早い順番を取る必要もなかったことになる。医師の面談も順番だから、私は1番でできた(私より早く来た人は、面談なしのコースだったらしい)けれど、その後の脳ドックまで又1時間くらい待ったし、帳尻をみると、早いメリットはない。

ともかく居眠りしている間に予約の14時が来て、MRIのある部屋の前へ。1人に1520分かかるようで、けっこう待たされた。その間に注意事項を読む。要するに、磁気に反応するようなものを身に着けていたらはずせ、ってこと。あるいは、ペースメーカーとかインプラントなどの入っている人はできないとか。そうそう、面白いことに、パンフレットに「閉所恐怖症の人はできません」って書いてあった。私は閉所恐怖症じゃないとは思うけど、ちょっと不安になる。

そういえば、TVの「スパイ大作戦」の最初のほうのシリーズに出ていた女スパイのシナモン(バーバラ・ベイン)。いつも冷静で知的な彼女が一度だけ恐怖に乱れたのを見たことがある。彼女、閉所恐怖症だったのだ。狭い所に閉じ込められて、パニックになっていた。「スパイ大作戦」のことだから、てっきり敵を欺くためのシナモンの演技だと思っていたら、本当に彼女の唯一の弱点だったのだ。

閑話休題。さて、順番になり、金属の付いた衣類は脱ぎ、検査着に着替えていよいよMRIだ。紙製のキャップと発泡スチロールの小さな耳栓を渡される。キャップの中に髪をまとめ、耳栓をして台に横たわる。写真を撮るときにかなりの大音響となるので耳栓をするのだが、うまく入らなかったのか、技師の声がよく聞こえる。鐘の中に入ったまま鐘を撞かれたみたいに響いたら鼓膜が破れちゃうんじゃないかと、とても心配になった。でも、もう頭も固定されちゃったし、どうやらトンネルにも入ったみたいだし、入れ直すわけにはいかない。機械が動く音がするので、何かが起きてはいるらしいのだが、いつトンネルに入ったのか気付かなかった。トンネルと言っても、仰向けになった顔の前に手すりのようなものと白い屋根のようなものが見えるだけ。圧迫感も閉塞感もなく、実感が湧かない。しかし音の脅威はこれからだ。

覚悟して待ったが、鼓膜にダメージを与えるような音ではなかった。前の人がやっているとき、廊下に聞こえてきた程度の強さだ。で、それはそれで安心したのだが、今度は、「本当に私、何も金属をつけていないだろうなあ」と不安になる。そしてそれとはまた異なる、何だかよくわからない不安までが頭をもたげてきた。トンネルの実感がないくせに、意識だけが一人歩きをし、閉じ込められたという感覚から、出られなくなったらどうしようという想像が働き、気持ちが不安定になったのかもしれない。あるいはパンフレットの暗示にかかったか(これが閉所恐怖症なのか? だとしたら、私も閉所恐怖症予備軍?)。目をつぶってじっとしているように言われていたので、不安を感じながらも、やがて睡魔に負け、気がついたら終っていた。もうちょっと色々観察しようと思っていたのに、ここでも進行がテキパキして、機械をよく見る間もなく退室。そして今日のドックはすべて終わり。

0512241 結果は23週後に郵送されてくるが、午前の検査で数値の出たものは、先ほどの医師の面談時に異常なしとのお墨付きをもらっている。数値というのは必ずしも信頼がおけるわけではないと思うけれど、ひとつだけCRP値が高いことから、「風邪ひいてますか?」と言い当てられたのには感心した。確かにここのところ風邪気味なのだ。それが明確に数値に表れている。面白いものだ。

これで、本日の初体験物語は終わり。あとはバリウムさえ出てくれたら、スッキリというところである(こんな終り方で失礼)。

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2006年12月 8日 (金)

健康なればこそ検査も楽し--人間ドックその2

さて、本日のメインエベント(と、私が勝手に決めた)は、腹部および乳腺超音波検査。腹部の画像は、仕事の関係でよく目にするものだから(もちろん素人だから、見たところで何が何やらさっぱりわからないけど)、実際に体験できるのは大いに嬉しい。お腹と胸にゼリーをたくさん塗って、プローブという小さめのリモコンみたいな形をした探触子を、はじめ腹部、それが終ると胸部に当てる。プローブは色々な角度からすべらせて、肝臓、胆嚢、腎臓などを丁寧に観察する。ベッドに横たわった私からも画像が見える。でも、仕事で見る画像より、もっとわからない(当たり前だけどね)。こっちは寝ているだけだし、自分の内臓の反射波画像は見えるし、楽しい検査だったわ~。だけど、終了後が意外と大変。ゼリーを拭き取らなくてはならないのだ。量が多いからなかなか落ちない。それを何とかきれいにして、次の検査へ。

