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2006年9月

2006年9月30日 (土)

たまにはおしとやかに・・・

今日は「メレンゲ」に春猿さんが出ていらしたのに、気付いたのはだいぶ経ってから。伺えたのは女形の歩き方や美しい姿の決め方などのお話だけでございました。大変残念なことをいたしましたが、せめて女のたしなみと申しましょうか、あるべき姿をチラと教えて頂いただけでもようございました。たしかに背筋を伸ばし、肩を落とし、ちょっと斜に構えて座りますと、上品で美しい感じになります。ですが、肩を落とすのがむずかしゅうございます。私など元々がいかり肩でございますから、殊更ムリが出ます。それに、こういう姿勢というものは、身についていないと、ついついどこかで崩れて、お里が知れてしまいます。がさつで、どこにいても寝穢くしております私といたしましては、女失格、お恥ずかしい限りでございます。普段からなるべく訓練しましょう、と決意した次第でございますが、どうなりますことやら・・・(なにも、言葉使いまでムリに変える必要はないと思うのでございますが)。
ああ、疲れた。慣れない言葉遣いはするもんじゃありませんやね。まあ歌舞伎関係の番組はなるべく朝チェックしているのだけど、それでもこうやってモレが出てしまいます。前からわかっているものも、つい記憶からすり抜けることもあるし。8日の日曜日、「トップランナー」はラブリンのご出演ですから、見逃すわけにはいきません。今から録画予約しておきましょうか。

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2006年9月29日 (金)

ニンニン--「壁抜け男」本篇

P1020625 <駆け足で物語>
★第1幕:1947年のパリ。モンマルトルのアパルトマンに住む郵政省苦情処理係のデュティユルは、地味で真面目で、バラの手入れと切手集めだけが趣味。ある晩、帰宅すると停電になる(当時、停電はしょっちゅうだったらしい)。その時彼は、自分が壁を通り抜けて部屋を出入りしていることに気付く。気が狂ったのだと思った彼は、精神科医のところに行く。この医者はナチスシンパだったと誤解されて、今は患者もなく、アルコールに浸る毎日。医者は当たり前のように長ったらしい病名を言い、「壁を抜けることに疲れたら、飲むように」とある薬をくれる。「女にはくれぐれも気をつけて」という言葉とともに。

デュティユルは、特殊な能力をもったことに自信をもち、宝石を盗んだり、銀行の貸金庫に入り込んで、人々の秘密を覗く。そんな彼は、嫉妬深い夫に監視されて外出もままならない人妻イザベルに恋をしていた。銀行の貸金庫で警官に見つかった彼は、イザベルに自分の恋心を知ってもらいたいため、マスコミを呼ぶことを要求する。

★第2幕:壁抜け男の正体が明らかになると、隣人や職場の同僚たちが彼の解放を求めてデモをする(職場の同僚は、彼をずっとバカにしてきたにもかかわらず、である)。彼は刑務所を抜け出し(なんてったって「壁抜け男」ですから、刑務所に入れること自体無意味だと思うんだけど)、イザベルの窓の下に立つ。イザベルは彼がいるのを知らずに、彼への思いを歌う。思わず彼が恋心を打ち明けると、彼女は<現実>に怯え、拒絶する。彼は刑務所に戻る。やがて裁判。検事はイザベルの夫である。死刑を求刑した検事に対し、デュティユルは貸金庫で見つけた検事の秘密書類を暴露する。検事は法廷を逃げ出し、デュティユルとイザベルは人々に急かされたて、結ばれる。幸せ一杯、「もう一度」とやる気まんまんの彼女とは対照的に、デュティユルは疲れきった様子。そこであの薬を思い出し、飲む。そして再び壁を通り抜けて彼女のもとに戻ろうとすると・・・・・・

面白かった。よくできたステージで、歌も心地よく響き、十分楽しめた。しかし、パリの町の雰囲気が私のもっているイメージとちょっと違うかも(誤解のないように言っておきますが、あくまでも、私のイメージですから)。印象的だったのは年老いた娼婦役の丹靖子さん。今じゃ誰も私を買ってくれない、とぼやくことしきり。とっても<らしかった>し、一番パリっぽいと感じられた。あと、怪しげな精神科医の寺田真実さんも個性的でよかった。
みんな楽しげに歌い演じ、壁抜けの技法もマジックみたいで、前半はとっても楽しかった。四季のレベルの高さがよくわかる。ところが、壁抜け男が自分の恋を成就させるために有名になろうとするあたりから、どうもついていけなくなってしまった。歌舞伎にもしょっちゅう理の通らないストーリーというのはあるから、そういうことには慣れているのだが、なぜかそこで躓いてしまった。そのためか、2幕目の前半は記憶がない。歌があまりに心地よかったせいもあるかもしれない(本当にきれいな発音で、声量もたっぷり、音響もよかったのです)。気がついたら、検事が逃げ出すあたり。もったいないことをしました。

「女に気をつけろ」という医者の言葉があとで効いてくるのが面白い。イザベルという女性は、なんだかよくわからないが、抑圧されていた夫との生活から解放されると途端に積極的になりだして、「おおお」と呆れるくらい、デュティユルに迫っていく。彼が疲れて薬を飲みたくなるのもわかるわかる(本当はどうして疲れたのか知らないけど)。

私は基本的にストーリーは知らずに芝居を見るので、ラストは意外だった。いや、物語の結末は予測していたけれど、そのあと、ラストのラストが予想外だったのだ。まあ、それはここでは言わないことにしておきましょう。

主軸となるストーリーに、娼婦や新聞売り、画家などの生活ぶりが絡んでいくのだが、面白いのは、役所の様子。なんにも仕事をしないで、5時になったら即帰る。また苦情処理も、「貴殿からいただいた苦情の手紙は、あちこちの部署を回されている間に行方不明になり、今ではどこかの倉庫にあると思われます」って。いかにも役所、それもパリの役所ならさもありなん、という無責任さが皮肉で愉快。

さて、お楽しみのカーテンコール。何回あったか数えなかったが、拍手が絶えず、56回? 78回? そのうちただお辞儀をするだけでなく、12名の出演者が全員で、僕の人生は平凡だけど、人生は素敵、というナンバーを歌う。「皆さんもどうぞ」って。そういえば、入り口で楽譜のコピーを渡されたっけ。でも、ほとんど誰も歌っていない。そうしたら、次だったか次の次だったか、何度目かの登場で「もう一度歌います。皆さんも是非ご一緒に」という時になって、やっと遠慮がちな歌声が客席からも聞こえてきた。私? 珍しくも私も小声で口ずさみました。しかし、毎回毎回、こんなに何度もカーテンコールがあるんでしょうかね。楽譜が配られるくらいだから、きっとあるんでしょうね。(驚)

とまあ、こうして楽しく見られたのではあるが、う~ん、敢えて言わせてもらえば、私の「ニン」ではない(誤用だとしても、今はそうとしか表現しようがない)。子供の時からず~っと外国かぶれで、小説映画も洋モノ、受験科目も西洋史を選んだ私なのに。どうしてこんなに変わってしまったのだろう。年をとったということなのだろうか。若いときに見ていたら、はまったのだろうか(今日見て、四季にはまる人がいるのは十分理解できた)。23年前に見た「そして誰もいなくなった」もなにかピンとこなかったから、四季だから合わないというわけでもないだろう。あるいは日本語で演じられる洋モノが苦手なのかとも思うが、蜷川の「間違いの喜劇」は文句なく面白かった。この疑問を解くために、もう一度四季の何かを見てみようかと思う。「壁抜け男」は何人かがダブルキャストだから、これをもう一度見てもいい。

最後に、デュティユルの石丸幹二さん、ステキでした。笑顔がとってもチャーミング。イザベルの坂本里咲さん、大胆に見せられた白いおみ足が生ナマしくて、ドキドキしてしまいました。

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方向音痴、初めての場所へ行くの苦労譚--「壁抜け男」座席まで篇

劇団四季を見るなんて何年ぶりのことだろう。ン十年前に加賀まり子・北大路欣也(だと思った)で「オンディーヌ」を見たのが最初で最後。以来、「キャッツ」だ、「ライオンキング」だ、「オペラ座の怪人」だという世の人気にも興味を示さずここまできたけれど、「壁抜け男」は数年来の関心事。何年か前に、山手線のドア硝子に貼られていた宣伝を見て、ずっと心に引っ掛っていたのだ。念願かない、ついに本日「壁抜け男」さんに出会うことができました。
3 場所は劇団四季・自由劇場。JRが苦手な私はゆりかもめで竹芝駅へ。劇場までの距離も竹芝駅が一番近いから、道に迷ったところで、開演時間(1330分)に遅れるということもあるまい。何しろ私には方向感覚というものがほとんど備わっていない。だから地図も印刷し、駅でもまた地図をしっかり見たにもかかわらず、一歩駅の外に踏み出したとたん、脳内プチパニックに陥ってしまった。本当は行き方は実に簡単で、ゆりかもめの高架に沿って新橋方向へ少し戻ればいいだけなのだが、まずは新橋がどちらだかわからない。落ち着け落ち着け、と深呼吸して一度駅に戻り、「今こっちから来たから、こっちが新橋ね」と確認。新橋方向に少し歩き出した。
さあ、そこまではいいが、今度は、どうやって下の道に降りるかがわからない(駅は高い位置にあり、そこから2方向のビルの2階だか3階だかに通路が走っている)。あ、エレベーターがあった。ちょっと怪しげで怖かったけれど、とりあえずボタンを押して呼ぶ。やたら時間をかけて上がってきたエレベーターに乗り込み、やたら時間をかけて降りるエレベーター内で不安な気持ちになったが、無事に道路に到着。ほっとして高架下をしばらく歩くものの、それらしい建物が見えず、又不安になる。ちょうど向こうから歩いてきた女性に尋ねると、高架を挟んだすぐ斜め前が四季の建物だと言う(こういうときって、本当にバツが悪い。ほとんど目の前にあるのにね)。
まあ、おかげさまで安心してそこへたどり着くと、そこは自由劇場ではなかった。「春」とか「秋」とかいう劇場(後で見たら、どうやら1つの建物に2つの劇場があるようで、「春」ではかの「ライオンキング」、「秋」では「コーラスライン」を上演中でした)。その劇場の前に「自由劇場」の案内板が立っていたので、それに従ってさらに進むと、やっとたどり着きました、バンザイ。四季フリークさんはもちろん、そうでなくても普通の感覚をもっている人なら、簡単な道のりなのに、方向音痴とはかくもまあ、目的地に到達するのに苦心するものなのですよ。
劇場の建物は、いい感じ。まわりも静かだし、こぢんまりして、パリの路地の奥にある美術館みたい。
劇場内も落ち着いたたたずまいで、狭いロビーにはもう人がたくさん集まっていた。無事着いたことでほっとして、急に空腹感が自己主張し出してきた。私は通常朝食はほとんど摂らないので、さすがに何か口にしなくては、上演中におなかが鳴りそう。そこで劇場内のカフェでホットドッグを買う。400円也(高っ)。味はおいしかったです。トイレにも行き(ここのトイレは一方通行。出口から入ろうとすると、係員に注意されます)、やっと座席へ。私の席は前から8列目。歌舞伎座だと「とちり」ではあるが、私にとってはちょっとキツイかなという感じ。でも、ここは小さいので、ちょうどよさそう。上を見ると、2階席もかなり前方まで張り出していて、見やすそう(休憩時間に探検してくればよかった)。
さあ、あとは開演を待つばかり。   (本篇に続く)

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2006年9月27日 (水)

どっひゃあ

1月の国立、出ましたぁ! どうしましょかぁ。

今年はスケジュールの都合で初日取れなかったけれど、来年は何とか初日を取らにゃなあ。

また電話つながらないんだろうなあ。

もう初日は雰囲気を味わえばよしとして、どの席でもいいことにしようかなあ。

歌舞伎座や浅草の初日と重ならないだろうなあ。

来年はすべて初日狙いでいきたいんだけど、難しいかなあ。

しかし、それにしても、もう来年のスケジュール調整しておく時期になったのですなあ。

まだまだ今年の公演もたくさんあり、どの公演がいつ売り出しなんだか、頭が混乱してきましたわぁ。

どっひゃぁですわぁ。

なぜか、「あ」で韻を踏んでしまいましたぁ。

(ただ、「なあ」「なあ」「わあ」「わあ」と繰り返しただけのローレベルの韻だにゃあ。

恥ずかしかぁ)

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魔物が蠢く世界を俯瞰する

926日「魔界転生」新橋演舞場千穐楽)

正直なところ、今日は何のために見に行くのだろうという気分(前回書いたように、橋之助さんの宙乗りがあるとばかり思って手に入れたチケッだから)。時間に余裕があったので、同じく今日が千穐楽の歌舞伎座前を通り、かなり心惹かれるものに耐えながら演舞場へ向かう。

今日の席は31列目である。けっこう座席前の通路狭いのね~。それに手すりが視界を遮って、本舞台前のほうは乗り出さないと見えない。また花道でOKなのは七三あたりからという程度。途中で気付いたのだが、2階と3階の西側席にモニター装置が置いてある。花道使用前になると電源が入り、花道が映し出される。どうやら花道が全然見えない西側2列以降の観客用だと思われる。そういう仕掛けがあったのかと感心する。私もちょっと距離はあったが、時々チラッと画面を見せていただいた。

さて、3階席から眺めた世界は、先日の11列で見るのとは当然ながらまったく違う。恐れ多いが、神が下界を見下ろすような、全体を把握できる安心感のようなものがある。細かい表情は今回ははじめから望むべくもない。それは前回役者さんの汗や唾が飛ぶのが見えるくらいだったから、よしとしよう。という悠揚たる気分で舞台を眺めると、意外にもスンナリ物語が入ってくる。転生した魔物たちがちゃんと魔物に見えてくる。実は昨夜ほとんど寝ていない。だから案の定、途中かなり頻繁に意識を失った(この点は、3階席は気楽。いくらこちらに事情があっても、一番前じゃ役者さんに申し訳なくて)。それなのに、大詰めに近づき、転生という行為について自己を正当化する四郎、苦悩に「母上~っ」と叫ぶ四郎、「成仏させてやる」と四郎に刀を当てる十兵衛(キリシタンの四郎は成仏するんでしょうか)、それを受けて「十兵衛~」と呻きながら十兵衛に体を預ける四郎、そして「自由に生きてみたい」という十兵衛。このあたりにこれまでのすべてが集約されて、四郎の置かれた立場と苦悩(それでも利己的には違いないが)、父を手にかけ、門弟をすべて失った十兵衛の哀しみが伝わってきたのである。それじゃあ、はじめから最後だけ見ればよいのかというと、そうではない。ちゃんと前回見ていたから、わかるのである。後ろから洟をすする音が聞こえたけれど、泣いていた?