うわあ、次はバリウムかあ。これ、超苦手なのよね。ン十年前、まだ中学生だった私は腹痛が治まらなくて、検査を受けたのだが、病院ではどうしても飲みきれず、自宅に持ち帰って飲まされたことがあるのだ。それでもなかなか飲めず、ギリギリセーフの分量で許してもらった。結果は慢性虫垂炎。中2の夏休み、林間学校だったか臨海学校だったかを犠牲にして手術を受けた。それ以来、バリウムは×という情報が脳にインプットされ、胃の検査だけは受けたくないなあといつも思っていた。それでも、中2のその時からこれまでに多分2回ほど飲んだことがある。バリウムも段々改善されて飲みやすくなっていると言われながら、私にとってはまったく同じだった。ところが、今日のバリウムはこれまでのものと違って、かなりネットリ感がなく、味も悪くなかった。決しておいしいとは思わないけれど、一気に飲むこともできた。だけど、胃の検査は、けっこう台の上で動かされる。やれ、右向け、左向け、右回りで回転しろ、左回りで回転しろ、等々、忙しい。あんまり忙しいから、一度左右を間違えて注意された(子供の頃から左右って苦手で、未だにワンクッション置かないとわからんのです)。

06010118 その後は心電図、聴力検査、体脂肪測定、肺機能検査、眼圧測定で終了。聴力検査は、ヘッドホンの中から、微かな機械音が聞こえてくる。聞こえた瞬間と、聞こえなくなったときに手元のボタンを押す。ところが、このとき、バリウムの入ったお腹がグルグル言い出して、機械音のジャマをするのよね。で、聴力に影響するんじゃないかと心配したけど、大丈夫だった。肺機能は、洗濯挟みみたいなもので鼻をつままれ、筒を口に咥え、外に息が漏れないようにして、その筒に向かって息を吐く。この、外に漏れないようにするというのが難しいらしいんだけど、何とか無事にこなせました。

終了したところで時間を見たら、何とまだ10時半前。スタッフの手際がよくて、非常に流れがスムーズだったし、ドックにもコースがいくつかあり、全員が全員私のような検査をするわけではない。私は午後もあるので、その時点で食事。ええ~っ、まだお昼まで1時間半もあるうえに、バリウムたっぷりで全然お腹すいてないよ~、と思ったけど、考えてみたら、昨夜21時以降は食事を摂ってはいけなかったのだから、本来なら空腹なはずなのだろう。せっかくだから、と無理に食べ始めたら、意外にもおいしくて、全部頂いてしまった(バリウムを体外に出すために、食前に下剤を飲んだが、まったく効果なし。その後、もう1度飲んだが、これも効果なし。バリウムというのは後始末が実に厄介である。これじゃ、食事+バリウムでその分の体重倍増じゃん…)。

食後は12時半の医師の面談まで何もすることがない。私は仕事をもっていったけど、寝不足と食後だもの、気が付けばコックリコックリ。恥ずかしいくらい居眠りしてしまいました。 「ドックその3」へ続く。

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興味津々初体験--人間ドックその1

今日、人間ドックを受けてきた。実は今年の5月に自宅廊下で転倒し、顔面を強打して右目の下の細い骨を骨折したのだった。骨折自体はそれほど大したことないというので放置しておいたのだが、脳の精密検査を受けなかった(どころか、頭部のCTは撮ったものの顔面のみのチェックで終ってしまった)のが、ずっと気に05123017 なっていた。以来、常に右側頭部から顔面にかけてもやもやした違和感があり、いつか診てもらわなくちゃ、とは思っていたのだ。やっとその気になり病院に連絡したら、脳ドックのみというのはなくて、普通の人間ドックのオプションとしてやってくれるということだった。健診すらほとんどやったことのない私だから、この際人間ドックを経験するのもいいだろうと、予約を入れたのが9月。なんと、3カ月待ちで、今日を迎えたのだった(現時点では4カ月待ちらしい。最近プチ梗塞なんていう言葉もあり、マスコミもしょっちゅう煽っているせいか、脳ドックは人気らしい)。

昨日、少々ウツ気味だったので、やっと順番がきたドックも面倒くさいなあと気が乗らなかったのだが、皆様のおかげでだんだん元気が出てきて(感謝、感謝です)、「この初体験を楽しんじゃおう」という気になってきた。ただ、何と言っても苦手なのが朝起き。だって8時集合なんだもの。私にとっては早朝過ぎて、実に厳しい時刻。で、そういう時の恒例として、ほぼ徹夜をして、7時過ぎに家を出た。7時半に到着して、番号札を取る。1番乗りかと思ったら2番でした。8時に近づくにつれて人が増え、最終的には50人ほどになっただろうか。