成宮寛貴という天草四郎には、ジュリーにはない(かどうか、映画を見ていないから知らないが、ただ感じだけで言っている。あるいはジュリーとは異質のと言ったほうがいいのかも)、いい意味である種下品な(語弊があるかもしれないが)エネルギーというものを感じた。それが、転生した四郎をよく表していると思った。

セリフは全体に相変わらず早口でまくしたてるということが多かったが、それでも前回より聞き取りやすかった。音が広がっていても、広がりの中心にあるものがちゃんと耳に届いた(ただ、やはり役者さんの個人差はある)。

ミーハー観客の私にとって千穐楽の最大の楽しみはカーテンコール。爽やかな達成感に輝く役者さんたちの顔がいい。どの顔もいい。スタンディングオベーションで迎えられた橋之助さんは、感激のあまり言葉を詰まらせ、そこでまた一段と大きな拍手。8月に、特別暑い倉庫で稽古を続けたそうだが、そんな苦しい思い出も甦ったのだろう。成宮クンも興奮した様子で、言葉がうまく出てこなくなり、「頑張れ~」と声援を受けていた。そのうち橋之助さんが誰かを見つけたような仕草を見せ、花道を走っていく。再登場したときは、「普段着で、すみません」と言う演出のG2さんを伴っていた。G2さんは、自分はすべてのスタッフの代表としてここに立っているだけ、とスタッフをねぎらった。橋之助さんが、同じスタッフ、同じメンバーでもう一度演舞場に帰ってきたいと結び、最後に「本当は若い」(本人弁)最長老の武蔵(西岡徳馬さん)の音頭で一本締め*

橋之助さんが「役者の気持ちが入っていなければ、観客に伝わるものはない」というようなことを言っていたが、今日はそれが十分伝わってきた。朝とは180度気持ちが変化して、「2回見てよかった」と思ったことでした(3階席も悪くない。1度は表情の見える席で見たいが、リピートするなら3階席がいいかも)。

*一本締めって、「いよ~っ、ポン」だと思っていたら、西岡さんのは「シャンシャンシャン、シャンシャンシャン、シャンシャンシャン、シャン」だった。あれ~っと気になってネットで調べたら、西岡さんのが正しいらしく、私が思っていたのは一丁締めというようだ。ただし、関東では一般に「いよ~っ、ポン」を一本締めとしているため、私のように混同する人がいるのである。

★ずっと疑問:お品が十兵衛に剣術指南をしてほしいと頼む場面。十兵衛は指南料を「体で払ってくれ」と言う。お品はようやく決心して、寝そべる十兵衛にのしかかっていくのだが、そこで十兵衛は慌てる。十兵衛は何もそういう意味で言ったのではなく、「肩を揉んでほしい」と言っていたのだ。でも、それって、ムリがあるんじゃない? これ、この前もひっかかった。ここ、笑えないし。

★笑いを取る場面は…:柳生7人衆が色々笑わせてくれるけれど、そういうのがないほうがいいかも、と思わないでもない。おかしみの場面がないと重くなりすぎるかというと、そうでもないような気がするのだ。意識的に笑いをとりにいっていると思うような箇所が少しあり、そこがちょっと浮いた感じを受けた、という程度です。

★今日のおまけ:前回も、なのだが、どうもおくだ健太郎さんじゃないかと思われる方の姿を見た。おくださんは「魔界転生」のイヤホンガイドの解説をしていらっしゃるし、大向こうの会の会員でもいらっしゃるし、劇場にいらしても不思議はない。今日3階席で掛け声をかけている人がいて、それがどうも<おくださんらしい人>らしかったし。でも、開演前に「イヤホンどうですかー」って大声で営業してらしたから、違うかもなあ。でも、激似だったし…。おくださんは、たしか目白駅のそばで月に12回歌舞伎について語るサロンみたいのを開いているはず。一度参加してみたいなと思っているので、間違いでもいいからいっそ声かけてみればよかったかしら。

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2006年9月26日 (火)

近頃密かに楽しむこと

最近、若い名題下の歌舞伎役者さんのブログを読むのが楽しみである。とくに尾上辰巳さん中村梅之さんのブログへはほとんど毎日お邪魔させていただいている。お2人とも、歌舞伎に関する知識や裏話を披露してくださっていて、とても楽しい。個性の違いも面白い。辰巳さんは気さくで、梅之さんはとても真面目な感じが文章から窺える(あ、辰巳さんが真面目じゃないとか、梅之さんが気さくじゃない、というわけでは決してありません)。ただ一つ残念なのは、そういうブログを意識しだしたのがかなり最近で、今月は辰巳さんの蹲踞をぼんやり見過ごしちゃったこと。梅之さんは「稚魚の会」で要チェック人物になったので、業平さんの後見はすぐに分かった。でも「籠釣瓶」注意していたのに、頼家とはあまりに違うお姿に、見つけられじまい(お二人ともごめんなさい)。まだまだ私も修行が足りないぞな。以降はきっと心して拝見いたすでござる。

さて、昨日は辰巳さんたちは早朝フットサルを楽しんだとのこと。朝の弱い私としては、舞台で居眠りや筋肉痛は出なかったかしら、と余計な心配をしてしまうが、私が大好きなサッカーをプレーする役者さんたちがいるということを知って、とても嬉しい。

梅之さんの一昨日のブログには、来月松竹座の稽古が歌舞伎座でもう始まっているということが書かれていた。関西から役者さんが上京されて、染五郎さんの出番の合間に稽古しているのだそうだ。関西の役者さんは若伎会を終えたばかりでの上京だそうで、本当に歌舞伎役者さんというのはタフだと感心する。タフなだけでなく、わずかな期間でさまざまな役をこなすべく準備しなくてはならないのだ。私は恐ろしく記憶力が悪いから、セリフにしても動きにしても、間にしても、どうしてそんなことが可能なのかと、実に不思議に思う。

とにかく、こういう役者さんのブログから私の歌舞伎の世界はミーハー的にも歌舞伎通的にも(本当か???)広がり、深まり、そして伯母のような気持ちで稚魚さんたちの成長を見守るのが、最近の密かな楽しみの一つなのである。

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2006年9月25日 (月)

美しく甦る清姫と鷺と--シネマ歌舞伎の魅力

924日シネマ歌舞伎「日高川入相花王」「鷺娘」川口スキップシティ)
シネマ歌舞伎は二度目である。前回見たのは「野田版鼠小僧」。これが実に良かった。これが劇場で演じられた時分は、まだ私の歌舞伎熱は発症前だったから、シネマ歌舞伎で観るのが初めてである。そのせいか、ストーリーも面白く、楽しくかつしんみりと見たものである。しかしそれ以上に素晴らしかったのが、シネマ歌舞伎という手法。臨場感にあふれ、いい場面では思わず「中村屋っ」と声を掛けそうになったり、拍手しそうになったほどである。まわりがあまり歌舞伎を見たことがなさそうな観客だったので控えたが、「歌舞伎座にいるのと同じ」という謳い文句は、本当に頷ける。

今日の「鷺娘」、仕事のスケジュールを考えるとかなり厳しく(芝居だサッカーだと出歩いてばかりいるから)、ずいぶん迷ったが、正味1時間ほどなので、思い切って当日券で行くことにした。

最初にシネマ歌舞伎制作を担当した松竹の土田さんが舞台に立ち、簡単にシネマ歌舞伎の説明をされた。玉三郎さんが編集に加わり、とても熱心に細かいところまで心を砕かれたそうだ(玉三郎さんならさもありなん、という感じです)。

両方とも歌舞伎座で感動した演目だが、忘れている部分もあるし、よく見えないところもある。シネマでは、全体の動きはもちろん、目の動き、指の表情、足の運びなどの細かい部分もくっきり見えたし(玉三郎さんが編集に加わっただけあって、観客にいかに美しいものをスケール大きく見せるかというこだわりが感じられた)、音もきれいにはっきり聞こえるから、浄瑠璃の語りがよく理解でき、ジグソーパズルの欠けていたところが少し埋まったような感覚を味わった。

「日高川」は人形振りだから表情はほとんど変えていないのだろうが、人形の表情が変わるように清姫の表情も微妙に変わって、体の動きだけでなく顔からも目が離せなかった。舞台を見たときはちょっとわからなかったが、菊之助さんの人形遣いはけっこう重労働そう(菊ちゃんのキリッとした美しさをクォリティの高い大画面で見られてかなり満足)。薪車さんの船頭は、どうしても脚が気になっちゃって。歌舞伎座では船頭のあたりが仄暗かったように思うので、その時から「あの脚どうなってるんだろう」と気になっていた。本当はどうなっているか、わかってはいるのだけど、それでも「どうなってるんだろう」という思いが消せない(何言ってるんでしょうね)。眉の動きがまさに人形のようで面白かった(子供みたいな感想だなあ)。

「鷺娘」は記憶どおりの美しさ。たおやかな鷺の精が激しい情念に苛まれていく様子が、上からの映像を交えて息を呑むような美とともに再現される。引き抜きで衣裳が変わると、さすがに観客席から感嘆の声が上がっていた。

シネマ歌舞伎、バンザイです。「です」が、やっぱり物足りないところもある。玉三郎さんが目の前で微笑んだり、鬼のような怖い顔になったり、切なそうな表情を浮かべたりする。まさに臨場感たっぷりで、実際歌舞伎座にいるような気分にはもちろんなる。それはそれで大満足なのだけど、結局のところそういう気分になるだけで、参加はできないのだ。あああ、参加したい私の我儘はだんだんエスカレートしていくようである(そう、それは多分私の我儘であって、絶対シネマ歌舞伎は一見の価値あり、なんである)。

★今日のおまけ:シネマ歌舞伎第4弾として、「二人道成寺」が来年1月公開されるそうです!! 今年2月の玉三郎さん、菊之助さんによるあの名舞台。これは絶対、何があっても見に行きま~す!!! 土田さんから発表があったときは、思わずそう叫んでしまいそうになりました。

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2006年9月24日 (日)

食いついていけ!--勝てば官軍なのだっ

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923日 レッズvs 清水戦(埼玉スタジアム1500キックオフ。10でレッズ勝利)

前回の広島戦に続いての危ない勝利。結局はワシントンの力に頼らざるをえないのか。私の中では、前半161点をとった時点で、この後30分頃もう1点、終了間際にも1点と、前半で3点差をつけ、後半は安心して寝かせていただく予定でした(最近、かなりの寝不足で…)。ところが、その後チャンスはあったのになかなか決められず、カッコいいシュートでなくていいよ、ごちゃごちゃした場面での泥臭いゴールでいいから、という願いもむなしく、1点のみで終わってしまった。第一、昨日は田中達也がブレーキ。チャンスに自分でシュートを打たない場面が少なくとも2度はあった。こんなことでは、代表もはずされかねない。頑張ってよ、達也クン!! それに完封したとはいえ、GK山岸のセーブが目立つというのでは困ってしまう。山岸の前で止めてもらわねば。

と、色々不満はあるものの、昨日はどういうわけか負ける気はしなかった。その辺の感覚は自分でもわからないのだけど。怖いのは次の京都。アウェーだし、レッズというチームはこういう下位チームを相手にすると脆さを露呈することがある。気を抜かないでガンバに食いついていってほしい。ガンバは強い。だから一つでも負けたり引き分けだったりしたら、もう追いつけないかもしれないのだ。

前回「勝てば官軍なのか」とジレンマを打ち明けだけど、ええい、やっぱり「勝てば官軍」なのだっ。このところホームサポーター席に近いところにいるせいか、相手サポの必死の声が遠く聞こえる。そのため彼らへの共感が少し薄れてきているのかもしれない。座席によって音響というのはこうも違うものなのか。アウェー寄りの席ではレッズサポの応援は普通に聞こえる程度だが、ホーム寄りになると隣と話もできない。時には轟音ともなって押し寄せてくる。そこに身を置いていると、催眠術にかかったように自分のチームにのめりこむようになるのだ。優勝を狙うには、こういう気持ちでいないといけないよね。でも、スタジアムから駅までの帰り道、エスパルスのユニフォームを着て歩いている親子連れなど目にすると、ちょっと切なくなる。よくここまで応援に来てくれたね。でも、人生って、そうそううまくいかないものなんだよ、キミ。悪い時にこそ応援するのがファンだからね。って心の中で子供語りかけたりして。

で、昨日は昼間の試合だったから、飲む時間もたっぷりあったし、調子にのってかなり酔っ払いました。最近、飲むとその後の記憶がなくなる。無事に帰宅していることが不思議なくらい。怖い怖い。

★今日のおまけ:昨日の観客数は48,378人。最近はなかなか5万人入らないけれど、それでも一つの市の住民数に値する人数がこのサッカー場に集まっているのだと思うと、ちょっと興奮する。外国では10万人以上入るところもあるのだからまだまだだけど。

★もう一つおまけ:清水のGKは西部洋平。以前レッズにいた選手。前々回の対戦相手、大宮のGK荒谷もレッズにいたことがある。GKだけでなく、もちろん色々な選手があちこちに移籍しているわけだが、やっぱり元レッズの選手には特別な気持ちが湧くものであります。

★またまたおまけ:昨日は気候を考えて着ていこうと思ったシャツがオレンジ色。そりゃエスパルスカラーだろうがあ。ということで急遽、夏の試合の私の制服である半袖のレッズポロシャツ(ちょっとお洒落でかなり気に入っている)に変更。そうしたらやっぱり寒かった。上着はおなかに巻いていたけれど、これを着たらおなかが冷えるし。というわけで、ハーフタイムに売店で長袖Tシャツを買ってしまいました。長袖のポロシャツがほしかったのだけど、なかった。P1020600 デザインはエンブレムだけのものと、WE ARE REDDSのロゴが大きく入ったものの2種類。私の前の女性がエンブレムだけのものを買っていったし、ちょっとロゴが目立ちすぎるなと私も思っっていたのだけど、不意に「どうせならWE ARE REDDSじゃあ」と気が変わって、そっちを購入。売店の女の子に「肌寒くなってきましたか?」と訊かれた。続けて長袖が出たからね。

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2006年9月22日 (金)

モナリザ福助の魅力

921日 秀山祭9月大歌舞伎夜の部
今月はもう歌舞伎を見に行く時間はないので、今日が私にとっては千秋楽。初日に昼の部を見てから3週間近くもたっているし、気合を入れて見ました。とはいうものの、「菊畑」はかなり睡魔と闘いながら…になってしまった。2年前の「菊畑」は、ほとんど芝翫さんの虎蔵(実は牛若丸)に圧倒されたことしか覚えていないので、筋は知っているものの、まあ割と新しい気分でみることが出来ました。筋書きによれば、智恵内は男ぶりもよく、腕も強いという気持ちのよい役だとありますが、幸四郎さんの智恵内はちょっとベタついた感じがしました。染五郎さんの虎蔵はニンだとは思うのですが、「よかった~」というところまでいかなかったのは、なぜなんでしょうね。そういうものなのかどうかわかりませんが、全体に軽い印象でした。あ、睡魔との闘いのせいか、「大入」の文字*を見るのをすっかり忘れていました。失敗失敗、ざんねんっ!!

「籠釣瓶」はよかった~。吉右衛門さんの巧さが光っていましたが、それは予測していたこと。だから敢えてここに細かく書くのはやめましょう。私が自分で意外だったのは、福助さんの魅力。私の中では、福助さんはどちらかというと、先月の「吉原狐」のおきちのような役が合っていて、八ツ橋はどうかしら、と心配でした。ところがところが。まず最初の出からしてとっても美しく、あの微笑みも謎めいてますます美しく、次郎左衛門がぽ~っとなるのもよくわかります(あの微笑は、実は前にTVで見たときちょっと怖かったから今日も不安だったけど)。そしてやがて私、不覚にも涙が滲んできました。それは八ツ橋が次郎左衛門に辛くあたる場面。口では冷たいことを言いながら、苦悩し、実は心の中で手を合わせているという感じがよく伝わってきて、思わず泣いてしまったのです。表情もつくり過ぎることなく、愚かで哀れな八ツ橋を素直に受け止めることができたんでしょうね。「籠釣瓶」で泣かされるとは思ってもいなかったゎ。福助さんの新しい魅力発見(私だけが気付いていなかった魅力というべきか)。吉右衛門さんの最後の殺しの場面では、「盟三五大切」を思い出してしまった。あちらのほうがずっと凄惨だけれど、次郎左衛門の姿が同じ吉右衛門さんの源五兵衛に重なってみえました。

立花屋の主人・幸四郎さんは、人間が大きく、「菊畑」よりずっとよかった。芝雀さんは儲け役ではありますが、優しい気持ちが柔らかい表情や仕草に表れていました。歌江さん、味があっていいわあ。東蔵さんはお風邪を召されていて、声は出しづらそうだわ、咳は出るわで、お気の毒でした。お大事に。

それにしても「籠釣瓶」はつらい物語でありながら、実に面白い。子供の頃に見たこの「籠釣瓶」は、花魁道中のあの華やかさによって、私の中に強烈な記憶を残しました。もしかしたら私の歌舞伎の原点はそこにあるのかもしれません。

「鬼揃紅葉狩」。染五郎さんの女形にビックリ。可愛らしい。私、ああいう顔好きです。でも声がねえ、ちょっと残念。それから踊りも、リズムに乗ったものはとっても上手だと思うのですが、ああいう舞はイマイチなような気がしました。染五郎さんが舞の間に時々本性を現しかけるところでは、あの可愛い顔が突然男性顔になって、またすぐ可愛い顔に戻って、と表情の変化が面白かった。女性たちが鬼に変身するまでの間、ジュニアたちが場をつなぎます(ジュニアといえば、平維茂従者の歌昇ジュニア種太郎クン、おとうさまによく似たお顔立ちで、初々しく凛々しく、今後要チェックです)。信二郎ジュニアの隼人クン、友右衛門ジュニアの廣太郎・廣松クン、そして成長著しい松江ジュニア玉太郎クン。襲名披露公演では視線に落ち着きのなかった玉太郎クンがあまりに立派に演技しているので、本当に驚きました。そして可愛らしいこと可愛らしいこと。ちっちゃな体で一生懸命、セリフも見栄[間違えました!! 「見得」です。(恥)]も決まっていましたよ(平維茂従者である松江さんの肩をちょんちょんと叩いて起こそうとしているところは微笑ましい。松江さん、ついつい目を覚ましちゃうんじゃないか、なんてね)。鬼と維茂たちの立ち回り、吉弥さんの鬼はいつもの女形からは想像もできない迫力で、目が離せませんでした。鬼モノ好きの私(そのほか蜘蛛モノも好きです)は、5人も鬼が出てきて大満足。

ああ、やっぱり見終わると、「いやあ、歌舞伎って本当にいいものだわぁ」とどこかで聞いたようなセリフを心で呟き、もう来月が待ち遠しくて仕方なくなるのでありんす。

★今日のおまけ:今日はたっくさん声がかかっていました。とくに目立ったのが女性の掛け声。後ろからも一番前からも「高麗屋っ」(高麗屋さんの後援会の方が多かったのかも)、「二代目っ」「播磨屋っ」などと高い声がさかんに。おお、女性が掛けてもいいなら、私もいつか……いや、気の小さい私には永久に無理。

★もう一つおまけ:「紅葉狩」では、7人の後見さんが大忙し。昼の梅之さん、京蔵さんはじめ稚魚の会で顔を覚えた方々はやっぱりちょっと気になって、応援しちゃいます。

★しつこくもう一つおまけ:今回、はじめて(多分)イヤホンを借りませんでした。「紅葉狩」と「業平小町」以外は全部見たことがあるから。そこでわかったこと。イヤホンがあるとついそちらに注意がいき、セリフがあまり耳に残らない。今回はセリフをじっくり味わいました。でも、イヤホンは、物語の背景や着物などについて説明してくれるから捨てがたい。それにとくに踊りはよくわからないことが多いので、解説はありがたい。う~ん、これからは一度見た演目のときはどうしようかなあ。

*「大入」の文字:尾上辰巳さんのブログで、「菊畑」の奴さんの着物の前には「入」の字が、後ろには「大」の文字が現れていることを知りました。イヤホンを聞いていたら解説があったのかも。

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2006年9月20日 (水)

まだまだ甘いぞチケット取り

920日 演舞場11月公演チケット予約

あ~あ。全然ダメでしたぁ。ちゃんとスタンバイして10時ちょっと過ぎに入ったのに(入るタイミングが実にむずかしい。10時の時報と同時に入ってもダメで、いつも時報の5秒後くらいに入るようにしている。みんなどうやっているんだろう)。元々千秋楽の夜はムリだったんだなあ。もう三等A席ないんだもの。きついという予想はしていたけど、こんなにきっついとはちょっと考え甘かったか)。じゃあ、一等席にしようかと思ったら、これももういい席はない。こんなことをしていては昼の部も取れないぞ、とあわてて先に昼へ。ダメだ。23回取り直して、やっと「これなら」と思う席に当たった。購入を決定して、さあ、また夜の部へ。こうなったら日よりも席を優先だ、ということで千秋楽は諦めました。そうしたらやっと三等A席が取れましたぁ。

相変わらずの胃痛+緊張感と闘いながらのチケット取り。それでも昼も夜も公演を見ることができるのですから、実にありがたいことです。

本当は、今日は幸先のいいことがあったのだけどな。それは来年の蜷川シェイクスピア2本のチケットが送られてきたこと。「コリオレイナス」(唐沢寿明主演)と「恋の骨折り損」(北村一輝他男性だけの出演)。先日さいたま芸術劇場の会員先行予約があって、申し込んでおいたのです。ここで先行予約を利用するのは初めてなので勝手がわからず、抽選とあったから半分は期待していなかった。蜷川は一般販売では絶対に買えないんだもの(渋谷という町はあまり好きでないので、敢えて文化村の会員にはなっていないし)。こちらは2本とも見られるなんて、ウキウキ。

でも、それにしても演劇のチケットというのは、どうしてこうも早くから予約しなくてはいけないのかしら。海外からの公演はもっと早い。去年の夏「ブラスト」と「シカゴ」を見たら、早速1年も先の次回公演(つまり、今年の夏の公演)の予約案内が来てビックリ。そりゃあ色々見てみたいけど、1年も先じゃあね。でもまあ、こうしてチケットを早くから取るということは、私の人生は、観劇を中心に回っているということね(仕事はどうするんじゃっ)。

★今日のおまけ:「壁抜け男」取っちゃいました。さっきTVのCMで知り、あわててぴあにアクセスしたら、もうすでに公演は始まっているし(全然気付かなかった)、チケットも売り切れの日がたくさんある。それでも、しつっこく1日1日探していったら、まあまあいい席が取れました。10、11月はこちらも予定が一杯だから今月行ってきま~す。ちょっと不安なのはダブルブッキング。多分大丈夫だと思うんだけど。それにしても、何でも欲しがる子供のように、こんなにあっちもこっちも……いいのかしら。

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2006年9月19日 (火)

歌舞伎my love第二部--創意工夫が輝く裏方さん

912日歌舞伎フォーラム・バックステージツアー

ちょっとアップが遅れ、公演が終わってしまってからになってしまったけれど、2月も参加して非常に興味深かったバックステージツアー。はじめ着物の団体さん120名が入っているので断られたのですが、無理矢理お願いしてなんとか入れていただけました。ありがとうございます。あまりの大人数ということで、いつもとやり方を変えての解説になりました。定式幕の色に似たストライプ入り短パンを穿いた大道具の○○さん(ごめんなさいっ。お名前を失念してしまいました)の熱意のこもったご説明とともに、目の前で「応挙の幽霊」の道具が手際よくバラされていきます。写真撮りた~い。写真撮影OKのはずなので、カメラを取り出して待機していたのに、OKが出ない。よほど訊いてみようかな、と思ったけれど、やっぱり気の小さい私。そうしたら、「幽霊」がほとんど解体された頃に、「あ、言うの忘れてましたけど、カメラOKだったんですよ」って。それからは遠慮なくバチバチ撮らせていただきました(後で見たら、ほとんどがブレていて失敗。くう~っ)。

解体に続いて、子ども歌舞伎の舞台が組み立てられていきます。裏方さんも人数が少なく、大道具さんは4人だそうです。それでも、どんどん作業が進みます。2月の時に、それぞれの部品(とは言いませんよね)に番号やら記号やらが書いてあって、その順番どおりに組み立て、バラすとのことでしたから、4人でも手早い作業ができるのでしょう(ホント、実に見事なチームワークです)。

歌舞伎フォーラムは小さな貸しホールで行われるので、歌舞伎座とは違う苦労がたくさんあります(ホールを傷めないようにするのも大事ですし)。入ってすぐ目に付くのが、定式幕の裾から50cmくらいのところに何箇所も見える針のようなもの(私には距離感覚というものがまったくないので、適当に50cmとしましたが、全然違うかも)。これは舞台の天井が低いため、定式幕の裾を折って安全ピンで留めているんですね。

幕を吊るす部分も歌舞伎座とは違うので、色々な工夫が凝らされているんですよ。

感心したのが、背景の絵が描かれた布地。いちいち1枚ずつ張っている時間がないため、3枚の背景がまとめてくるくると巻かれています。このうち必要な1枚を広げていくのですが、長時間巻かれているため、当然シワになっています。これを伸ばす方法が、原始的でありながら、実に合理的で素晴らしい!! なんと、霧を吹き付けていくのです。霧が吹かれると、そのそばから乾いていって、いつの間にやら本当にシワがなくなっています。この吹き付け方の加減はむずかしいらしく(水分が多すぎると乾かないし、少なすぎるとシワが伸びない)、熟練を要するとのことでした。布地は木綿だということで、もし絹に水をふきかけたら、見る間に縮んでいってしまそうです(そういう苦いご経験もおありだとか)。

また、「息子」では、雪が小屋の屋根に積もっていますが、屋根に雪を載せるのは大変なので、なんとベニヤのまま照明さんの力で雪らしく見せているのだそうですよ。全然気がつかなかった。というか、違和感がなかったものだから、屋根にまで注意がいかなかった。残念! 