男女それぞれ更衣室で検査着に着替え、カルテの入ったバインダを持って、言われたとおりにあちこちを回る。

まずは身長・体重・血圧測定。身長の測定台に乗ると、上からバーが降りてきて、身長と同時に体重もあっという間に測れてしまい、驚いた(お風呂屋さんにあるような体重計はない。自分の数字が人目に触れる心配がないから、有難いかも~)。あとでカルテを見たら、我がスタイルの全盛期に比べて身長が2cmも短くなっていた!! 年をとったら人間、縮むことを実体験して、ショック(まだ、そんな年でもないと思っていたのに、甘かったか)。そして体重はやっぱり増えている…。年々少しずつ増えて、まだ許容範囲と思っているうちに、今はもう上限というところまできてしまったわ……。

次が採尿・採血。そして婦人科検診、胸部レントゲン、視力検査と進み、ここで、本日の一般ドックのメインエベント~!!! ですが、続きは「ドックその2」で。

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2006年12月 7日 (木)

こんな時も・・・

雑用に家事、そしてまた雑用と、昨日・今日と仕事すらままならぬ1日。疲れました。そのせいか、今日は車で2度危ない思いをした。頭じゃ冷静に、ってわかっているのだけど、ついつい焦るから注意力が散漫になるんですなあ。

しかし、山とたまった仕事を前に、それをこなす気力も湧いてこない・・・。こないけど、やらにゃあならぬ。胃が重たくなってきた。

歌舞伎も今週は予定してないし、と少し落ち込んでいたら、浅草のポスターが公開されていて、嬉しくなりました。アップにしても背景の人物は小さすぎるけど、誰が誰だかわからないことはないでしょう。ああ、やっぱり私のウツは、歌舞伎から離れているせいなのかも。来週からはまた「歌舞伎の合間に仕事」状態になりそう。そうなったら、元気も回復するよ、きっと。

P1030731 地元で見つけたイルミネーション、実際に見てもショボイ(きれいはきれいなんだけど)。しかも、電球(多分、豆電球)を飾ってある木の根元に「イルミネーション」っていう表示板が立っている。一生懸命飾ってくれた人には悪いけど、暗い。イルミネーションにしては暗すぎる。こんな気持ちの時は、こんなイルミネーションしか目に入らないのかな。まあ、何となくそれでも癒される気はしないでもないか。

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2006年12月 6日 (水)

ハラハラものの浅草チケット

取れました!! 

今日(12月5日)9時半にどうしても外出しなくてはならない用事があり、「なんてこったい」とぼやきながら、仕方なく出かけた。普段なら20分もあれば余裕で行って帰ってこれるのだけど、こういう時に限ってうまくいかないもの。途中の道路が工事中で(こんな混むところで昼間工事なんかするな~!と思わず毒づいた)、延々渋滞。しかも、携帯を忘れてしまい、いざというときは携帯からチケット買おうと思っていたのに、それもバツ。なかなか進まない車の列にイライラは募るばかり。10時までに帰れなかったら……。

この前、「朧の森に住む鬼」の時は、プロバイダの事故でネットが繋がらず、結局希望の席を取りそこなったという苦い経験がある。5分でも出遅れたらヤバイのだ。

焦って事故を起こしたら何もならないから、頭では気をつけているのだけど、気持ちは逸るばかり。でも、どうにか頑張って、5分前に無事帰着。すぐさまパソコンの前に座り、極力落ち着くようにして10時を待つ。歌舞伎座のチケット購入は、10時ちょうどに入っても画面が切り替わらない。510秒経過すると購入画面になっている。それがわかっていても、繋がらないときもあるから、やっぱり焦る。緊張して焦ると手が震える。ああ、私ってこんなことで手が震えるんだから、本当に小心者だわ。

それでも震える手で、ちゃんと購入完了(今年はお年玉情報がわからず、ひょっとして同じ人になる可能性もあるけど、それはそれで仕方ない)。毎回毎回、チケット取りは本当に気疲れします。国立は昨日売り出しだったけれど、今回は時蔵さんのところにお願いしてある。去年は売り出し日の朝、すっかり忘れて、1時間以上も経ってから電話した。なかなか繋がらず、全然いい席が残っていなかったけれど、それでも正月の雰囲気を味わいたいから、獅子舞が出ている間に見に行った。

さて、あと年内にチケットを取るのは歌舞伎座1月分と、歌舞伎フォーラムだけかしら。あ、2月の演舞場もありました。勘三郎・藤山直美ときちゃ、面白くないわけがない。楽しみです。

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2006年12月 3日 (日)

14年・・・WE ARE REDS

12月2日 レッズ vs ガンバ大阪(埼玉スタジアム 14:00キックオフ)

これも優勝の原動力

1_1 2_2

061202027

その瞬間!!

3_2 4_1

チャンピオン!

5 6_1

喜び

8 7

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2006年12月 2日 (土)

ゆ・う・しょ・う!!!