他にも、子ども歌舞伎のための特別な工夫を実演付で見せていただきました(「三人吉三」でおとせが殺され川に落ちて流される場面。大人の流され方とは違う方法が考え出されていました。言っちゃっていいのかな。川と同じ布を張った座布団くらいの大きさの板におとせが乗り、板についたヒモを袖で引っ張ると、流されていくように見える)。

色々ネタばらししちゃったけれど、まさに裏方さんたちの創意工夫に支えられた公演なんですねえ。

最後に、ツケ打ちのバリエーションの数々をご披露していただいて、ツアーも終わり。充実した1時間でした。2月にも感じたことですが、裏方さんが誇りをもって働いていらっしゃることがとてもよく伝わってきます。絶対バックステージツアーはお勧めです。来年2月がもう今から待ち遠しい!!

★今日のおまけ:解説してくださった大道具さんがおっしゃるには、歌舞伎さえやっておけば、あとはオペラでも何でもできる。だけど、オペラの大道具をやっただけでは、歌舞伎はできない。のだそうです。深い…。

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2006年9月18日 (月)

げに恐ろしきは人の怨み--「魔界転生」本篇

915日 魔界転生(新橋演舞場夜の部)
ストーリーは簡単に言ってしまえば、魔界の者と柳生十兵衛との戦い。魔界の者とは、自分の人生に不満をもった(すなわち徳川幕府に恨みをもった)まま死に、成仏できずに、この世でもなくあの世でもない世界に入り、もう一度だけ現世に生まれ変わった者たち。再生(転生)した彼らは、妖術を使い、利害関係の一致する紀州の徳川頼宣とともに幕府転覆を狙う。この転生の中心にいるのがカリスマ天草四郎時貞。他に荒木又右衛門、宝蔵院胤舜(宝蔵院流という槍の流派の名手)。四郎は宮本武蔵、さらには柳生十兵衛の父柳生但馬守も転生させ、仲間に引き入れる。幕府転覆といえば、ここに絡むのが由井正雪(正雪は魔界の者にあらず)。オールスター揃い踏みです。魔界の者たちに徳川頼宣配下の根来衆が加わって暴れる場所は柳生の里に、鍵屋の辻(ここで義弟の復讐を遂げた荒木が、皮肉にも同じ場所で二度目の死を迎える)に、かの有名な道成寺。清姫が取り憑いた鐘も登場して、歌舞伎好きには嬉しいシチュエーション。

いっぽう十兵衛は、自分を慕うお縫という娘の祖父の話から紀州の危機を知り、魔界の者に襲われ死に瀕した彼に紀州を守って欲しいと頼まれる。そこで弟子である柳生七人衆、さらには関口柔心(柔術の創始者だとか)の遺児弥太郎とともに、魔界の者に立ち向かう。互いの知恵を絞った戦いの中で七人衆は次々と死に、十兵衛自身も父と刀を交えたときに右目を失う(その後は、あの有名な黒いアイパッチ姿に)。しかし魔界の女性の助けもあって(お約束ですねえ)、十兵衛は徳川頼宣を妄想から引き戻し、無事紀州を守る。

1幕は人物紹介や物語の導入的な場面で、できるだけ面白くわかりやすくしている意図はわかったのですが、イマイチ乗れず、七人衆の個性も摑みきれません。その中で弥太郎役の金子尚太郎クン(渡部駿太クンとのダブルキャスト)がしっかりしていて可愛かった。天草四郎の成宮クンは、はじめは妖しく美しい。しかし所詮恨みは自己中心にはたらくもの。島原の乱のときは理想の世界を作り上げようという純粋な気持ちがあったかもしれないけれど、今はただ自分勝手な理論を振り回すのみ。次第に悪魔の凄みと醜さが現れてきて、最後は実に醜く死んでいきます。美しいものが醜く変化すると、その醜さが一層増すもの。成宮クンはそれを見事に表現していたと思います。

女優陣では、藤谷美紀さんはあまり見せ場がなかったような。馬渕英俚可さんはきれいだったし、成宮クンとのちょっとHなシーンもあったりして、かなりの活躍。驚いたのは遠藤久美子(敬称抜きでごめんなさい)。あのエンクミ??? 私の認識が足りないのか、あのエンクミがこんな悪女を演じられるのかあ、と感心してしまいました(なかなかの悪女ぶりでしたよ)。

2幕目以降中心となるのは激しい立ち回り(というかチャンバラか)で、最後には広い舞台をフルに使って、なかなかの迫力でした。でも、全体に、私の期待していたものと「何か違う」。七人衆が死んでいくときの十兵衛を含めた仲間の哀しみも、う~ん、「なんか違う」。何が違ったのかなあ。

それに、気になることが一つ。それは役者さんの発声。こういう芝居では、どうしても発声の気になることがあるのです。今回も、滑舌がイマイチだったり、声が広がってしまうような気がすることが時々ありました。絶叫しているだけという感じの時もあり、何を言っているのか聞き取れない。その点、さすがに歌舞伎役者さんのセリフは、聞きやすい。ただ、千秋楽にもう一度、3階席で見る予定なので、そのときは印象が変わるかも。

あ、そうそう、なぜ3階席を取ったかというと、たしかチケット発売前は、橋之助さんが宙乗りをするということになっていたから(なんで、四郎でなくて十兵衛が?って思ったけど)。それが客席に入って眺めたら、ワイヤーも宙乗小屋もなくてガッカリ。途中、七人衆のうちの2人が幽霊になってちょっとだけ宙乗りする場面はありますが。十兵衛が最後に「月に行きたい」と言っていたと思うけど、もしかしたらはじめはその辺で宙乗りが予定されていたのかしら。あるいは、完全に私の記憶違いかも(最近、とみに記憶が悪くなり、この件に関してはまったく自信がないです……)。

それから、小技がひとつ。3幕目のはじめに、2人の幽霊がこれまでのストーリーを要領よくまとめて解説してくれるんですが、たしかその時(だったと思う。もしかしたら別の場面だったかも)由井正雪のことを説明するのに丸橋忠弥の名前を出していました。「濠に石を投げれば濠の深さがわかると言った丸橋忠弥」って。これも歌舞伎好きには嬉しいセリフ。つい先月の橋之助さんに対するオマージュ(ちょっと大げさ?)だなって、一人ひそかにニンマリ。

それにしても、げに恐ろしきは人の恨み。将門伝説や道真公に象徴されるように、とくに権力につぶされた者たちの恨みは、人々の中に深く根を下ろし、時として権力に対抗する者、あるいは権力そのものにも利用されるのですから。

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2006年9月17日 (日)

勝てば官軍なのか・番外篇--ロシアンルーレット初体験

レッズのきわどい勝利を祝して、また2連休の前ということもあって、試合終了後、仲間と居酒屋へ。一通り注文して、わいわい感想戦を戦わせながら、飲み食いに興じたあと、何か変わったものはないかとメニューを物色していたら、「ロシアンルーレット」という品が目に入ってきた。店員さんに聞くと、たこ焼きで、1つだけ辛いのが入っているという。面白いから注文してみた。当たった人(というか、ハズレを引いたというか)用にシャーベットが付いてきた。たこ焼きの数は6コ。皿の上のたこ焼きは1コを中心に5コが回りを囲んでいる。我々の人数は4人。まずは適宜順番を決め、1人ずつ選ぶ。最初のチャレンジャーは真ん中の1コを選んだ。みんなの注目の中、にっこり顔。私は4人目だったが、1周目は全員セーフ。残る2コは誰が引くか。こういうときはやっぱりジャンケン。負けた2人がチャレンジするのである。

ジャンケンにはほとんど勝ったことのない私。やっぱり負けちゃった。私はどうもこういう勝負には弱いから、残ったほうを取ることにした。そして、2人同時に口へ。たこ焼きを噛んだ瞬間、どろっとした感触があり、少し辛味を感じた。あれれ、当たり(もしくはしつこいようだけど、ハズレ)は私? 辛くもあるけれど、それほどでもない。でもこのどろりは、やっぱり辛子? と一瞬のうちに考えを巡らせていたら、あ、きましたきました。辛い。やっぱり辛い。辛いものはビールに合うからちょうどいいわ、なんて思いながら、さかんにビールを流し込んだけれど、口の中はピリピリ。面白がっている友人が差し出すシャーベットを口に放り込む。甘くて冷たくて気持ちいい。でもこんなシャーベット少量ではとてもこの辛味は治まらない。辛子かと思った中身は、ハバネラということだった。ハバネラかあ!!! そりゃ辛いわ。このあと色々食べて、ディタグレープフルーツを飲んで、やっと中和できました。

しかし、私はこの手のことに実に弱い。自己暗示をかけてしまうのだ。元々クジ運が悪いから、ついついこういう場合は私だろうなあ、と弱気になってしまう。だから今回も、「ロシアンルーレット」を注文しよう、といった時点で、もう自己暗示をかけてしまっていた。天はそういう者にはやはり味方しないものだ。最後の2つになったときも、積極的に選んでいたら勝てたかもしれない。やっぱり弱気はいけないなあ。でも、私は辛いもの大好きだから、まあ、当たってよかったかも。いえいえ、決して負け惜しみではございません。

★昔のエピソード:自動車学校に通っていた若き頃のこと。実技の卒検だったと思う。何人かが教習車に乗って、所内コースから道路へ出るのだが、まずは教官の注意がある。「発進したとたんにここにぶつける人がいるから、注意してね」。<ここ>とは、駐車位置から所内コースへ出るところにある鉄柱のことである。教習生は、その注意にみんな笑う。そりゃそうでしょう。そんなバカ、いないよね。教官のギャグだよね、って。ところが、ところが。そんなバカがいたのである。それはもちろん、この私。教官の言葉ですっかり暗示にかかってしまったというわけ。検定は当然この時点で不合格。まあ2度目で無事に卒業できましたが、この件は私にとってトラウマとなると同時に、その後の人生に大きく影響を与えたのでありました(そんな大げさなものではないか)。つまり、以後、私は悪いことに遭遇しやすいという自己暗示に強く捉われるようになったという顛末でございました。

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勝てば官軍なのか--お悩み篇

ところで、私にはちょっとした悩みがある。それはアウェーチームに対する思い。はるばる遠くからやってきて、ゴール裏の限られたスペースに陣取り(もちろん、どこの席を取ろうと自由だけれど、一応アウェーサポーター席は決められている)、一生懸命応援している。その姿を見ていると、つい敵に「頑張れよ」って言いたくなってしまうのである。とくにアウェー側に席を取った場合、必死の応援ぶりがすぐそばで感じられるせいか、その気持ちが強くなる。

それは、ある意味傲慢な姿勢かもしれない。だけど、レッズが「お荷物」と言われた時代、自分自身が見る試合見る試合負けて、遠征しても負けて、つらい思いを味わったから、アウェーサポの気持ちがよくわかるのだ。肩を落としてスタジアムから駅へ向かう道。まわりは勝利に酔う相手サポ。とくにレッズの場合、数がダントツに多いからアウェーサポは余計小さく見えてしまう。同情というのとはちょっと違うと思うのだけど、こんな気持ちをもって試合を見るのでは、双方の選手に失礼だよなあ、というのが悩みなのです。もちろん、レッズには勝ってほしい。当たり前です。ホームで勝てないなんて最悪。だからアウェーチームが負けるのは仕方ないのです。でも、でも、いつもこんな気持ちのせめぎあいで、相手を完全敵視できない私の弱さ……。

★少し昔のエピソード①:2年前、相手は新潟。我々の前に新潟サポのオジサンが数人いました。レッズのホームゲームの場合、アウェー側だろうと、ほとんどがレッズサポ。こんな大観衆は初めてだったはずのオジサンたちは、かなり小さくなっていたと思う。そこへ新潟選手のファウル(イエローだったかレッドだったか、カードが出たんじゃなかったかしら)。当然我々はブーイングです。そうしたら前のオジサンたち、「すみませんね。あの選手は客が少ないとき、自分でチケットを売って歩いたんですよ。だから許してやってくださいね」って、我々に言うんです。そりゃあ、許しちゃいます(ま、このときはレッズが勝っていたということもあるけど)。新潟サポは純朴でいいなあ。当時の反町監督は、私昔から好きだったし。今や観客動員数も我がレッズと比肩するに至った新潟、こういうサポーターに支えられてこそ、地域に完全に根付いたのでしょうね。

★少し昔のエピソード②:昨日の相手広島もまた好感のもてるチームです。レッズが2部落ちをした試合、相手は広島でした。自分たちが勝てばレッズが落ちることはわかっていても、決して手を抜くことなく、堂々と戦ってくれました。そして、小野伸二がオランダに行く前の最後の試合、場所は広島ビッグアーチ。なんと伸二を送るセレモニーが行われたんですね。敵の選手なのにそういうセレモニーをさせてくれた広島の度量の大きさに感動(それに、やっぱりあの当時の伸二は日本の宝だったんですね)。ああ、だから、勝負は勝負と割り切れない私の悩みは余計募るのです。

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勝てば官軍なのか--試合篇

916日 レッズ vs 広島戦(埼玉スタジアム1900キックオフ)
823日以来のホーム開催試合。先週同じ埼スタで大宮とのダービーがあったとはいえ、久々のホームともなれば、こちらの気合もより増そうというところ。しかし、終わってみれば、内容的にはブーイングものでしょう。勝ったからいいようなものの、引き分けあるいは負けてもおかしくないような試合でした。

前半はそれでも積極的に攻撃を仕掛け、35分には闘莉王の気魄のゴールで興奮は頂点に。さすが闘莉王、守備でも何点も防いでいるし、チームにカツを入れるゴールは文句なし。ところが、その4分後、GK山岸のミスによってウェズレイに同点にされてしまう。ウェズレイは重そうな体つきをしているが、スピードもあり、うまく決められてしまった。あ~あ。