P1030679

やりましたっ! これから浦和の町に繰り出し、盛り上がります。

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我がキャラメル騒動記—少年ラジオ前説

121日 少年ラヂオ(キャラメルボックス・グリーンチーム)(サンシャイン劇場)

061201041 11月末日に断念したキャラメルボックスの公演、心につかえるものを抱えたままで、何となく気が晴れないでいたが、昨日午後急遽事情が変わり、チャンスが生まれた。今なら仕事も比較的あいている。来週なんて言ってると、また何があるかわからない。そこで急いで支度をして、池袋へ飛んだ(池袋駅構内にも歌舞伎のポスターが)。席は当日券だから、後ろのほうになるのは覚悟していP1030584 た。結局2階の1列目を選んだが、この選択はよかったような、悪かったような。というのは、後ろでも1階席のほうが舞台との距離がなかったような気がしたのだ。延々と階段を上って2階席にたどり着くと(ホント、遠かったわ~)、舞台との意外な距離にビックリ。これが悪い点。よかったのは、カーテンコールで「2階の数名の皆様~」と役者さんから声がかかったこと(場内、笑いが沸く)。78人しか座っていなかったから、目立っただろう。

キャラメルは、前説から面白い。いつもは2人の役者さんが駅弁売りみたいな箱を首から提げて、そこに入ったグッズを紹介したり、観劇のうえでの注意事項を面白おかしく説明する。とくに携帯については、歌で電源を切るよう促したり、隣の観客どうしで電源オフを確認するように<強制>する。今回はレッドチーム(後述)の3人がラジオ番組風に、これをやっていた。自分たちも言ってたけど、プログラムとかDVDとか、ちょっと高いのよね~。でも、チケットにお得な面があるから仕方ないか。

チケットは、普通に買えば普通の値段だが、当日の2開演時間前までにぴあへ行けば、半額で買える。また、各公演ごとの割引もある。今回は一部ダブルキャストでチームがグリーンとレッドに分かれていることから、それぞれのチームの日にその色の何かを身につけていれば300円引きになる。私はグリーンのワンピースを着て行き(グリーンの服なんて、それしかなかった)、この特典を利用させていただきました。また、会場内のクリスマスツリーに飾るオーナメントを持っていっても300円引きになる(オーナメントのほうが高かったりしてね)。

それより何より、急に行かれなくなったときは、キャラメルに連絡すれば、キャンセルできたのだ。空いた席に当日券のラッキーな人が座り、こちらは全額かどうかは知らないけれど、返金されるのだそうだ。以前にそんなことが書いてあったのを見たことはあるが、自分にはそんなことは起こらないだろうと、タカを括り、よく記憶していなかったので、今回連絡しなかったのだ。今度はしっかりインプットしました。

注意事項は、上演中のおしゃべり、飲食、写真撮影・録音、役者への花束・プレゼントはやめてね、携帯の電源は切ってね、の5項目。これはチケットの裏にも「あたりまえ関係注意事項」「熱狂的になってしまいそうな方への注意事項」として細かい字で書かれている。

さて、これで前説は終わり、本編の始まりです。後日本編レポへ続く。

★おまけ:キャラメルの応援組織はファンクラブとか後援会とか言わず、サポーターズクラブという。これは、団員の西川浩幸さんが浦和レッズのファンで、そのサポーターズクラブを参考に作ったということだ。だから入会すると、レッズと同じ色の赤いフラッグがもらえる。レッズサポの私としては、この趣旨も大いに気に入り、昨年9月入会したのです。だけど、今公演で入会すると、キャラメル20周年記念写真集(4000円)プラス「少年ラヂオ」のプログラム(2000円)または東京公演チケットがプレゼントされるんだって!! 年会費2000円だから、なんとお得な。入会し直したくなっちゃう。

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博多座っ!

チケット取りました! 2月になってどんな事情が又起こるかわからないけど、とにかく取らないことには。

博多座のチケット取りは初めてなので、ドキドキドキドキ、また胃を痛くしながら購入サイトに入って、震える手で日時、支払方法を選び、客情報を入力し、そうしたら、確認のためのアルファベットが違っていてやり直し。あのアルファベットって、運が悪いとスッゴク分かりづらいのにあたることがある。多分、さっきもCだかGだか見づらかったので、それでひっかかったのでしょう。

座席は列としては「とちり」の真ん中。でも、花道近過ぎ。もうちょっと前で、花道から通路1本隔てたあたりがよかったんだけど、そんなワガママは言っていられません。とにかくゲットできただけでも幸せ、とそのまま購入しました。翌日はどうしようかしら、博多の街を見て回るか、昼の部を見ちゃうか。まだ迷っている最中なので、とりあえず今は夜の部のみ。

ああ、これで、「おちくぼ」様にお会いしたいという長年の悲願が叶うわ。

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