問題は後半。足は止まるし、ルーズボールはほとんど奪われるし、パスも相変わらずの悪いクセが出て、待ってもらおうとするものだから、相手に飛び込まれて、もっていかれてしまう。だから攻撃もモタつく。そんなつまらない状態に、ついに睡眠物質メラトニンの分泌が促進され、だいぶ寝かせていただきました。それでも時折聞こえる悲鳴に目を覚ますと、広島のスピードに翻弄されて危ない場面に遭遇している。あのね、昼間の試合でガンバは勝っているんだからね(ガンバ強し!)、絶対負けられないのよ。わかってるの? もうイライラするから、試合が終わって人の流れが激しくなる前にトイレに行っちゃおうっと思いながら何となくグズグズしていたら、86分に山田が決勝ゴール!! トイレ行ってなくてよかった。まあ、ヨレヨレの勝利でも勝ちは勝ち。ここ何試合か、こんなゲームばかりだけど、今は勝ち点3を上げることが第一だから、「終わりよければすべて良し」としておきましょうか。

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2006年9月16日 (土)

げに恐ろしきは人の怨み――「魔界転生」座席篇

今日の座席は1列目ではありながら、一番上手寄り。しかもすぐ目の前ならぬすぐ脚の前に黒い布で覆った3段ほどの階段が。これが通路をジャマしているので、うっかり脚を伸ばすと、人が通れなくなってしまいます。そこで自然とお行儀よくなるわけですが、体の大きい人にとっては窮屈だったかもしれません。

でも、この階段、誰が使うんだろ。ひょっとして橋之助さんか成宮クンが目の前を通ったりして。と内心密かに期待していたのですが……。あ~あ、実際は子役の金子クン(本篇で触れます)がたった1回通っただけ。それも真ん中の通路から現れて、暗い中走るようにして行っちゃったから、顔もほとんど見えなかった。大仰に置いてある割にはねえ。ちょっとガクッ。

この席には他にもデメリットが。まずは、実に首が痛い! 私の右側の人のことを考えたら体そのものを左に向けるわけにはいかず、ず~っと首だけを左に捻じっていたため、芝居が終わった頃には首から肩がガッチガチ。花道が見えないのは最初から諦めていたからいいのだけど、だいたい、重要な場面は下手側で展開されることが多いし、見づらかったわぁ。

もう一つはイヤホン。今回こういう演目でははじめてのイヤホンガイド付きというので、借りてみました(幕間には出演者の声が聞けるのですが、案外幕間にはスイッチを切っちゃったりして)。とにかく目の前にスピーカーがあるので、せっかくの解説が全然聞こえなくなってしまうことが間々あるのです。かなりボリュームを上げてみたけれど、同じ。これは計算外でした。

でも、ちょっと嬉しいことも一つありました。それは、目の前でツケが見られたこと。ツケ打ちさんがひっそりと出ていらっしゃると、ついついそちらに目が行って、さあ今か今かと期待にワクワク。歌舞伎じゃないけど、要所要所のツケによって、場面が盛り上がります。

では、ここらで劇場篇は幕でござる。本篇は別エントリーにて。

915日 魔界転生(新橋演舞場夜の部)
さて今日は待ちに待った「魔界転生」。何しろチケット予約は

6月末のことだったんですから。「魔界転生」といえば、むか~しジュリー主演の映画があり、金色の目をしたジュリーの顔を中心に置いたそのポスターは非常に印象的でしたっけ(映画は見ていません)。
演舞場というのは、いつも建物の近くに来ると、その月の出し物の雰囲気が辺りを漂っている気がします。そこで、何だか早く到着したくなって、小走りになります。建物自体はどうということもない四角のビルなのに、手前にある小さな公園がそんな不思議な空間を演出しているのでしょうか。

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2006年9月14日 (木)

昭和歌舞伎のお宝

尾上辰巳さんのブログに時々2代目松緑さん時代のエピソードが出てくるので、「そういえば」と、父が保存しているむか~しの筋書きを引っ張り出してみました(なぜ「そういえば」なのかというと、それはあとで)。昭和35年の芸術祭10月大歌舞伎。今から46年前です。これが凄い。菊五郎劇団*を中心に海老蔵さん、時蔵さん(もちろん、当時の)が参加。これだけならともかく、なんと、女優さんが何人も出演しているのですよ。主なところでは山田五十鈴さんと藤間紫さん。他に旭輝子さん(神田正輝さんのお母様)も。

この月は夜の部に「シラノ・ド・ベルジュラック」の上演があったんですね。同じ洋モノでも去年の「十二夜」は歌舞伎に変身していましたが、この「シラノ」は「白野弁十郎」**ではなく、そのまんま「シラノ」です。これに多くの女優さんが出ているのです。そしてこの主役のシラノが、イヨッ、2代目松緑さん(このことが記憶のどこかに引っ掛っていたんですね。「そういえば」は、こういうわけです)。シラノの憧れの女性ロクサアヌに山田五十鈴さん。五十鈴さんは昼の部の「江戸紫」(北條秀司作)というお芝居にもただ1人女優として出ています。私が知る限り、本公演でまんま洋モノというのも大人の女優さん出演というのも、この1回だけだと思うのですが、歌舞伎座って(というのか、松竹ってというのか)懐が深いですねえ。それに、昔は、歌舞伎の役者さんでない男優さんも出演していたことがあったんですね。知らなかったわあ。

2代目松緑さんって、とても重厚感があって、侍もピッタリなのに、町人役をやられても全然違和感がない。歌舞伎チャンネルで昔の公演を見ると、その存在感の大きさに圧倒されます。それにしても7代目幸四郎さんという方はスゴイ方です。幸四郎さんの血が11代目団十郎さん、初代白鸚さん、2代目松緑さんと、個性の異なる偉大な3つの血に分かれていったんですから。

面白いので、ついでに他の筋書きもパラパラめくってみると、おお、菊五郎さん(あ、当時は菊之助さんです)の何とお若くて美しいこと。今の菊之助さんとまったく同じお顔です。ホント、この写真1枚見せられたら、絶対今の菊ちゃん! 団十郎(当時海老蔵)さんも今の海老蔵さんと同じお顔。いや、団十郎さんのほうがちょっと甘いかな。これは昭和47年。

わわ、梅玉(当時福助)さん、魁春(当時松江)さん、東蔵さん(当時も)が若い若い若~い!! 福助(当時児太郎)さん、今と顔が違う。息子さんの児太郎クンと似ている。橋之助(当時幸二)さんはまだ子どもだあ。これは昭和51年。ミーハーおばさんの私は、舞台写真ではなく素顔の役者さんに1人で興奮。う~ん、キリがないからこの辺で終わりましょう。高価なお宝には縁のない私ですが、わずか10数冊のこの筋書きは最高のお宝です。

*菊五郎劇団:この月には梅幸さん(菊五郎さんのお父様)は出演していません。

**白野弁十郎:「シラノ」を日本に置き換えて作られた芝居。

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2006年9月13日 (水)

歌舞伎 my love 第一部--小ぢんまりと温かい舞台

Photo_1 912日 歌舞伎フォーラム(江戸東京博物館)

今日は「歌舞伎フォーラム」。予定より30分以上も早く着いてしまったので、江戸博でやっている「始皇帝と彩色兵馬俑展(司馬遷と『史記』の世界)をざっと覗いてきました。兵馬俑は、20年ほど前でしょうか、サンシャインで等身大のものが何十点も出品されたのを見た記憶があります。今回の展示品は兵馬俑だけでなく、さまざまな小物もあり、数年前に見たNHKの4大文明展を思い出しながら、けっこう大急ぎで回って歩きました。片手間にしか回れなかったのは残念。

さて、本題の歌舞伎。お席は先週予約したので期待していなかったのですが、バッチリ。でも周囲は和服姿のおばさまばかり。どこかの団体さんでしょうか(120名ほどのようでした)。ほとんど普段着状態、小心者の私は、ちょっと居心地の悪い思いをしましたが、このおばさまたち、皆さん熱心に観劇し、いい方ばかりのようでした。

最初の「歌舞伎の美」では、片岡松三郎さんのご案内で、歌舞伎の歴史(阿国歌舞伎→若衆歌舞伎→野郎歌舞伎)から、関西歌舞伎と江戸歌舞伎の違いを勉強しました。関西歌舞伎のアイドルは、こちらでもよく知られている紙屋治兵衛や紙衣で有名な吉田屋の伊左衛門などの大店の若旦那。いっぽう江戸の代表は正義と力の助六。ということで、今回の観客参加イベントは、治兵衛と助六になること。助六の衣裳は是非着てみたい!  でも、「誰か着てみませんか」という松三郎さんの呼びかけに、胸の下あたりまでは手が挙がりそうになるのだけど、どうしても勇気がない(前回のフォーラムでも、もう少しで手を挙げそうになって、やっぱり挫けた)。結局手を挙げ損なって、治兵衛は年配の男性、助六は若い女性に。

着物のことなどな~んにも知らない私には着付けの実演が興味深かったこと。帯は関西では左から右へ、関東では右から左へ締める。また、治兵衛は襟先をあまり持ち上げずに、助六は上のほうにもっていって着る。襟先を上にもっていくと、裾が少しまくれて裏が見える。これが江戸のカッコよさだった。したがって歩き方も裾を開いて、足を前に蹴りだすようにする。手は両方とも懐手。治兵衛は左手は胸の前に、右手は懐手で、小股にやさしく歩く(で、ここで藤十郎さんを思い出し)。等々。

お2人とも衣裳がよ~く似合い、歩き方もなかなか。とくに助六さんは堂に入ったものでした。二言ほどのセリフまで入って、場は大盛り上がり。次回こそは私も舞台に上がろうか…、う~ん、やっぱりムリ…う~ん、でもいいなあ。

解説の後は、瀧之さんと京妙さんの踊り「お祭り」。京妙さんは、小股の切れ上がった粋*な芸者さんというよりは柔らかくて色っぽい感じを受けました。瀧之さんは、苦み走って渋い鳶頭。今回は、この公演のために藤間勘十郎の振付けによる特別バージョンのようでした。

幕が引かれて、さあ、休憩時間だと思った瞬間、京妙さんが花道に出ていらしてビックリ。「お詫びとお願い」ですって。お詫びは、今回のフォーラム公演が、役者さんが4人しかいないため、準備に時間がかかり、休憩時間が長くなってしまったこと(25分と35分)。お願いは、プログラム買ってくださいね、17日までの公演のチケットお友達などにも勧めてくださいね、というようなこと。私、こういうお願いに弱いので、友人を誘って又来ようかしら、なんてすぐその気になってしまいました。

2部は「息子」。実は、この直前、急激に凄い睡魔に襲われました。これはヤバイと思ったけれど、舞台に引き込まれ、意外にもちゃんと起きて見ていられました。松之助さんの火の番は、捕吏という権力に対してはイヤミも言うけれど、金次郎のような若者に対してはどこか放っておけないという心遣いが感じられました(この親爺さんは、火の番小屋に飛び込んできた若者を息子だと薄々気付いているのでしょうか、それとも自分の息子はまじめな商人だと信じているんでしょうか。息子かもしれないけれど、そうは思いたくないのかもしれませんね)。松三郎さんの金次郎は、世をすねた、しかし親への情愛に溢れた若者の心情がとてもよく表現されていて、最後の場面では涙がにじみました。瀧之さんの捕吏は、一番難しい役かも。捕吏という仕事に忠実ながら、どこかに温かみを湛えているような…(本当は温かくてはいけないのでしょうが)。大きな劇場だと雪の宵の冷え冷えとした空気に緊張感がプラスされるような気がしましたが、小さな劇場では人間の温かさがより感じられるのかもしれません。

この後昼食休憩。前回レストランがイマイチだったので、今回は予約せず、売店の天むすにしました。かなり塩分がきつかったけれど、おいしかった。

3部「応挙の幽霊」。笑いました笑いました。めっちゃ面白かったわぁ。京妙さんが美しかったこと! 可愛い酔っ払いぶりが、実にうまい。金持ちの若旦那をだまして金儲けを企むくせに、根はお人よしの古道具屋、ちょっとセリフの間に「?」と思う箇所もあったけれど、松之助さんが好演。3演目すべて出演の瀧之さんも、またガラっと変わった役で、柔らかい一面を披露してくれました。ホリエモン時事ネタもちょっと盛り込んで(他に村上ファンドの村上さん、ナベツネで知られる渡辺さんの名前も出ましたが、よくわからなかったらしく、あまり受けていなかった)、客席は笑いの渦。本当に楽しめました。あ、ところで、最初の松之助さんの出ですが、23日前から花道を使うことにしたそうです(それまでは舞台下手袖から登場していたらしい)。

出し物すべてが終わると、一度引かれた幕が再び開き、出演者4人がそろって登場、京妙さんがみんなを紹介します。拍手の中でもう一度幕が引かれて、公演は終了。

出し物のバランスもよく、「応挙の幽霊」という、過去に一度しか上演されたことのないという芝居を新たな形で取り上げたのも面白いことだったと思います。

このようなきわめて小さな劇場での公演だと、こちらも芝居に参加しているような気分になって、歌舞伎座とはまた違った楽しみ方が出来ました。松三郎さんが解説でちょっと言葉に詰まったときには「頑張れ!」という暖かい声が何度もかかり、「ああ、きっと江戸時代の小屋はこんな感じで客と舞台に一体感があったんだろうなあ」と勝手に想像しました。もちろん、私も心の中で「頑張れ!」って叫びましたよ。

久々の歌舞伎、大満足でした。

*粋:「いき」とも「すい」とも読みますよね。これって、関東では「いき」、すなわち「息を吐く」に通じ、イヤなことは外に発散するということなんだそうです。いっぽう関西では「すい」、すなわち「吸う」に通じ、何でも内に吸収するということ。私、こんなことも知らなかったので、非常に興味深く、せっせとメモ取っていたんですが、プログラムに書いてありましたわぁ。

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2006年9月11日 (月)

これ以上はまったら…

先日、たまたまNHK教育で、「日本の伝統芸能―文楽」を見ました。これまで興味がなかった文楽が、意外にも面白かったこと! 人形の顔って、眉が上がったり下がったり、目が閉じたり開いたりはしますが、たったそれだけのことで、表情があんなに変わるとは!! もちろん、顔と体全体の動きが一緒になって喜び、哀しみ、怒りなどを表していくのでしょうが、人形が感情をあれだけ表現できる(人形に表現させる、というべきか)とは、本当にオドロキです。また、義太夫も人物によって語り分け、弾き分けがあるというのは大変興味深いことでした(歌舞伎でもそうなのかしら、あまり注意して聞いていませんでした)。

この日はちょうど「寺子屋」を題材に解説していましたが、ついこの前歌舞伎で見たばかりですから、場面場面を思い出して比較を楽しみました。

ああ、一度本物を見てみたいなあ。でも、もしはまっちゃったらと思うと、怖い。きっとはまっちゃいそうなんだもの。これ以上、イベントを増やしたら、金も身も、もちません。とはいえ、初日に歌舞伎を見て以来、もう10日近くたつ。寂しい寂しい。他のイベントがあっても、歌舞伎がないと詰まらない詰まらない。

でも、気を取り直しましょう。明日は歌舞伎フォーラム。先週1週間比較的おとなしくしていましたから、明日は思い切り楽しんできます。

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2006年9月10日 (日)

冷や汗タラタラ

今日は松竹座と歌舞伎座の申し込み日。いつものように又10時前から胃を痛くしながらスタンバイ。ちゃんとログインも先にすませ、117の時報に合わせて、まずは松竹座の購入へ。夜の部は混むかも、と思って昼の部にアクセス。おお、いいお席が空いていました。早速購入手続き・・・ところがガーン!!! 送信エラーが出てしまったのだ!!! なんでなんでなんで~? あわてて戻ると、今度はサーバーがみつからない・・・ガーンガーンガーン。もう一つつなげてあったネットで歌舞伎座のほうもアクセスすると、そっちもサーバーみつからず。もう、もう頭のなかは真っ白。どうすんのよ~!!!!。震える手でひたすらアクセスを繰り返すうちに「込み合っています」という表示が。そこでちょっと落ち着きを取り戻す。そうよね、アクセスが集中するとつながらないのよね。これまでもぴあで何度も経験していることなのに、こっちのパソコンがイカレたかと焦ってしまった私はまだまだ青い(何しろ、松竹座のチケットを取るのは初めてだったから、余計に慌てた)。

で、結果として、松竹座は最初に来たいいお席は当然もうありませんでしたが、そのすぐ近くの席が取れたので満足。歌舞伎座も無事昼夜取れました。ふう~っ(これ、溜息)。とにかく毎月10日は「大仕事」、っていう感じです。

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2006年9月 9日 (土)

夢のデート?

昨日録画した春猿さんの「笑っていいとも」と「Dのゲキジョー」、さすがに睡眠不足が続いたせいで、「いいとも」は記憶にあるけれど、「D」のほうは、気がついたら終わっていました。そのせいかどうか、不思議な夢を見てしまった。

私が関係する某所で、なんと猿之助劇団の公演があったんです(もちろん、絶対ありえない話)。 主演は春猿さんと段治郎さん。みなさん、バスでおいでになり、公演の準備に怠りがない。私は関係者ではあるものの、公演実行委員会のような立場にはなく、とくにお手伝いすることもない。つまり、ヒマ。そこへ登場したのが、この公演の出演がない右近さん。別にとくに来ることもなかったんだけど、仲間の芝居だから何となく来てみた、という感じで、やっぱりヒマ。そこでヒマどうし、おやつだったか軽いお昼ご飯だったかをつまみながら、談笑。で、この談笑していた場所が、どういうわけか私の自宅。他の役者さんやスタッフも忙しく出入りしています。いつのまにか、役者さんの控え室が私の家になっていたんですね(いつもながら家じゅう散らかり放題で、恥ずかし~っ!!)。

残念ながら、かなり盛り上がった右近さんとのおしゃべりの内容は忘れてしまいましたし、右近さんの隣で見た(と思う)公演はどうでもよかったらしく覚えていない(いよッ、さすがミーハーおばさん!)。で、そこはすっ飛ばして、いよいよ偶然のデート(?)も大詰め。公演後、役者さん、スタッフともども車座になっての反省会(もちろん、酒・肴付)。それが終わると、劇団の皆さんはバスで帰途へ。私はそのバスを追いかけて手を振って……。

う~ん、見るなら毎日こんな夢がいいなあ。でも、睡眠中かかっていたのは春猿さんの番組なのに、なんで右近さんだったんでしょうね。そりゃあ、右近さんのことも好きです。「ヤマトタケル」で目の前に飛んできた右近さんの目の澄んで美しかったこと(右近さんって、宙乗りしているとき本当に楽しそう)。あの目に惚れちゃいました。でも、惚れっぽい私は、他にも惚れている役者さんがたくさんいるのにねえ。深層心理を探ってみたら面白いかも(怖っ)。

Dのゲキジョー」はまた時間のあるときにじっくり見ることにしましょう。

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2006年9月 8日 (金)

成田屋のジャイアン

いやあ、海老サマの魅力たっぷりでしたねえ、ミリオネア。時間がなくて、ついさっき録画を見ました。トーク番組などで見られるその天衣無縫ぶりが、今回も遺憾なく発揮されていましたねえ。ちょっと強引なところも微笑ましいようで憎めない。やんちゃぶりに思わずつりこまれて笑ってしまう。「大人になったジャイアン」は実に言い得て妙。クイズははじめてだということでしたが、海老ちゃん(あ、<ちゃん>になっちゃった)の尽きない魅力に一人ニタニタした深夜でした(大丈夫、私は決して危ないヒトではありません)。

★今日のおまけ:ストップウォッチをもって30秒計る練習をされる団十郎さんもお茶目でかわいらしかったですね。出番がなくて残念。団十郎さんは「ジャパン」の語源をご存知だったかしら(ちなみに私は知らなかった)。来週またご登場のようですから、こちらも又録画です。こういう引っ張りって、普段は「チッ」と思うのですが(下品で失礼)、今回はちょっと嬉しいかも。

★もひとつおまけ:今日の「笑っていいとも」、「Dのゲキジョー」に春猿さんが登場。ミーハーな私はもちろん録画して、又深夜の楽しみとしましょう。

★しつこいおまけ:「出口のない海」パスネット(1,000円也)をゲット。胸に野球ボールを当て、凛々しくも寂しげな海老サマのお顔・・・。もったいなくて使って穴をあけることなどできません。

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2006年9月 7日 (木)

歌舞伎ハラハラドキドキ譚

尾上辰巳さんのブログに、「三日定法」のことが出ていました。辰巳さんたちは、初日から3日過ぎて蹲踞の姿勢からあからさまにコケたり目立つような失敗をした場合は、仲間に蕎麦やコーヒーを配るんだそうです。蹲踞といえば、つい先日某TV番組で「相撲体操」なるものを見たばかり。健康のためにいいと評判を呼んでいるが、その基本姿勢は蹲踞だということでした。腰を落として両足の踵を上げ、膝を開いたままでいる姿勢です。簡単そうにみえますが、バランスを保とうとして、つい背中が丸まってしまいます。美しい蹲踞は背筋を伸ばすこと。

で、これを自分でやってみると、ある程度の時間は維持できますが、すぐに腿がプルプルプルプルしてきて、床についているつま先が不安定になり、やがて前につんのめってしまいます。鍛え方が私たちとは全然違うとはいえ、役者さんは衣裳をつけて蹲踞の姿勢を長時間維持しなければならない。「あからさまにコケ」ちゃうこともありえないことではなさそう(ちなみに、昨日の辰巳さんは、「紐付き」の紐を強く結びすぎて蹲踞の姿勢が辛かったとか。舞台に上がったらただひたすら痛みに耐えていなくてはならず、お気の毒でした)。

ああ、コケちゃうかもなんて想像したら、お芝居見ながらそれが気になって、ハラハラドキドキしちゃいそう。お芝居は生身の人間がやることだから、毎日同じものにならないのは当然だし、失敗もあるでしょう。観客はより優れたものを見たいのはもちろんですが、失敗も含めてナマの魅力に強くひかれるのではないでしょうか(オシムじゃないけど失敗から学ぶことは多い)。だから、1カ月に何度も通うリピーターがたくさんいるのでしょう。そう思うと、ハラハラドキドキも魅力のうちですね。

★今日の気になること:長時間座って控えていなければならないとき(もちろん舞台上で、ですが)、役者さんは居眠りが出ないのでしょうか。タイトなスケジュールで体力も使うし、気も使うし、滅茶苦茶お疲れのことだってあるでしょう。目を瞑って正座しているときなど、睡魔に襲われることはないのでしょうか。サッカースタジアムの喧騒の中にいてさえ睡眠物質の活性化を抑制できない私としては、ついついそんな余計な心配をしてしまいます。

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さすが「にらみ」の成田屋さん

きょうの東京新聞朝刊に、団十郎さんが制作を手がけられた「魚(とと)の日」*のポスターがお披露目された、という記事が出ています。鯛の真っ赤な頭の部分だけが描かれたデザインで、その真ん中では鯛の大きな目玉がこちらをにらんでいます。そして、頭の下のほうには「鮮」の大きな文字が。

記事によりますと、市川宗家の役者さんが「助六」を演じる際に、魚河岸のだんな衆が鉢巻と下駄を贈るしきたりが今でも残っているとか。そういう縁で団十郎さんがポスターを手がけられることになったということですが、まさに成田屋さんらしい強烈なインパクトの作品です。こういうニュースを目にすると、お病気のことももう心配なさそうだなと、心強い思いがします。

今日は、「クイズ・ミリオネア」でも団十郎さんの元気なお顔が見られそうですね。海老サマとのにらみ対決があるみたい、楽しみです。

*魚(とと)の日:ネットで検索すると、全国各地にいろいろな<魚の日>があるようですが(ビックリ)、この場合は全国水産物卸組合連合会が定めた1010日のこと。(以上、東京新聞「熱気球」を参照させていただきました)

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2006年9月 6日 (水)

魔法使いかマジシャンか

P1020358_2 マジック革命セロ The Xperience(東京フォーラムホールC

元々マジック好きの私が実際にショーを見るようになったのは、前田知洋さんを知ってから。初めて前田さんをTVで見たとき、すっかり取りつかれてしまい、DVDが出れば即座に買い、前田バージョンのトランプが発売されれば使いもしないのに手に入れ、1時間くらいのショーのために大阪まで遠征したり、情報をこまめにチェックして、もちろん都内や近郊でショーがあれば真っ先に予約を入れたり等々……。

前田さんのショーは知的でセレブでリッチな雰囲気。服装にも気を使います。う~んとお洒落して行くんです。ドレスコードがシティカジュアルなんて決められた時は、「それって何? どんなのを着ていけばいいの?」と悩んだこともありましたっけ。セレブやリッチに縁のない私は、ちょっと緊張もしますが、夢のようなひと時を過ごすことができます。最近やっと「前田熱」は急性期を過ぎ、慢性期に入ってきました。

前田熱にうかされていた一方で、私は魔法使いに出会ってしまったのです! セロ。名前からしてどうせ怪しげなマジシャンだろうと半分胡散臭く思いながらつけたTVで、大ショック。ハンバーガーの看板から本物のバーガーが出てくるなんて!! 絵が本物に変身しちゃったのだから、もちろん看板にはもうそのバーガーの絵はない。ところが!! それを一口食べてもとの看板に戻すと、看板には食べかけのバーガーの絵が!!! ああ、これが魔法使いの仕業でなくて何なのでしょう。独特の日本語も魅力的、good lookingな魔法使い、セロ。

今日はそのセロを間近に見られる日。以前ホテルのショーに行ったことはあるけれど、申し込みに出遅れたので、ステージからはるか遠く、ほとんど見えなかった。これに懲りて今回は早くからチケットゲット。おかげで前から2番目だけど、センターからだいぶ下手寄り。歌舞伎座で言えば、花道外2番目くらいというところでしょうか。

う~ん、セロはやっぱりカッコよかった。ジーパン姿でステージに登場すると、大向こうならぬ黄色い声援太い声援がさかんに飛ぶ(わあ、セロって、女の子だけじゃなくて男の子にも人気があるんだあ)。

東京フォーラムのホールC3階席まであって1500人収容。それが満席だというのですから、どうやって全員を満足させるのだろう。と思ったら、ステージ上方に大型スクリーンが2つあって、セロのアップや、手元や、ステージ上で行われることが映し出されます。カードマジックなどで手元を撮るときは、カメラマンがステージに上がり、セロの前に立ちはだかります(見えないよ~、セロが。あ、こういうときはセロの顔見たってしょうがないのよね)。せっかく前から2番目だったけど、ステージでナマのセロを見たり、首を上げてスクリーンの中のセロを見たり、忙しい。視線を移している間にもマジックは進行しているから、大事なところを見逃さないように、とけっこう疲れる。これならもう少し後ろのほうが見やすかったかも。座席の位置ってホント難しい。

マジックの内容は内緒にしておきましょうか(一つだけ明かすと、入り口で1人9枚ずつカードが配られます。そこから自分の好きなカードを1枚選びます。そしてそれをセロが当てるのです。会場1500人全員がそれぞれ選んだカードをですよ!! 写真は私が選んで当てられたカード)。2日目ということもあって、進行が少しモタついたところもあったけれど、選ばれた観客がステージでマジックに参加したり、セロ専属ダンサーの踊りがあったり、あの英語混じりの個性的な日本語によるトークも面白くて、なかなか楽しめました。

今日のセロは魔法使いというよりはマジシャンだったかな。でも、あんな不思議で魅力的な雰囲気は、やっぱり魔法使いだから、としか思えない。

★今日のおまけ:Cyrilという名前がどうしてセロになるのかわからなくて、いつも悩んでいたけれど(そんな大げさなものじゃないか)、今日は少しわかったような。セロ自身がCyrilを英語として発音したら、そう、たしかに「セロ」にかなり近い音に聞こえたのです。私が発音すると、どんなに頑張っても絶対「セロ」にならないんだけどな。

★今日のしまった!:わあ、今日の「徹子の部屋」、セロだったんじゃないのぉ。録画しなかったよ~。

★もひとつおまけ:オシムジャパン、勝ってよかった!!

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2006年9月 5日 (火)

歌舞伎座苦労譚

実は私、恥ずかしながらトイレがかなり近い。そこで色々な場面で苦労したり、悲哀を味わうことになる……。懲りたのは花見と花火。仮設トイレは敬遠したいし、といって既設のトイレを探すのはけっこう大変。やっとの思いで見つけても、そこには延々たる行列。多少余裕を持って早めに済ませても、又そのうち行きたくなる。花は逃げていかないけど、花火はどんどん進行して見逃すことになる。だから極力飲み物はとらず、イベント開始直前にトイレに行くようにしている(つまらん遊び方だ)。となると、今度はそのタイミングが難しい。並んでいる間に始まっちゃったりしてね。

歌舞伎座での苦労もやっぱりトイレ。早めに到着して、食事を予約、イヤホンガイドを借り、筋書きを買い、それからトイレへ。場合によっては、開演直前にもう一度。幕間は、それが5分でも10分でも必ずトイレへ直行。

歌舞伎座に何回か通ううちに学習したのが、食事はのんびりおしゃべりに興じずせっせと済ませる、ということ。食事のできる幕間は、通常25分~35分程度でしょうか。30分あればゆっくり食事が出来ると思ったら大間違い。それでは、食事が終わる頃には開演5分前のベルが鳴ってしまいます。ほとんど食堂一の速さで食事を終え、他の皆さんの「わ、コイツ食べるの早い!」という視線を浴びながら(自意識過剰か)、食堂を出ますが、それでも並んでいる間にベルが鳴ることもしばしば。30分って意外と短いのですよ!! 今月夜の部は食後の出し物が「籠釣瓶」。あ、なんと2時間近くもあるではないですかあ。これはきびしい。まあ、最近は比較的トイレの行列が短くなったような気がしますから、開演前にもう一度行きましょう。

さて、私の苦労はこれだけではない。もう一つ弱点があるのです。それはおなか。咀嚼もそこそこに食堂を飛び出せば、そのあとが怖い。そこで、予防策として、かなり信頼しているクスリを飲む。こういう飲み方はしてはいけないのは重々わかっておりまする。でもでも背に腹はかえられませぬ(電車が止まったというニュースを聞くたびに、今おなかが痛くなっちゃった人はどうするんだろう、と他人事でない気がします)。

本当は1度くらい吉兆の食事にトライしてみたいのだけど、こんな心配をしながら超特急で食べなければならない私には、もったいなくて手が出ません(あ~あ、本当につまらん遊び方だ)。

★今日のおまけ:11月演舞場で花形歌舞伎が行われますが、演舞場の穴場は地下トイレ。館内でも案内しているのに、どういうわけか、皆さん地下へ降りたがらない。さすがに滝沢演舞場のときは地下にも行列ができましたが、普段はかなりスムーズに入れます。もっとも11月は女性客が多いと思われますから、地下も混むかも。

朝から尾篭な話で失礼しました。

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2006年9月 4日 (月)

無敵艦隊再び(平凡なタイトルだ~)

P1020059_3

93日 世界バスケ決勝戦(さいたまアリーナ)

さあ、今日はスペイン対ギリシアの決勝戦。新都心駅に着くと、決勝戦で日曜日ということもあってか、先日の準決勝より人が多い感じ。決勝戦の前に、リトアニアとドイツの78位決定戦があって、その時間よりはるか前から人が集まっています。リトアニア応援団が太鼓をもってアリーナに向かいながら気勢をあげています。う~ん、国際大会だあ。日本人はおとなしいから、盛り上げ上手な外国人がたくさんいると、とっても楽しい。

サッカーはJリーグでも入場前に必ず荷物検査がありますが、世界バスケもやっぱり荷物検査です。そしてさらにボディチェック(決勝だからではありません。準決勝の時もそうでした)。ビン缶は持ち込み禁止でペットボトルはOK

P1020307_1 入り口を入ると、チアスティックを渡されます。細長いビニール袋の口に、添付のストローを差込み、空気を入れてしっかりふくらませ、2本を拍子木のように叩くと、けっこう派手な音がして、会場が盛り上がるという仕掛け。

リトアニアとドイツの試合は、7762でリトアニアの勝ち(寝不足のところへビールを流し込んだので、後半は夢の中。したがって詳細不明。したがって詳細省略)。

常陸宮殿下ご夫妻をお迎えして、19時半、いよいよスペイン対ギリシア戦開始。スペインはエースのパウ・ガソル(NBAオールスター)が準決勝で骨折をしたため、ギリシアが圧倒的に有利かと思われます。ところが、ところが、いったいどうしたというのでしょう。2日前アメリカから100点以上も奪って堂々と勝利した、あのよくまとまったチームはどこへ行っちゃったの? スタートこそいい勝負だったのに、いつの間にかスペインにおいて行かれ、そのまま流れがつかめない。攻撃ができない。リバウンドをもっていかれ、チャンスをつかんでもシュートに持ち込めない。バスケットでは攻撃に転じてから24秒以内にシュートをしなくてはいけないというルールがあります。これまで3試合見てきて24秒って意外と長いものだな、と思ったのに、今日のギリシアはゴール下になかなか入り込めず、徒に時間は過ぎ、最後は慌てて外からシュートする。アメリカ戦では面白いように決まった3ポイントが今回はまったくダメ。フリースローもはずしまくり。ついに流れを引き寄せることはできず、7047で完敗(ロースコアだねえ)。

さて、私の応援チームは? 試合に出られないガソルに同情してスペインにするか、NBA1人もいないギリシアを選ぶか。さんざん迷った挙句、なんとなくギリシア側に。でも、何しろ得点が少ないのだから、盛り上がらない。だからスペインにも小さく声援を送っちゃいました。そして試合が終了したとたん、変わり身早く、会場の熱狂の中に身を投じ、チアスティックをバンバン打ち鳴らしてスペインの勝利を称えたことでした(裏切り者め!)。へへ、いいのです。だって、元々どちらが好きとか嫌いとかいうことはなかったのだし、強いものは称えられてしかるべき、ですから。

杖をついてコートに現れ、試合中はチームメイトを励ましていたパウ・ガソル。表彰式でも杖をついてチームメイトとともに階段を昇り、場内アリーナ席の上方に設えられた表彰台へ。会場の大きな拍手と声援に包まれて嬉しそうでした。ガソルはとにかくでっかくて、写真で見ると、野性的でありながらも哲学的な雰囲気をもつ魅力的な選手(スポーツ観戦でのミーハーの楽しみの一つはイケメン君を探すこと。残念ながら私の席からは顔がわからないので写真で判断)。そのガソルが杖をついている姿は意外と痛々しいものでした。それだけに、素直にスペインの勝利を祝うことができましたが、ガソルの喜びは優勝だけにとどまりませんでした。大会MVPにも選ばれたのです! 私も俄かガソルファンになって、キャッキャッ喜んじゃいました。

ゲームの合間のダンス、今日も楽しかったわあ。

ああ、やっぱり大きな国際大会はいいものです。4年後はトルコで開催。せめてその頃は日本でももう少しバスケが注目を浴びるようになっていて(ナショナルチームが弱いとダメなのよねえ)、サッカーのワールドカップ並みとは言わないから、テレビ中継やってくれないかなあ。それと、やっぱり強くないアメリカはつまらない。4年後は決勝で豪快なダンクの嵐を見たいものです。

★最後に今日の不満:斜め前の席のオジサンーっ、前屈みの姿勢になるなーっ!おかげでそっち方面のゲームが全然見えないじゃないかーっ。歌舞伎じゃ前屈みはマナー違反なんだぞーっ! と文句を直接言えなかった私は小心者でございます。

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2006年9月 3日 (日)

ミーハーで悪いかっ初日観劇記その2--思いっきりミーハーモードです

92日 秀山祭9月大歌舞伎昼の部

さて、ここからは他の役者さんについて、ミーハーのノリで。

段四郎さん、時平の赤い舌をもっと見たかった。それから寺子の顔をあらためるとき、そのうちの1人があまりに可愛らしくて、怖くなければいけないお顔がちょっと和んでいました。段四郎さんに関する一つの発見は、脚がほっそりとして綺麗なこと。うらやまし~い。

富十郎さん、本当に相撲取りに見えてくるから不思議。富十郎さんって、良寛さんをやれば良寛さんに見えてくるし…。

芝雀さん、汗がポタポタ落ちて、衣裳の衿にお白粉がたれ、真っ白になっていました。その分首の白粉が落ち加減。お早役、夫とその母に仕える女房が甲斐甲斐しくて好演。お顔が丸いので、いつもは俯くと丸さが隠れて風情が出るなあと思っていたのですが、今回は全然丸顔が気にならなかった。少しお痩せになったのかしら。

雀右衛門さん、今回の踊りはかなり歩を進める動きがありました。亀治郎の会でお見受けしましたが、やはり脚が不自由なご様子でした。これで衣裳をつけたらどうなるかしら、と思いましたが、無事に務められてホッ。共演の梅玉さんが美しいお顔で心配そうにしてらっしゃいました(表情には出ませんが、雰囲気がそんな感じだった)。

染五郎さん、白塗りのお顔の本当に美しいこと。10月松竹座、必ず参ります。でも、いつもながら食後の踊りは鬼門。「文屋」は途中から意識を覚醒させておくのにかなり苦労しました。「車引」の松王はニンじゃないかも……。

幸四郎さん。歌舞伎の幸四郎さんは私少々苦手なのですが、松王はよかった。吉右衛門さんとの絡みは興味津々にならざるを得ません。迫力ありました。その後の心情吐露の場面では泣かせてもらいました。

さて、トリは松たか子さん。休憩時間に、「あ、今日は初日だから誰か有名人いるかも」と思い立ち、エントランスホールをうろつくと、まず目に入ったのは松本紀保さん。わ、綺麗。そして続いて松たか発見! わわわ、綺麗綺麗。お2人ともテレビよりずっとずっと美しい。失礼を顧みず、ついつい見つめてしまいました。他にも有名な方がいらしたかもしれないけれど、ボンヤリな私としてはこの美しい姉妹を見つけたことで大満足。

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ミーハーで悪いかっ初日観劇記その1--今日のイチオシ

P1020042 92日 秀山祭9月大歌舞伎昼の部

稽古期間の短い歌舞伎では、初日から3日間は何があっても観客は大目にみる、というのが暗黙の了解だとか。なるべく円熟した舞台を見たい私は、そういうことから初日は敬遠していました。ところが今月はスケジュールで、ついにはじめての初日観劇。

いやあ、初日って意外といいものでした。正直、演目は「又かいな」と多少ウンザリした感じで迎えた初日だったのですが、心配していたプロンプターの声も聞こえず、何と新鮮な印象さえ受けたのです。

今日の私のイチオシは、亀治郎さん、吉右衛門さん、魁春さん、芝翫さん(こんなにたくさんいてはイチオシって言わない?)。

★亀治郎さん

もともと「車引」は亀治郎さんお目当て。期待に違わず、優しくキリリとして哀しい美しい桜丸。「賀の祝」を思って見ていると、時平に立ち向かう姿が余計哀しく、じ~んときました。そして「寺子屋」で松王が「桜丸が不憫でござる」と号泣する場面では、亀ちゃんの桜丸を思い出して泣きました。対照的な松緑さんの梅王も、12歳の子どもの気持ちで演じられているという感じがちゃんと見受けられて、ぴったりでした。

<ここでミーハー度up>ちょっと面白かったのは、編み笠の下から亀ちゃんの口の動きがよ~く見えたこと。別にどうっていうことはないんですが、お顔が隠れているだけに、興味深いものがありました。梅王のほうは、笠がもっと大きくて顔は全然見えないんです。

もう一つミーハーを。実は私、先日亀治郎の会で購入した「IKAME」タンクトップを着ていったのです。今日はかぶりつきだったので、本当はタンクトップ1枚で桜丸にそっとアピールしたかったのだけれど、サイズが合わず(そういえば、Lサイズしかなかったのだ)、肩のところをつまんで安全ピンで留める応急処置。これでは上着を脱ぐことができません。でも亀ちゃん、気付いてくれたかしら……な~んて、私って本当にどうしようもないおバカ! オバサンが何寝ぼけてるんじゃあ、って自分で突っ込んじゃう。

★吉右衛門さんと芝翫さん

このお2人を一括りにするのは大変失礼かも。でも、私にとってお2人は実に不思議な役者さん。というのも、お2人ともあまりお顔がタイプではなかった(芝翫さんなんか、とくにそのと~っても古風なお顔立ちがあまりに強烈で)。それなのに、気付いてみたらいつの間にか惹かれていて……。その「芸」に引き寄せられたに違いありません。吉右衛門さんは見るたび「うまいなあ」と思う。幸四郎さんには硬い印象を受けるのに対し、吉右衛門さんは軟らかく、演技に人情味が滲んでいます。「引窓」は、稚魚の会の若々しい丁寧な演技もとってもよかったけれど、こちらはこちらで吉右衛門さんの身についた芝居にメリハリが効いて(夫婦の機微の細かいところまで行き届いた演技)、ホロリと和む気持ちになりました。「引窓」というのは実によくできた話だと思います。惜しむらくは、吉之丞さんがちょっとあっさりしていたような気がしたこと。好きな役者さんなんですが。

芝翫さんは、振り返ってみると、意外なことにどの役も強く心に残っている。圧巻は「野崎村」のお光。このときの芝翫さんの可愛らしかったこと。芸の力*ってこういうものか、と完全にノックアウトされました。今回の「寺子屋」の品格と芯の強さが滲み出て美しい千代、子を思うその心は涙なしには見られません。

<ここでミーハー度up>「引窓」の浄瑠璃は竹本清太夫さん。実に個性豊かな方で、大好きです。いつも大きな口をあいて、顔を真っ赤にして、大熱演されるから、「血管切れそう」と心配になります。

★魁春さん

もしかしたら、今日イチオシ中のイチオシかも。忠義のために心を鬼にしたときの表情、松王夫婦の気持ちを知ってからの細やかな心遣い。私はお姫様より、こういうしっとりした大人の女を演じる魁春さんのほうが好きです(「井伊大老」は、吉右衛門さんも魁春さんもしみじみと素晴らしかった)。女形さんには時として「あ、やっぱり男だな」と感じられる瞬間があるのですが、魁春さんだけは一度も「男だ」と思ったことがない。首筋から肩のラインがとてもきれいで、立ち居振舞いも美しく、魁春さんご自身の中に女性性が潜んでいるような気さえしてきます。きっと子供の時から歌右衛門さんにきびしく仕込まれた賜物なのでしょうね。

*芸の力:その昔、市川寿海さん(3代目)という役者さんがいました。「番町皿屋敷」の青山播磨だったか何だったか、あまりの瑞々しい二枚目ぶりに、超おませ子どもだった私はクラっ。ところがあとで筋書きで素顔を見て「え~っ!!!」。なんと、おじいさんだったのですよ。これぞまさしく芸の力。

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2006年9月 2日 (土)

8月芝居を振り返っては今日が楽--甦る初恋

8月19日 納涼歌舞伎第1部・第2

今日は9月歌舞伎の初日。そろそろ8月を振り返るのも終わりにしなくては。そこで、今回はさらっと。

「慶安太平記」、やっぱり最大の見せ場は立ち回りでしょう。立ち回り大好きな私は、「蘭平」以来の激しい立ち回りに興奮。でも、聞けば、お2人も怪我人が出たとか。その後順調に回復されているでしょうか。心配です。名題下の方々、いつもひっそり応援しております。橋之助さんも大奮闘でした。

「たのきゅう」の注目は小吉クン。第2部の「駕屋」での三津五郎さんとの絡みもあわせ、将来が大いに期待できる俳優が又一人現れたと思ったのは私だけではないでしょう。

小吉クンといえば、何を隠そう、実は小吉クンのおじい様の吉弥さんに、若き私はかなりお熱をあげたものなのです(気が多いと言うなかれ)。昔々のことです。菊五郎さんが菊之助時代に主演されたNHK大河の「源義経」(奥様と結ばれたきっかけと言われるドラマですね)、この中で吉弥さんは薩摩守(平忠度)をやっておられました。これが実にいい男で、中学生だった(と思う、年齢がわかっちゃう)私は、一目惚れしちゃいました。何度目かの初恋というヤツでして、まあ、結局それだけのことだったのですが、吉弥さんのお孫さんというだけで、小吉クンに情が湧いてしまいます。いえ、将来が期待できるというのは、決して贔屓目だけではありません。早く次の舞台が見たいものです。

さて、吉弥さんのことを偲んで振り返ったような納涼歌舞伎12部。この辺で幕を引こうと思いますが、その前に「吉原狐」。福助さん、こういう役をやられると、水を得た魚のよう。橋之助さんの珍しい女形も拝めたし(意外と--おっと失礼--お綺麗)、三津五郎さんの若い娘を妻にするテレも可愛かったし、実に楽しいお芝居でした。

では、遅ればせながら、8月はこれでめでたく千穐楽と相成りました。チョンチョンチョンチョン………

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美女と巨人のコラボレーション--フリーで負けた自由の国と、重かった旧宗主国

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91日、埼玉スーパーアリーナの世界バスケ準決勝へ。偏っているとはいえスポーツ観戦好きを自任する私のこと、こんな大事な試合に行かないわけはありません(15年前の世界陸上東京大会も、もちろん見ていやす。あ、これ私のプチ自慢)。でもスケジュールの都合上、急遽2日前に観戦を決めたのが、ちょっと気が引ける。チケットは、一般にはほとんど盛り上がっていないことからちょっと甘くみていました。ところが決勝はぴあでもe-plusでも完売。当日券さえ出そうもないムードの中、準決勝は自由席のみ残っていて、とりあえずはホッ。急いでぴあでゲット(あとで入場者数発表を聞いたら半分強しか入っていなかったのでガックリ)。おまけに、決勝戦のチケットまで運よく知り合いから譲ってもらうことができました。

とにかく自由席ということなので、16時半第1試合開始のところ、15時過ぎに会場へ。入ってすぐ見つけた座席は、バック中央ではあるけれど、かなり上方。メイン席を見ると、もう少し下のほうの席が空いていそうだったので、移動。ところが、さらにあちこち見回すと、コートの対角線の延長線に比較的いい席が空いているようだったのでもう一度移動。これが実にいい席でした。選手の顔がわからないのは仕方ないとしても、試合の全体が豆粒でなくバッチリ見える。決勝戦の時は、最初からこのあたりへ突進します。

さて、第1試合はギリシア対アメリカ。結果を先に言ってしまうと、大方の予想を裏切って10195でギリシアの勝ち。はじめはアメリカが勝っていたのに、第2クォーターで逆転されて以降はずっとギリシアが優勢。ひねくれ者の私はギリシアを応援してはいたのですが、いざアメリカ敗退が決まるとちょっと寂しい。でも、やっぱり負けるだけの理由はあって、全体にギリシアが優っていたうえに、アメリカはフリースローをはずしまくり。また、シュートもゴール下に入り込んでダンクというパターンが多かったため、3ポイントを着実に決めたギリシアに勝てるはずはありません。3点差、4点差に追いついても、そこからの力がない。時代は変わりました(アメリカの優勝は94年大会が最後)。

2試合はスペイン対アルゼンチン。さあ、どちらを応援するか、むずかしいところです。スポーツ観戦は、強引にでも応援するチームを決めておかないと、盛り上がりに欠けますから。で、日本とより結びつきがあるのはアルゼンチンかな、と勝手に決めて、アルゼンチンを応援することに。とはいうものの、最初はスペインのプレーにも平等に拍手を送っていたのですよ。これ、日本人観客のほとんどがそうだったでしょう。ところが、いつの間にか、会場はスペイン応援団を除く大半がアルゼンチンびいきになっている。それに力を得たか、追いつきかけると引き離されていたアルゼンチンが猛追を仕掛け、なんと残り22秒(だったと思う)というところで、ついに7474の同点に。もう会場は大盛り上がり。ああ、それなのにそれなのに、残り19秒、アルゼンチンがファウルを犯しちゃったぁ。スペインのフリースロー、1本目は失敗。いいぞいいぞ。そして2本目、むむ、きっちり決まって7574。アルゼンチンはタイムを取って作戦を練り、最後の攻撃を仕掛けたものの、3ポイントをはずし、万事休す。試合を通じてスペインの守りは堅く、なかなか中に入っていけない。ゴール下でもスペインに阻まれる。3ポイントも確実に決められない。そしてアメリカと同じくフリースローの失敗続き。そんなチーム状況の中、最後は敢えて3ポイントに賭けたのでしょう。これでヨーロッパ勢同士の決勝です。

バスケというのは、時間がキッチリしていて、試合が止まれば時計も止まる。それが観客に明示されるからわかりやすい。またファウルした選手名もその回数も、フリーを投げる選手名も何本投げられるかも場内放送で明らかにされる。遠くの座席にいると、これは有難い。

さらにバスケの楽しみが倍加するのは、タイムのたびに演じられるチアリーダーたちの演技。私はチアリーダーというと、ロックな音楽に乗って、足を上げて踊ったり、人間ピラミッドを作ったりするものかと思っていました。ところが彼女たちの踊りは、わずか2分ほどにもかかわらず、日本舞踊もどき(開催国に敬意を表してくれたのかな)からタンゴ、カルメン、フレンチカンカンまで多岐にわたり、これだけでもひとつの立派なショー。決勝戦でも又これが見られると思うと、ワクワクします。

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2006年9月 1日 (金)

9月になってもまだまだ続く8月芝居を振り返って4--永遠の青年といわないで

816日 舟木一夫公演夜の部(新橋演舞場)
野口雨情:舟木一夫

前妻ひろ:長谷川稀世

妻つる:荻野目慶子 

愛人おまち:葉山葉子

中山晋平:柴田侊彦 他(敬称略)

はじめて見る歌謡ショー。オバサマパワーがすごいんだろうなあ、と予測しながら演舞場へ。で、やっぱり劇場に着いたときから、もう圧倒されっぱなし。私もオバサンには違いないけど、負けるわあ。

第一部「野口雨情ものがたり――船頭小唄」は、童謡や「船頭小唄」に関するエピソードをうまく取り入れて、面白い出来でした。雨情がいつも深々とお辞儀をする人だったというエピソード紹介(雨情の死後、歌碑の除幕式でそのお辞儀を再現するシーン)では、役者さんが吹きだしてしまい、しばらくはセリフが言えないほどで、見ているこちらはハラハラ。何とか立ち直ったけれど、本当におかしいときに笑いをおさめるって、とってもむずかしい。その昔大事なニュースの時まで笑いが止まらなかったというアナウンサーもいましたっけね。

雨情については知らないことばかり。雨情が小樽新聞の記者で権威に楯突いたことがあったなんて!!!  当時の詩人とか作曲家って、結核で早逝する人が多かったから、雨情もひ弱だったに違いないと、勝手に決めていました。なかなか気骨あるやんと見直しはしたのですが、密告されて計画倒れ、コテンパンにやられちゃった(このエピソードって、フィクション?事実?)。「船頭小唄」が「震災小唄」と非難されたこともちっとも知りませんでした。そう揶揄されたときの雨情の心情は如何ばかりだったでしょう。でも雨情って、まわりの人に愛されていたんだなあ。そういう人物像を舟木さんが好演していました。私にとって(私にとらなくったって)「船頭小唄」といえば森繁久弥だけど、舟木さんの「船頭小唄」もまた別の味があってよかったわあ。

何年か前、童謡・唱歌限定カラオケをしたことがあります。又、そういうカラオケしたくなっちゃった。

役者さんは、長谷川稀世さんとかずきさん親子の共演も私には珍しかったし、雨情の息子役が<浪花のチビ玉>で石川啄木が大川橋蔵さんの息子さんとは、プログラムを見るまで知らなかったぁ(ひぇ~っ、ビックリビックリ)。

2部の歌でも舟木ワールドをたっぷり楽しみました。「銭形平次」では客席の大半が立ち上がってノリノリ手拍子。でも私、ちょっと立ち上がれませんでした。ああいうときって、居心地悪いものですねえ。立つのも恥ずかしいし、一人座っているのも恥ずかしい。青春時代に戻ったようで生き生きとステキなオバサマたち、そして舟木さんのいなせな歌声。ああ、なのに、私はといえば落ち着かない気分で、「早く終わって、みんな元に戻ってぇ」なんて心の中で叫んでいる始末。このときばかりはちょっと落ち込みました。

花束やプレゼントの遣り取りは興味深い。歌っている最中によく花束とか受け取れるなあ、歌詞忘れちゃわないのかしら、なんてついつい余計な心配をしましたが。プレゼントされた花束などは、ステージに専用の台がちゃんといくつも設えられていて、受け取るとそこへ置く。でも、花束やプレゼントって意外とあっさり受け取るものなんですね。私だったら浮き浮き頂いちゃうんだけど(あ、それはプレゼントされつけてないからか)。1カ月ほぼ毎日昼夜公演で、そのたび何十人もから贈られたら、いちいち浮き浮きしてられませんよねえ。というより、これはファンとスターを繋ぐ一種の儀式なのね。だからむしろ粛々と行われなければいけないわけだ。うん、納得。確かに粛々とした雰囲気はあったかも。

おおむね楽しいショーでしたが、欲を言えば、学園ものをもっと聞きたかったな(「高校三年生」と「学園広場」はこっそり口の中で一緒に歌っちゃいました)。とくに時節柄「涙の敗戦投手」なんて期待していたんですが……。トークがイマイチ聞き取りづらかったのですが、要するに今回は青春の歌ばかり歌っていたくはない、ということだったのかもしれません。でも、去年の還暦記念の赤詰コンサートではきっと学園ものをたくさん歌われたんじゃないかしら。チケットを取らなかったことをちょっと残念に思います。それにしても還暦というと普通に<おじいさん>って思ってしまうのだけど、舟木さんを見ていると、60はまだまだ青年。とにかくカッコいいんだもの。

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